オフサイトミーティングとは? 実施のメリットや成功の秘訣を解説【事例あり】
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オフサイトミーティングとは? 実施のメリットや成功の秘訣を解説【事例あり】

会社を離れ、普段と違う場所で行うオフサイトミーティングは、議論の活性化や新しいアイデアの創出、チームワークや団結力の向上に有効です。

この記事では、オフサイトミーティングがもたらす効果や成功させるポイント、実際のミーティング内容例などを紹介します。「チームのパフォーマンス向上や一体感を作るにはどうすればいいか」「部下をどのように育成すれば良いか分からない」などの悩みを抱える方はぜひ本記事を参考に、オフサイトミーティングを企画してみてください。

オフサイトミーティングとは?

オフサイトミーティングとは、会社の会議室や日常の現場から離れ、いつもとは異なる環境で実施する会議(ミーティング)です。頭に付いている「オフサイト(off-site)」は、英語で「離れた場所」を意味する言葉で、反対に会社などで行うミーティングは「オンサイト(on-site)ミーティング」と呼ばれます。

なお「オフサイトミーティング」という言葉は、設立以来、同形式のミーティングを活用してきた株式会社スコラ・コンサルトの登録商標となっています。

オフサイトミーティングは、社員総会や新規事業のキックオフミーティング、期初の決起会、マネジメント研修、新入社員研修などで広く活用されている、「戦略的思考の促進」や「チームの結束強化」を目的に開催されるミーティングです。「気楽にまじめな話をする場」がコンセプトで、普段と違う環境を用意して、まとまった議論時間を確保したり、メンバー交流を促進したりします。

オフサイトミーティング導入のメリット

オフサイトミーティングを導入するメリットは、以下の通りです。

  • 議論に集中しやすい
  • 組織活性化・チーム強化につながる
  • 議論の活性化によって新しいアイデアが出やすい

それぞれのメリットを詳しく紹介します。

議論に集中しやすい

オフサイトミーティングには、参加者が議論に集中しやすくなるメリットがあります。カジュアルな話をする飲み会と、まじめな話をする会議を融合させたものが、オフサイトミーティングです。オフサイトミーティングでは、リラックスして率直な意見を出しながら、議論を行えます。

会議のためだけに時間と場所を確保して行うため、急な用件などで外部からの連絡や横槍が入ったり、個人の業務を気にしたりせず、議論に集中できる環境が用意できるでしょう。

組織活性化・チーム強化につながる

組織の活性化やチーム強化につながるのも、オフサイトミーティングが持つメリットの一つです。オフサイトミーティングでは、まとまった議論時間の間、メンバー同士での交流を行えるため、チーム内でのコミュニケーション促進が期待できます。

普段は交流する機会のない他部署や他支店の方と意見交換をするチャンスを作れるため、組織活性化やチームの結束力強化につながるでしょう。話し合いで得たさまざまな知見は、ミーティング後も職場で活用できます。

議論の活性化によって新しいアイデアが出やすい

オフサイトミーティングには、議論が活性化しやすく、新しいアイデアが出てきやすくなるメリットもあります。普段の職場と違った環境に身を置くのは、良い気分転換になるでしょう。リラックスした環境や集中できる環境では、発想力も高まりやすくなり、職場にはない刺激から思いもよらないアイデアが生まれるかもしれません。

良いアイデアがなく行き詰まっている状況などにおいて、オフサイトミーティングを取り入れれば、議論の活性化で打開策が見つかる場合もあるでしょう。

オフサイトミーティング導入のデメリット

オフサイトミーティングの導入によるデメリットは、以下の通りです。

  • 参加者の業務調整が必須になる
  • うまくファシリテートしないと効果が出ない
  • 場所の確保や移動にコストや手間がかかる

それぞれのデメリットを詳しく紹介します。

参加者の業務調整が必須になる

オフサイトミーティングを行う際は、普段の職場を離れるため、参加メンバーの業務調整が欠かせません。開催の準備や社外への移動が発生すると、通常業務に影響が出る場合もあります。参加する人数が増えれば増えるほど、影響も大きくなっていくでしょう。

