CEO BLOG

2021.02.17

withコロナ時代に求められるマネージャーの役割

皆さん、”Clubhouse”クラブハウスもう体験しました?

招待制の音声SNSで、例えば、「晩のおかず何にする?」や、「一緒に音楽を作ろう!」のようなトーク部屋が多数あって、自分の興味のある部屋に入り込んでラジオのようにスピーカーたちの会話を聞け、承認されれば会話に参加できるというアプリです。

Twitter、Facebook、Instagram、Youtube,TickTockときて、また新しいSNSが登場したわけです。

私、これらすべてのSNSを使っているのですが、すべては社内の若者からのお誘いに導かれ、何とかよちよちやっている状態です。

指導型リーダーシップの終焉

公認会計士時代、チームメンバーには私が教え指導することがほとんどでした。

2000年にエスプールを起業してからも教え指導するスタイルが有効でした。

・事業戦略

・マーケティング戦略

・サプライチェーンマネジメント

・原価計算等々

私が示したテーマを学べば学ぶほど、クライアントに対する提案力が高まるので、社内は学ぶ活気に溢れていました。

ワークハピネスを創業してからも、

・コーチング

・プレゼンテーション

・ファシリテーション

・インストラクショナル・デザイン

・組織開発理論

・人材マネージメント理論等々

常に、何かをチームメンバーに教えることが重要な業務でした。

ところが、ここ数年、めっきり教える機会が減り、教えてもらうことが増えたのです。

MBAを持った優秀な経営者がチームを成功に導ける

そんな指導型のリーダーシップが有効であった時代は過ぎ去りました。

その理由は以下の3つです。

1 MBA的な知識はもはや競争優位をもたらさない

2 最先端事例やツールは若者の方が詳しい

3 経営者も答えが分からない

1.MBA的な知識はもはや競争優位をもたらさない

マーケティングや戦略論などのMBAで教える基本的な科目はグロービス等のMBA系スクールの啓蒙もあり、もはやビジネス界における基礎教養のような位置づけになりました。ネットやYoutube等でも豊富にコンテンツが揃っているので学ぶ意欲があれば誰でも簡単に優良なコンテンツにアクセスできます。ちょっとやる気のあるビジネスパーソンお多くはMBAで学ぶ基本的な知識を習得して活用しています。

MBA系の知識だけではもはやライバルに差をつけて競争優位を獲得するには至らないのです。

2.最先端の経営手法は若者の方が詳しい

現在、ワークハピネスでは、”CRM”(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)ツールとして”Salesforce”(セールスフォース)を導入し、”マーケティングオートメーション”というコンセプトの洗練を目指しています。

また、営業からインサイドセールスという機能を分化させ、見込み顧客に対しては北海道のパートナー企業のコールセンターから電話営業が行われています。ワークハピネスのコンサルタントは、見込み顧客の課題意識がホットになるのを待ってから登場するという役割分担です。

素晴らしい仕組みです!

優秀な経営陣の仕業?

いえいえ、全然違います。

社内の一人の若手が主導して最先端の手法を導入しただけです。

経営トップの私には”マーケティングオートメーション”という発想のかけらもありませんでした。

私にとっての営業とは、

「ぐちゃぐちゃ言ってないで、足を動かせ!結果は行動量から生まれる!」

セオリーは、

”気合と根性”

”量は質を凌駕する”

以上。

”マーケティングオートメーション”

目から鱗です。

「老いては子に従え!」

今日、これは最も重要な金言です。

私の経験からくる持論を振り回したら、ワークハピネスのメンバーは大迷惑したことでしょう。

3.経営者も答えが分からない

指導型のリーダーシップが機能しなくなった3つ目の理由は、

経営者も答えが分からない

ということです。

大震災、リーマンショック、パンデミック等々、想定外の大事件や未曾有の災害が突如やってきて、さらにAIやロボット等の新技術が凄まじいスピードで進化する現代、私たちは、

”VUCA”

Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)な環境で経営しているのです。

地球温暖化防止という目標とリモートワークの拡大の中で求められる、

・新たな航空産業の形とは?

・新たな自動車産業の形とは?

・新たな旅行業の形とは?

