人を育てる

2019.09.04

人材育成がうまくいかない3つの原因とは?

せっかく時間とお金をかけて育てたはずの社員が、思うようなパフォーマンスや成果を上げていない、個々の成長度合いに大きなバラつきが出てしまう……。人材育成担当として、一度は抱える悩みではないでしょうか。どうして人材育成が「うまくいかない」のか、その原因と課題を見てみましょう。

原因1:立ち位置の違いによる意識のズレ

人材育成がうまくいかない原因の1つ目育てる側と育てられる側の意識のズレです。育成に対する意識、特に目的と目標が一致しているかがポイントです。

多くの場合、育てる側は、人材育成の目的も目標も明確です。会社を成長・存続させるという目的と、経営クラスに何人、マネージャークラスに何人といった目標を定めている企業も多いでしょう。しかし、育てられる側は、何のために育成されどう成長していけばよいかが不明確であったり、本人の目標やワークライフバランスと一致していなかったりと、双方の立ち位置の違いによって意識のズレが生まれます。この意識のズレが育てられる側に「やらされている感」を起こし、双方にとって貴重な育成の機会を浪費しかねません。

ここで課題となるのは、会社と、上司やトレーナー、本人が、将来のビジョンと育成計画を共有し、それぞれの動機を分かち合うことです。

原因2:コーチングの質のばらつき

2つ目の原因は、人材育成を担当するトレーナー個々人で、コーチングの質にばらつきが生まれることによるものです。

師弟制度はOJTで多く取り入れられています。その分野の経験豊かなトレーナーが、きめ細かく後進の指導に当たるという理想像が描かれます。しかし多くのケースで、トレーナーは通常業務にプラスして後進の育成に当たるため、「指導していると通常業務が終わらない」「教えるぐらいなら自分でやった方が早い」「自分は教えてもらわず見て覚えたから、それでいい」といった事象が起こります。このため、育てられる側の成長の進度やレベルがトレーナーによって異なってしまう、もっと悪い場合には逆効果になってしまうのです。

ここでの課題は、トレーナーの工数確保や育成者を評価する制度、コーチングの水準合わせなどです。工数の確保とコーチング能力の向上については、社内のリソースだけでは限りもあるので外部研修を利用するのも有効でしょう。

原因3:マイルストーンの未設定

3つ目の原因は、マイルストーンの未設定です。これにより不適切な育成プランの放置を引き起こします。

冒頭で、会社側と本人との話し合いで育成プランを決定することが望ましいとお伝えしました。特に長期育成計画を決定する過程でマイルストーンを設定せず、入社時の育成プランのまま漫然と育成を進めても、尻すぼみになってしまう可能性があります。なぜなら、社内環境や本人のライフステージ、夢や希望の変化などによって実態と合わなくなるからです。マイルストーンごとに育成プランを振り返り、最適化を行えば回避できる事態です。

ここで課題となるのは、マイルストーンをどう置くかです。期間で区切る場合はどの程度のスパンにするか、ライフイベントごとに置く場合には、何を重要視するかなど、会社と働く人の双方が納得できる設定方法を模索しましょう。

人材育成がうまくいかない、代表的な原因と課題を考えてみました。ぜひ従来の育成方法について振り返ってみてください。類似のケースがなかったか失敗例と成功体験との違いは何だったのかを見返すことで、より良い育成、人材の人財化を進めるヒントを見つけましょう。

この記事を書いた人この記事を書いた人

ワークハピネス

株式会社ワークハピネス

「世界中の組織をワークハピネスあふれるチームに変える」をミッションに、人材開発、組織開発、事業創造支援を主に行うコンサルティングファーム。人の意識を変え、行動を変え、組織を変えることに強みを持つ。

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