今どきの新入社員・若手社員にフィットする研修企画とは
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今どきの新入社員・若手社員にフィットする研修企画とは

今、企業が抱える最大の課題の一つは、新入社員をどのように育成していくかです。

特に、今の時代の若者たちはこれまでの世代とは異なる価値観や期待を持っています。スマホやSNSに触れるのは当たり前で、家庭や学校では基本的に褒めて育てられ、教師や部活の先輩から理不尽な体験もありませんでした。

今どきの若手社員世代の特徴と、別の世代との比較

若手社員世代が持つ思考は、上司世代が持つ思考と全く異なります。それは育ってきた環境や社会情勢からも大きく影響を受けており、根底にある価値観でもあるため、簡単に変えることができるものでもなければ良し悪しを付けるものでもありません。


しかし、異なる世代間が集まって機能している企業組織においては、世代間の思考のギャップが問題として現れやすく、組織の健全な運用を妨げてしまうことも起こるでしょう。特に日本の企業においては、上司世代と若手世代をつなぐ中間世代の不足という問題がそれを加速させてしまう傾向にもあります。

世代間で生まれる軋轢は若手社員のメンタル不調や早期離脱にも繋がり、将来的な企業の組織力にも響いてくるため、時代の変化・世代傾向の変化に合わせて社員への教育方針も変化させていく必要があるのです。

今どきの新入社員・若手社員育成の難しさ

世代に合わせた研修計画を行うことで育成の最適化を図っているものの、それがうまくいかないケースは案外多いです。

例えば、研修内容は現代の若手世代の価値観や学習スタイルに合わせて実行しているが、現場の社員に世代適合の内容や方針が共有・浸透できておらず、研修での経験と現場で求められることのギャップを若手社員が負担に感じてしまうなどです。

研修企画の前提から考え直す

一般的な研修の企画は以下のような手順で進めます。

  1. 1.対象層に求められる期待役割や行動(あるべき姿)【To be】を明確にする
  2. 2.上記に対する対象層の現状課題や傾向【As is】を整理する
  3. 3.【As is】⇔【To be】のギャップを明確にする
  4. 4.ギャップを埋めるための研修を企画する

実はここに、新入社員・若手社員の育成の落とし穴があります。

研修企画する際は、研修だけでギャップを埋めて解決しようとしてしまいがちです。人事は人事、現場は現場という線引きは新入社員・若手社員の育成にはマイナスに作用しているかもしれません。

本質的な育成とは

7・2・1の法則

「7・2・1の法則」とは、人は何から学び成長するのかの割合についての研究結果です。
7割を「仕事上の経験」から、2割を上司や先輩からの「フィードバック」、そして残りの1割が「研修」からの学びです。

つまり、現状課題を整理して研修の目的やゴールを設定するのは、正しいのですが不十分だということです。研修だけで成長の計画を立ててもたった1割の影響しかもたらすことができない可能性があります。

現場でのOJTと、Off-JT(研修)はどちらも補完関係にあるという前提で育成を考えることが望ましいです。

「経験」をデザインすることが大事

では、研修を企画することは無意味なのかというとそうではありません。範囲と順序を変えていくことでとても意味のあるものになります。

まず範囲ですが、「仕事上の経験」「先輩や上司からのフィードバック」、「研修」の全てが連動しながら組織的に育成をしていく計画を立てることが大切です。最たる成長の場となる現場を巻き込むことが重要で、現場とともに計画を立てることができたら8割成功したと言ってもよいでしょう。

そして順序については、以下のように進めていきます。

  1. 1.●年後の育成ゴール(目指す状態)を設定する(ここでは仮に3年目終了時とします)
  2. 2.ゴールまでのマイルストーン(途中の目指す状態)を明確にする

配属時〜3年目終了時における以下の各項目の状態目標を具体化する

  • 期待成果・業績
  • 期待行動
  • 知識・スキル
  • マインド(姿勢・価値観)
  1. 3.それぞれの目指す状態になるために必要な「経験」を計画する

積ませる経験を以下の観点で計画に落とし込みます

  • 積ませたい成功体験
  • 取り組ませたい仕事
  • 上司および先輩(OJTトレーナー)の関わり方
  • Off-JT(研修)による支援
  1. 4.現場の上司やOJTトレーナーにも育成プランを共有し、認識合わせをしておく

このような手順で育成プランを立てることで、現場と人事が連動しながら計画的に新入社員を育成していくことが可能になります。

人は経験から学び、成長します。
そのため、「どのような経験を積ませるか」を計画することが、育成計画そのものであるということです。

株式会社ワークハピネスでは、育成計画の入口でもある新入社員研修について、ざっくばらんなお悩みでも相談を受け付けております。育成計画の見直しはとても労力のかかる取り組みのため、先ずは入口である新入社員研修に関する悩みを整理することで、計画見直しの足掛かりとしていただけますと幸いです。

この記事を書いた人この記事を書いた人

藤岡 征太郎

大学卒業後、外資系医療機器メーカーで営業に従事。
6年間で8人の上司のマネジメントを経験し、「マネジャー次第で組織は変わる」と確信し、キャリアチェンジを決意する。
2009年にワークハピネスに参画し、チェンジ・エージェントとなる。

医療メーカーや住宅メーカーをはじめ、主に大企業の案件を得意とする。また、新人から管理職まで幅広い研修に対応。
営業、営業企画、新人コンサルタント教育を担当後、マーケティング責任者となる。
一度ワークハピネスを退職したが、2021年から復帰し、当社初の出戻り社員となる。現在は、執行役員 マーケティング本部長。

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