他部署や他支店との交流も目的にする場合は、業務への影響に加えて日程や場所の調整も複雑になり、スケジュールをまとめるのは難しくなっていきます。参加者が抜けても業務が回るよう、事前の準備や情報共有が大切です。

うまくファシリテートしないと効果が出ない

オフサイトミーティングでは、柔軟なアイデアが出やすくなる反面、ファシリテートができる人材も必要です。うまく仕切らないと、ただの雑談・情報交換で終わる可能性もあります。ミーティングを実施する際は、取りまとめるために会議の進行役を置く必要があるでしょう。

進行役は、事前に会議の目的を把握し、ゴールに向けて議論が進むよう導かなければなりません。ファシリテーターの力量によって、成果が出るか左右されるのは、注意すべきオフサイトミーティングのデメリットです。

場所の確保や移動にコストや手間がかかる

普段の職場と違う場所で行うオフサイトミーティングのデメリットは、場所の確保や移動に時間的コスト・金銭的コストがかかることです。実施の効果が薄い場合でもコストは発生するため、最悪の場合無駄な出費に終わるかもしれません。

またミーティング中は参加者が通常業務を進められないため、良い結果が出ないと損失だけが大きくなります。オフサイトミーティングを企画する際は、必要なコストに見合った効果を出せるかも検討しましょう。

オフサイトミーティングが失敗する理由と成功させるポイント

オフサイトミーティングは成功すれば効果は大きいものの、失敗してしまうケースも少なくありません。オフサイトミーティングが失敗する主な理由は、以下の通りです。

  • 心理的安全性が確保されていない
  • 実施の目的が決まっていない

それぞれの詳しい理由と成功させるポイントを解説します。

心理的安全性が確保されていない

オフサイトミーティングを成功させるには、参加者の心理的安全性が確保されていなければなりません。心理的安全性とは、組織の中で自分の意見や考えを安心して発言でき、自分の言葉が周囲のネガティブな反応や人間関係の悪化につながらない安心感が、チーム内で共有されている状態です。

参加者に心理的安全性が確保されていなければ、オフサイトミーティングを行っても良い意見はなかなか出てこないでしょう。場所を変えただけで、いつもの会議と同様に終わる可能性が高くなります。事前に社内で自由な話し合いができる環境作りを行うのが重要です。

実施の目的が決まっていない

実際の目的を決めずに行うミーティングは、期待した効果が出ず、失敗する可能性が高くなります。オフサイトミーティングを実施すれば、勝手に良いアイデアが出るわけではありません。なぜオフサイトミーティングを実施するのか、当日は何について話し合うのかを明確に決める必要があります。

決定した目的は、事前に参加者に周知しましょう。周知が足りないと、単なる雑談で終わる可能性があります。また当日はファシリテーターを立てて話を広げながら、テーマからは外れ過ぎないように注意しましょう。全員に発言を促すなど、メリハリを付けて話し合うのも大切です。

オフサイトミーティングの内容例

続いては、オフサイトミーティングを開催する場合に、困ったときの参考として使えるネタや企画などを紹介します。

オフサイトミーティングを開催する際には、どのような企画であっても、組織内の信頼関係の強化やチーム力・組織力強化になる構成(企画)にするのが成功させるポイントです。オフサイトミーティングの内容例を詳しくみていきましょう。

会議・プレゼン

まずはオフサイトミーティングとして、社外の貸し会議室やレンタルスペース、ホテルなど、いつもと異なる環境での会議やプレゼンを実施する例です。プレゼン内容は、新プロジェクトの提案・発表から既存の成果共有までさまざまです。年初や期初にミッション・ビジョン・バリューについて話し合うなどの内容も良いでしょう。普段と異なる会場を用意すれば、話し合う内容に対する集中力が高まるはずです。

運動会・懇親会

オフサイトミーティングとして運動会や懇親会などを開催する方式もあります。運動会・懇親会には、スポーツやゲームに参加して、カジュアルな場でコミュニケーションを図ったり、競争や協力を通じて結束力やチーム力を向上させたりする効果があります。体を動かすプログラムを取り入れることで、従業員の健康促進やリフレッシュも期待できるでしょう。普段の部署の垣根を越え、社員同士の相互理解や信頼関係の構築に有効です。

