朝までゲームをやってしまった経験、ありませんか?
仕事を朝までやるのは辛いけど、ゲームならできてしまうの、不思議です。ではなぜ、ゲームなら朝までできてしまうのしょうか。それは、3つの仕掛けが入っているからです。
仕事がゲームになる3つの仕掛けとは
3つの仕掛けはこちら。
1 魅力的な目標
2 適度な難易度
3 タイムリーなフィードバック
まず、魅力的な目標。ゲームのオープニング場面って、魅力的ですよね。ファーストステージをクリアすると、また楽しそうなセカンドステージが現れたり。
今、大ブームの「あつ森」も、自分の島を人に誇れる魅力的な街に成長させたり、友達を招いて「すごい!」って感動してくれるの、嬉しいです。対戦型のゲームだと、ボスキャラを倒すと、もっと強そうなボスキャラが現れます。
強いボスを倒して「自分は強い!」って証明したくなるのは人間の性です。次々に魅力的なステージ画面や強そうな敵が現れるから、やめ時が分からなくて、ついついのめりこみ朝までやってしまうんですね。
次に、適度な難易度。ゲームがファーストステージから、超難しかったらどうです?始めませんよね。
ファーストステージが簡単で、セカンド、サードと進むにしたがって、徐々に難易度が上がっていくからはまるのです。頑張ればなんとかクリア可能な適度な難易度が、ゲームの緊張感を高め、アドレナリンが出て人を最も燃させます。
ボスキャラを倒したり、ステージをクリアすると、ドーパミンという快感物質が出て達成感や幸福感を感じます。このアドレナリンが出るハラハラドキドキの緊張感と、ドーパミンが出る幸福感が、心地良くてゲームはやめられないんです。
プレーヤーにアドレナリンとドーパミンを出し続けさせるために、ゲームではステージが進むに従ってボスキャラが強くなり、同時にプレーヤーの戦闘力も成長していくんです。
オンラインゲームでは日に何度も難易度調整をして、プレーヤーがゲームから離脱しないように努力しています。
最後にタイムリーなフィードバック。ゲームは、自分の努力に対する結果のフィードバックが即時です。頑張って攻撃すると派手な音楽と映像でボスキャラが倒れていく。
スロットマシンの高回転で点数が跳ね上がっていったり、街がきれいになったり。自分が頑張った結果が即、目に見える結果で返ってくる。タイムリーな達成感でドーパミンが出ます。
仕事で楽しく高い成果を出すコツもこの3つ。仕事をゲームにしてしまうことなんです。
前回、経営破綻状態だった老舗ホテルを再生したとお伝えしました。業績を上げるために職場で意識的に取り入れたのも、以下の3つです。
1 魅力的な目標
2 適度な難易度
3 タイムリーなフィードバック
ホテル内の4つの全てのレストランで、日時決算を取り入れ、朝礼で前日の結果を全員で確認。目標を達成していたら全員で拍手して、喜び「私たちはすごい!」と称え合う。
次に、適度な難易度に設定された本日の売上目標を全員で確認。3時間毎にパントリーに現在の売上高を表示。
私が日中、お店をまわり、スタッフに「売上進捗はどう?」と聞く。すると「2万円、乖離しています」との返答。
「どうやってクリアする?」と訊ねる。「夜の営業でワインを2本多く売ります」との頼もしい発言。「頼んだぞ!」と笑顔で返す。
月次の目標がクリアされたら、全員でパーティー。パーティー準備はプロ中のプロ。売るほどあるお酒と料理で、深夜まで盛り上がります。
宴会場では、宴会が終わる度に、配膳キャプテンが幹事さんに味やサービスに関する5段階評価のアンケートをもらいにいきます。毎週月曜日の朝、宴会係、配膳キャプテン、コックが集まり、アンケート結果の発表です。
「先週のお客様総合満足度は4.1でした!目標の4.0をクリアしました。みんなありがとう!」と私がみんなの努力をねぎらいます。
「さて、次の目標は4.2越えです。何を改善しましょう?」次のボスキャラを倒すゲームプラン会議のスタートです。
ゲームは点数が出るから楽しいのです。仕事を楽しくしたかったら数値化は必須です。
適度な難易度の目標を設定し、タイムリーにフィードバックし、達成をみんなで喜び合えば仕事は楽しいゲームになります。
朝までオンラインゲームやってもお金もらえませんが、みんなで仕事を楽しいゲームにしたら、経済的にもハッピーです。毎日、ゲームを楽しんで儲かる会社をつくりましょう。
株式会社ワークハピネスは人材育成研修・組織開発コンサルティングを通して
人と企業の「変わりたい」を支援し、変化に強い企業文化をつくる支援をしています。
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公認会計士として世界4大監査法人の一つであるプライスウォーターハウスクーパースにて世界初の日米同時株式上場を手がける。創業した株式会社エスプール(現東証1部上場)は現在時価総額約600億円の企業に成長。老舗ホテルのV字再生、水耕栽培農園を活用した障がい者雇用支援サービスなど、数々の常識を覆すイノベーションを実践してきた。
現在経営するワークハピネスは、3年前からフルフレックス、リモートワークをはじめとした数々の新しい働き方や制度を実証。その経験を生かし、大企業の新規事業創出や事業変革、働き方改革で多くの実績を持つ。2020年4月に自社のオフィスを捨て、管理職を撤廃。フルリモート、フルフレックスに加え、フルフラットな組織で新しい経営のあり方や働き方を自社でも模索し、実践を繰り返している。