
コーポレートガバナンスコード研修|組織が息をし直すための学び
会議室に入った瞬間、空気の温度がわかるときがあります。議題はきちんと並んでいるのに、誰も最初の一歩を踏み出さない。少しでも角が立たないように言い回しを選んでいるうちに、会議は“何も起きなかった時間”として終わってしまう。
こうした場面を経験すると、ガバナンスは制度よりも人の態度に左右されるものだと実感します。もちろん、ルールや手続きは大切です。ただ、そこに血が通っていないと、どれだけ整えても組織は動きません。
ガバナンスコードを学ぶという行為は、単なる知識のインプットではないと思っています。
自分の判断が組織の未来とどうつながるのかを見直す時間。その「間」をつくるだけで、管理職の表情が変わることがあります。ワークハピネスの研修は、その小さな変化に寄り添うところから始まります。
コーポレートガバナンスコードの本質
このコードは、企業が長く社会から信頼されるための原則をまとめたものです。株主や社員、取引先など、多くの関係者と誠実に向き合うための枠組みといえば分かりやすいかもしれません。
五つの原則は一見すると抽象的で、条文として読むとどうしても息が詰まる感じがあります。でも、本当はとても人間的です。
透明性を保つこと。利害関係者を尊重すること。取締役会が真剣に議論すること。言われてみれば当然のことばかりですが、その「当然」が崩れると、組織は途端に不安定になります。
研修では、この原則をただ説明するのではなく、なぜ存在するのか、現場でどう生きるのかに目を向けます。制度の理解と、人が動くリアリティ。その二つが溶け合ったとき、コードはようやく意味を持ち始めます。
研修で育つ力
研修の中で印象的なのは、管理職が自分の判断を言語化し始めた瞬間です。
「こうしたのは、この情報が足りていない気がしたからで……」
と話しながら、自分の癖や視野の狭さに気づくことがある。そんな姿を何度も見てきました。
この研修が育てるのは、知識ではなく“判断の柔軟さ”です。状況が揺れるときに何を軸にするのか。どこまで自分で決め、どの部分は仲間を巻き込むのか。
組織の大小に関わらず、このあたりの筋力がつくと、意思決定のスピードが格段に変わっていきます。
情報の透明性や説明責任というテーマは、ともすると重く聞こえるのですが、丁寧に扱うとむしろ働きやすさに直結します。自分の行動が組織にどう影響しているかを知るだけで、迷いが減る人もいます。
プログラムのかたち
経営陣のセッションは、静かな熱を帯びることがあります。取締役同士が、ふだん聞けなかった疑問をぶつけあい、議論の芯を探す。何気なく始まった対話が、次第に組織の未来に関わる話へと広がっていくのを感じると、こちらまで背筋が伸びます。
管理職向けの回では、判断がぶつかる場面を取り上げます。A案とB案のどちらを選ぶべきか、正解がない問題に向き合うと、お互いの前提の違いがじわっと浮き上がってきます。そこに気づいた瞬間、会話がようやく本音を含み始めます。
一般社員向けの講座では、情報共有の意味を丁寧に扱います。メール一通、報告一言が、思った以上に組織の流れを変えることがある。そんな話をすると、控えめな人の目が少しだけ強くなることがあります。
導入の進め方
最初に行うのは、組織の「今」を映す作業です。会議の様子や日々の判断がどこで滞るのかを聞いていくと、思いのほか細かい部分に癖が潜んでいます。
そのうえで、対象に合ったプログラムを設計します。講義を詰め込むのではなく、対話や体験を軸にするほうが、腹落ちする形で理解が進みます。自分で選び取った実感がないと、行動は定着しないからです。
研修後のフォローでは、日常の中の変化を拾います。小さな行動の積み重ねこそが組織を変えるため、気づいた変化を言語化して共有することが効果的です。
効果を高めるコツ
トップが「自分ごと」として関わると、風向きが変わります。管理職同士の判断基準が揃ってくると、部門間の齟齬が少しずつ薄れていきます。
透明性や説明責任は義務に見えやすいですが、本来は働く人たちを守るための土台です。この視点を共有できると、ガバナンスは窮屈さではなく“安心して動ける状態”として受け取られやすくなります。
費用と期間
単発で理解を深める回もありますが、組織が実際に静かに変わっていくのは、三か月ほど時間を取ったケースが多い印象です。どんな形が合っているのかを最初に丁寧に話し合い、そこから一緒に組み立てていくのが自然です。
事例に見える変化
ある企業では、部長同士の会話が明らかに変わりました。
以前は「うちの部はこうだから」と部門の事情を盾にしていたのが、研修後は「会社全体ではどう見えるか」を自然と口にするようになったそうです。会議の空気も変わり、同じ議題なのに進み方がまるで違うという声がありました。
組織の変化は派手ではありません。けれど、毎日を支える“判断”が変わると、未来の風景がじわりと変わり始めます。
コーポレートガバナンスコード研修の導入をご検討の際は、ぜひワークハピネスにご相談ください。貴社の課題に、一緒に取り組んでいきましょう。

人材アウトソーシングのベンチャー企業㈱エスプール(ワークハピネスの親会社)の創立3年目に新卒にて入社。新規現場、プロジェクトの立ち上げから不採算支店を売上日本一の支店に再生するなど、同社の株式上場に貢献してきた。
多数のプロジェクトを通じ、多くのスタッフと携わる中で「人間の無限の可能性」を知り、「人の強みを活かすマネジメント」を広めるべく、2006年よりワークハピネスに参画。
中小企業を中心とした人材開発、組織風土変革コンサルティングPJを推進している。






















