人を育てる

2019.10.07

人事のプロはこう使え!人事コンサルタントの活用法

今や日本では、実にさまざまなコンサルタントが存在し企業に関わっています。今回はそのなかでも、特に会社の“人事”を扱うエキスパートとして、人事コンサルタントキャリアコンサルタントについて取り上げます。それぞれが果たす役割と違いを理解し、企業にどのようなメリットをもたらすのか考えてみます。双方をうまく活用することで、組織レベルでも個人レベルでも有効な人材育成ができるようになることでしょう。

人事コンサルタントとは組織の戦略を立てる仕事

人事コンサルタントとは、組織全体を見据えた計画、戦略を立てる役割を果たします。その具体的な例を挙げてみましょう。

■採用計画、人事制度設計、人事管理など

企業の採用計画や人事制度設計は、人事コンサルタントの主要な仕事のひとつです。採用計画では、クライアントとともに求める人材像を構築するところから始まり、戦略を立て、プロセスを設計します。また既存の採用業務の改善やSNS支援などを手掛けることもあります。計画の実行支援まで行うことが多く、採用業務に関する一連の流れをアシストします。

人事制度の設計・管理では、企業の経営戦略に合った制度を立てるべく、経営陣や他部署と連携して現状制度の課題を明らかにし、その解決に向けて枠組みから細部に至るまで設計のサポートをしていきます。

■研修プログラムの企画、運用

人事コンサルタントは、人材育成のための社員研修プログラムの提案、実施も行います。必要な研修は企業の目的によっても異なりますし、新入社員、中堅、管理職など研修を受ける側の立場、また営業、マネジメント、チームワークなど業務によってもそれぞれ内容が変わってきます。

人事コンサルタントは企業が何を求めているのか、どんな人材を育成したいのかをヒアリングし、それに沿ったプログラムを提案します。計画に加えて、研修教材を提供したり、研修の講師としてプログラムの運用にも携わります。

キャリアコンサルタントは個々のキャリアアップのパートナー

一方、キャリアコンサルタントはより社員一人ひとりにフォーカスしたケアを行います。個々のキャリアについて一緒に考えたり、心理面でサポートしたり、個人に寄り添う役割を担っています。

■キャリアコンサルタントは国家資格

キャリアコンサルタントは、2016年4月より国家資格となりました。学科試験と実技試験がある国家検定に合格し、名簿に登録して初めて「キャリアコンサルタント」として名乗ることができます。学科試験では、キャリアやカウンセリングに関する理論や労働市場に対する理解、労働法規や社会保障制度への理解など幅広い知識が問われます。実技試験では、キャリアコンサルタントとして相談者に応じる場面を面接官とのロールプレイで行い、その後口頭試問を受けます。知識だけでなく、カウンセリングのスキルも求められるのが特徴です(参照:技能検定概要|国家検定 キャリアコンサルティング技能検定)。

個人の立場に応じたキャリア育成

キャリアコンサルタントは、個人の能力開発やキャリア形成についてカウンセリングやアドバイスを行います。近年では、社内専属のキャリアコンサルタントを持つ企業も増えています。経験則とともに、理論的なアプローチでそれぞれの人に合った形で支援をします。

■心理面のアシスト、メンタルヘルスケア、カウンセリングで意識改善

キャリアコンサルタントのもうひとつの大きな役割に、心理面のケアがあります。メンタルヘルスについての知識を用いて、社員の精神的な側面をサポートします。カウンセリングで個人の課題や目標、キャリアの志向を傾聴し、モチベーションを高めたり成長にプラスとなる価値観を持てるよう働きかけたりします。また配置転換や新規入社、昇進など、環境が変わった社員の不安を聞き、相談に乗るのも大切な仕事です。

変化の早い今、人事コンサルタントをうまく活用

このように、人事コンサルタントとキャリアコンサルタントでは請け負う役割の違いがあります。これを踏まえ、コンサルタントをどう活用したらいいのかを考えていきましょう。

■まずはコンサルタントを利用する目的を考える

コンサルタントを利用する前に、コンサルタントに求めるもの、つまり自社が達成したい目標が何なのかを明確にします。

以下のような目的を例に考えてみましょう。

  1. より経営理念に合う人材の採用
  2. より効率的な研修プログラムの設計
  3. 個々の社員のモチベーション向上

1は、理想人物像の決定、採用計画の見直しが必要であり、2既存のプログラムの改善や新しいプログラムの導入が必要になります。こうした組織全体に関わる内容は、人事コンサルタントが適任です。3は、社員の個性や状況に合った方法でアプローチしていく「キャリアコンサルタント」を使うといいでしょう。

■ミクロはキャリコン、マクロは人事コンサルを利用する

企業全体で考えたとき、個人レベルでのミクロ(細部)のことはキャリアコンサルタント組織レベルでのマクロ(全体)のことは人事コンサルタントを利用するのがおすすめです。両方のコンサルタントをうまく活用して足りない部分を補い、企業の成長につなげていくことが大切です。

近年、働き方改革が国を挙げて推進されており、日々の業務のなかでは個人のワークライフバランスケアに目が行きがちです。しかし、社会の変化が著しい現代では、採用戦略の変更、制度の改善など組織の大枠を見直すことも珍しくありません。人事コンサルタントとともに長期的な組織戦略を立てていくのも、今後企業が生き抜くためのアドバンテージになることでしょう。

この記事を書いた人この記事を書いた人

ワークハピネス

株式会社ワークハピネス

「世界中の組織をワークハピネスあふれるチームに変える」をミッションに、人材開発、組織開発、事業創造支援を主に行うコンサルティングファーム。人の意識を変え、行動を変え、組織を変えることに強みを持つ。

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