・新たなアパレルビジネスの形とは?

誰にも答えはわかりません。

経営者の直感に従って大まかな方向性だけを決め、あとは日々の事業運営の中で修正を繰り返すだけです。

マネージャーはラーニング・コーチたれ

経営における政界が存在しない”VUCA”な環境の中、私たちマネージャーはどのようなスタンスでチームメンバーに接すれば良いのでしょうか。

答えは”ラーニング・コーチ”です

答えを教えるティーチャーから、答えが無い世界をチームメンバーと一緒に学びながら走り続けるコーチになることです。

ビジネス現場での実践から得た学びをチームメンバーと共有し、さらにそこから新たな気づきや洞察を導き出す。

答えの無い世界に飛ぶ込むことに躊躇しているチームメンバーを鼓舞して自らも率先してチャレンジし、成功と失敗を繰り返しながら共に学び成長する。

1人で学習していても限界があります。5人で学べば5倍のスピードで情報が入ってきます。その学びを上手に整理して、そこから新しい洞察を生み出せば、チームは日連続の成長を実現することもできます。

大学の研究室のように学ぶ

これからのビジネスにおけるチーム運営は、例えるなら、民主的な大学の研究室になるのです。

ラーニング・コーチとして研究室を主催する教授がいて、その教授の大きな研究方針の下で学生たちが様々なテーマでチャレンジする。

その全員の試行錯誤から観察された新たな事実をみんなで考察することによって、新発見や新セオリーにつなげていく。

チーム学習によって、一人では到達し得ない高みに登っていくのです。

スポンサーシップとリーンスタートアップ

ラーニングコーチの最も重要なスタンスはチームメンバーに対する”スポンサーシップ”です。

”スポンサーシップ”のスタンスとは、メンバーの個々人が気づいていない強みや能力を見出し、本人以上に本人の成功を信じる姿勢です。

そしてラーニングコーチが日々心がけるラーニングプロセスは、

“Build”(ビルド)→

”Measure”(メジャー)→

“Learn”(ラーン)→

”リーン・スタートアップ”です。

“VUCA”な時代に、

“Plan”(プラン)→

”Do”(ドゥ)→

“Check”(チェック)→

“Acton”(アクション)→

のPDCAプロセスは、遅すぎて機能しません。

答えがない時代にプランニングは無意味です。

時間をかけて調査分析を繰り返しても有効な計画は立案できません。

それならば、素早くプロトタイプ(試作品)を“Build”(ビルド)して、市場に問うて反応や評価をを得て”Measure”(メジャー)して、そこから

・この結果から私たちは何を学ぶべきか?

・この学びを次にどう活かせば良いのか?

と、“Learn”(ラーン)するだけです。

発明王のエジソンはこう言いました。

私は失敗したことがない。1万回のうまくいかない方法を試しただけだ。

まさに、”リーン・スタートアップ”

高速で失敗を繰り返して学習を深め、プロトタイプをブラッシュアップして完成に近づけていくのです。

「MBAを持った優秀な経営者がチームを成功に導ける」時代は過ぎ去りました。

マネージャーの皆さんはMBAの知識を習得するよりも、コーチングを学び、スポンサーシップのスタンスで”ラーニング・コーチ”を実践してみてください。

ちょっと気持ちが楽になりますよ。


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この記事を書いた人この記事を書いた人

吉村慎吾

公認会計士として世界4大監査法人の一つであるプライスウォーターハウスクーパースにて世界初の日米同時株式上場を手がける。創業した株式会社エスプール(現東証1部上場)は現在時価総額約600億円の企業に成長。老舗ホテルのV字再生、水耕栽培農園を活用した障がい者雇用支援サービスなど、数々の常識を覆すイノベーションを実践してきた。

現在経営するワークハピネスは、3年前からフルフレックス、リモートワークをはじめとした数々の新しい働き方や制度を実証。その経験を生かし、大企業の新規事業創出や事業変革、働き方改革で多くの実績を持つ。2020年4月に自社のオフィスを捨て、管理職を撤廃。フルリモート、フルフレックスに加え、フルフラットな組織で新しい経営のあり方や働き方を自社でも模索し、実践を繰り返している。

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