キャンプ・旅行

社員同士でのキャンプや旅行などを企画するのもオフサイトミーティングに有効です。自然の中でリラックスして実施でき、普段よりもコミュニケーションが円滑になり、社員同士の結束力向上が期待できるでしょう。開放感溢れる中、オフィスでは出てこない斬新なアイデアが生まれるかもしれません。

また非日常的な環境下で共同作業をこなせば、チームワークの重要性を再認識できます。従業員のチーム力を向上させ、団結力・信頼関係を強化するのにも有効です。

オフサイトミーティングの成功事例

最後は、オフサイトミーティングの成功事例として、実際に全社会議でオフサイトミーティングとなるアクティビティを行った企業さまの事例を紹介します。どういったプログラムを実行し、どのような効果が得られたのか、自社で企画する際の参考にしてみてください。

ゼット・エフ・ジャパン株式会社

自動車関連部品サプライヤー企業のゼット・エフ・ジャパン株式会社さまでは、オフサイトミーティングにチームで一枚の巨大なアート作品を完成させる体験型のチームアクティビティ「The Big Picture」を導入しました。

オフサイトミーティングを企画したきっかけは、新型コロナウイルス感染症による社内でのつながりの希薄化です。コロナの規制緩和に合わせ、部門と部門を越えたコミュニケーションの活性化を目的として「The Big Picture」を導入しました。

作品を完成させるには、個人や自チームの作業だけでなく、他チームとの協力も欠かせません。また最後に完成したアートを見たときの感動は、言葉にできないものです。

ミーティングは社員からも好評で、普段話さない人ともコミュニケーションできて社内に知り合いが増えた、組織の一体感が生まれたなどの声が寄せられています。

マース ジャパン リミテッド

ペットケアなどの事業を手掛けるマース ジャパン リミテッドさまでは、チームワークが試される謎解きチームアクティビティ「Beat the Box」を導入しました。

「Beat the Box」は、チームで箱の中にある暗号を解き、ミッションをクリアしていくアクティビティです。オフサイトミーティングを企画した理由は、新型コロナウイルス感染症による対面コミュニケーション不足でした。コロナ禍以降に入社した社員との交流の機会作りを目的として、対面型の「Beat the Box」が選ばれました。

暗号を解くには、チームでの協力はもちろん、他チームとも力を合わせなければなりません。実施後には、対面の重要性への認識が高まった、社員同士の新しいつながりが形成された、相互理解が深まったなど好評の声が寄せられました。

まとめ

会社を離れ、日常の現場と違った場所で行うオフサイトミーティングには、議論の活性化やチームワークの強化などの効果が期待できます。ミーティングの形式は多種多様で、新規プロジェクトの立ち上げから、期初の目標共有、各種研修など、利用できる場面もさまざまです。普段の会議やミーティングに課題を感じている場合は、ぜひ取り入れてみましょう。

ワークハピネスでは、「The Big Picture」「Beat the Box」といった、オフサイトミーティングとして活用できるアクティビティを実施しています。どちらも組織内の交流・相互理解を深め、チーム力・組織力強化につながるアクティビティです。自社でのオフサイトミーティング開催を検討している方は、ぜひ利用してみてください。

この記事を書いた人この記事を書いた人

藤岡 征太郎

大学卒業後、外資系医療機器メーカーで営業に従事。
6年間で8人の上司のマネジメントを経験し、「マネジャー次第で組織は変わる」と確信し、キャリアチェンジを決意する。
2009年にワークハピネスに参画し、チェンジ・エージェントとなる。

医療メーカーや住宅メーカーをはじめ、主に大企業の案件を得意とする。また、新人から管理職まで幅広い研修に対応。
営業、営業企画、新人コンサルタント教育を担当後、マーケティング責任者となる。
一度ワークハピネスを退職したが、2021年から復帰し、当社初の出戻り社員となる。現在は、執行役員 マーケティング本部長。

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