日本でも一般的になってきたコーチング。様々な流派がありますが、私の定義は「対話によってクライアントの無限の可能性を引き出す技術」です。 人は課題を抱えている時、意識で思考して解決策を探ります。ところがこの意識、一度に一つのことしか考えられないという特徴を持っています。
足し算しながら、同時に「今日の晩飯?」のことを考えるのは無理ですよね。これを脳の「焦点化の原則」といいます。人間の脳は莫大な情報を持っているのに、この「焦点化の原則」のために意識は偏った思考に囚われがちなのです。
コーチがクライアントに提供するサービスは、対話によってクライアントの意識の焦点を様々に移動させて、クライアントが持っている無限の可能性を引き出すことです。 コーチが質問することで、クライアントの意識の焦点が移動します。するとクライアントは思いもしなかった自分の潜在的な望みや可能性に気づくのです。
喩えていうなら、巨大迷路の入り口で途方に暮れているクライアントをヘリコプターに乗せて上空に連れて行くのがコーチの仕事です。 「今晩、何が食べたいですか?」と質問されて、自分の大好物を『寿司』と思っている人は「お寿司が食べたいです!」と即答します。ここでコーチが「他にはいかがですか?」と質問することでクライアントの無限の可能性の探索が始まります。
脳は質問されると混乱します。この混乱を鎮めるために意識はさまざまに思いをめぐらし過去の体験や知識の探索を始めます。すると「焼肉!」と言う答えが出てきたりします。ここでコーチが視点を変えて
「仮に、今日が人生最後の日だとしたら今晩何を食べたいですか?」と質問すると、、
「白いご飯と沢庵」
というようなクライアントが全く予想していなかった答えが出たりします。
これは晩飯という簡単な事例ですが、仕事において行き詰まっている状態を打開する場合も、このアプローチが有効なのです。
意識は焦点化しますから、仕事に関して悩んでいる人も、1つのやり方に固執して苦しんでいる可能性が高いのです。コーチに質問されることによってこの困難からの脱出口が発見されます。 「仮にあなたが社長だったらこの状態をどうやって切り抜けますか?」
コーチからこんな質問を投げかけられると、自分が思いもしなかった斬新なアイデアが出てくるのが普通です。
ビジネスで力強く前進を続けている人はセルフコーチングが上手です。意識的に物事を眺める視点を変化させる習慣を持っています。ところが、そんなビジネスで成功しているエクゼクティブであっても、欧米では多くの人がプライベートでコーチを雇っています。自分で行う視点のチェンジには限界があることを知っているからです。コーチからの思わぬ視点付与によって、自分の可能性を開花させる潜在的な欲求や可能性に気付いたりします。
コロナ禍。テレワーク。環境の変化で閉塞感を感じている方も多いと思います。コーチングを体験してみること、オススメです。
株式会社ワークハピネスは人材育成研修・組織開発コンサルティングを通して
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公認会計士として世界4大監査法人の一つであるプライスウォーターハウスクーパースにて世界初の日米同時株式上場を手がける。創業した株式会社エスプール(現東証1部上場)は現在時価総額約600億円の企業に成長。老舗ホテルのV字再生、水耕栽培農園を活用した障がい者雇用支援サービスなど、数々の常識を覆すイノベーションを実践してきた。
現在経営するワークハピネスは、3年前からフルフレックス、リモートワークをはじめとした数々の新しい働き方や制度を実証。その経験を生かし、大企業の新規事業創出や事業変革、働き方改革で多くの実績を持つ。2020年4月に自社のオフィスを捨て、管理職を撤廃。フルリモート、フルフレックスに加え、フルフラットな組織で新しい経営のあり方や働き方を自社でも模索し、実践を繰り返している。