心理的安全性
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心理的安全性

以前、グーグルのリサーチ・チームが「効果的なチームは心理的安全性が高い」という研究成果を発表しました。「心理的安全性が高い」とは、チームのメンバー一人ひとりが恐怖や不安を感じることなく、安心して発言・行動できる状態のことを指します。
どうすれば、心理的安全性を高めて、高いパフォーマンスを生み出すチームを作れるのか?


私が体験した身近な事例で解説したいと思います。
私の二人の子供は教育方針が全く異なる小学校に通っていました。娘の通っていた小学校は「学校は失敗する場所」という標語を教室に掲げていました。先生達は常日頃から子供達にこの標語を示し、とにかく何事にも失敗を恐れず挑戦する事を促していました。

授業参観で先生が質問すると、クラスのほとんどの生徒が手をあげて積極的に発言します。どんな発言であっても先生は「素晴らしい意見ですね」「そういう考え方もありますね」「良い視点を発見しましたね」と、肯定的に評価していました。立候補制の学級委委員の選挙にも多くの生徒が手をあげます。地域コミュニティーや海外との交流も活発で、みんな積極的に交流を楽しんでいました。生徒同士もみんな仲が良くて、長期休暇になると娘は「早く学校に行きたい!」が口癖でした。


一方で、息子が通っていた小学校は学力優先主義。学業成績によって期毎にクラス替えを行って競争を促します。系列中学校に進学できる生徒数を絞る事で、危機感を煽ります。生徒の品行が悪いと親が学校に呼び出され、「行動を改めないと中学校にいけませんよ」と脅されます。成績が悪くて進学が見込めない生徒は先生や学校を恨みます。鬱憤をはらすかのように成績の良い生徒をいじめたります。喧嘩や不祥事が多発し、その度に全保護者が集められ、子供をしっかり躾けるようにと要請されます。クラスの一体感は希薄で、学校で交わる仲間は限定的。長期休暇明け、息子は「あ〜学校行きたくない!」が口癖でした。


教師の態度の違いで見事に生徒やクラスのパフォーマンスが変わってしまうのです。
わかりやすい学業成績だけが人間の価値ではありません。間違った意見などありません。違いは価値です。失敗などありません。全ては学習です。


優れたリーダーは、チームメンバー個々人の違いを尊重します。失敗を許容して、挑戦を促します。成功者も失敗者も等しく讃えます。このリーダーの態度が、チームメンバー間の相互尊敬を育みます。心理的安全性を生み出すのはリーダーの態度ひとつです。
人類未経験のwithコロナ社会。
学習して変化する組織しか生き残れません。
上司は優れた教育者のスタンスが必要となります。
心理的安全性の高い効果的なチームを目指しましょう!


株式会社ワークハピネスは人材育成研修・組織開発コンサルティングを通して
人と企業の「変わりたい」を支援し、変化に強い企業文化をつくる支援をしています。 
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この記事を書いた人この記事を書いた人

吉村慎吾

公認会計士として世界4大監査法人の一つであるプライスウォーターハウスクーパースにて世界初の日米同時株式上場を手がける。創業した株式会社エスプール(現東証1部上場)は現在時価総額約600億円の企業に成長。老舗ホテルのV字再生、水耕栽培農園を活用した障がい者雇用支援サービスなど、数々の常識を覆すイノベーションを実践してきた。

現在経営するワークハピネスは、3年前からフルフレックス、リモートワークをはじめとした数々の新しい働き方や制度を実証。その経験を生かし、大企業の新規事業創出や事業変革、働き方改革で多くの実績を持つ。2020年4月に自社のオフィスを捨て、管理職を撤廃。フルリモート、フルフレックスに加え、フルフラットな組織で新しい経営のあり方や働き方を自社でも模索し、実践を繰り返している。

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