
管理職の意識改革で必要なこととは? 実施時の流れや成功させるポイントを解説
企業を取り巻く環境が急速に変化していく現代社会では、仕事における従来の考え方や価値観、態度などを変える「意識改革」が求められています。特に、チームを率いる管理職の意識改革は、パフォーマンス向上や人材育成のためにも重要です。しかし中には、なかなか管理職の意識改革がうまく進まないと悩んでいる企業もあるでしょう。
本記事では、管理職の意識改革が必要になるシーンや意識改革がもたらす効果、意識改革が進まない原因などを解説します。自社でも管理職の意識改革を進めたいとお考えの方や、意識改革の効果がなかなか出ないとお悩みの場合は、ぜひ参考にしてみてください。
管理職の意識改革とは?
意識改革とは、目標を達成するため、自分が正しいと思っていた従来の考え方や態度、価値観などの基準を大きく変える変化を指す言葉です。考え方や価値観などの意識が変われば、判断基準や物事の優先順位、意思決定、行動などが変わり、結果として生産性や成果、従業員エンゲージメントなども変化していきます。
変化が激しい現代社会で自社の存在価値を高め、持続的に成長していくためには、意識のアップデートが必要です。最終的には全従業員の意識改革を目指すべきではありますが、まずは管理職の意識改革が進まないと、一般の従業員に新しく基準となる意識を伝えられません。
管理職の多くは、普段の業務に追われ、なかなか意識のアップデートにまで気が回らないでしょう。しかし、忙しい管理職だからこそ、企業の未来のため、立ち止まって意識改革を心がける必要があります。
管理職の意識改革が必要になるシーン
管理職の意識改革が必要になるのは、主に以下のようなシーンです。
- 部下をなかなか育成できていないとき
- 管理職がプレイヤーから脱却できていないとき
- 組織文化を変革したいとき
- 新たな経営計画を立てるとき
- 管理職のパフォーマンスが低いとき
意識改革が求められる各シーンについて詳しく解説します。
部下をなかなか育成できていないとき
部下の育成が思うように進まないときには、管理職の意識改革が必要となります。管理職自身や人事の管理職に対する期待で大きな割合を占めるのが、「部下の育成」です。しかし、部下に成長してほしいものの、うまくいかないと感じている管理職は多く、マネジメントや人材育成が課題となっています。
企業が求める人材がなかなか想定通りに育っていない状況で、管理職に部下育成へ注力してもらうため、意識改革が必要になります。
管理職がプレイヤーから脱却できていないとき
管理職がプレイヤーから脱却できておらず、マネジメントに集中できない場合も意識改革が求められるケースです。近年では、多くの管理職がプレイヤーとマネージャーを兼務しているとの調査もあります(※)。
管理職がプレイヤーも兼任していると、業務量が増え過ぎることはもちろん、過去のプレイヤー時代の考え方に固執してしまう場合もあるでしょう。管理職になったからには、個人的視点からチーム全体をプロデュースする立場へ意識を変革してもらう必要があります。
※参考:PR TIMES.「【調査レポート】管理職のジレンマが明らかに!484名の管理職が回答/6割がフィードバックを「躊躇」する結果に」.
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000134.000005749.html ,(参照 2024-11-11).
組織文化を変革したいとき
組織文化を変革したいときにも、管理職の意識改革が必要です。組織文化は短期間に作られるものではなく、長い時間をかけて培われていきます。組織文化を刷新する場合には、従業員の考え方や価値観、態度などを変革していかなければなりません。
しかし、いきなり全てを変えられるわけではないため、まずは管理職の意識改革が求められるのです。チームのメンバーに会社の新しい理念やビジョンなどを共有し、時間をかけて企業文化を再醸成していきましょう。
新たな経営計画を立てるとき
新たな経営戦略を立てるときも、管理職の意識改革が求められるケースの一つです。企業の経営戦略は3〜5年程度の中長期間で取り組む必要があり、目標達成のためには管理職や従業員の意識を計画にマッチさせなければなりません。新しい計画を立てる際には、目標やビジョンの浸透を図るため、従業員の意識を変える必要があるのです。
価値観やマインドセットを新たにするためには、管理職が率先して意識改革を行い、チームを引っ張っていく必要があります。
管理職のパフォーマンスが低いとき
管理職のパフォーマンスが低下している場合にも、改善のため意識改革が必要です。以下のような管理職の能力不足は、企業のパフォーマンスにも重大な影響を与えます。
- チーム内でトラブルが相次いでいる
- 目標が達成できていない
- チームメンバー(人材)が育っていない
管理職のパフォーマンスを向上させ、成果を上げるためには、意識改革によって自分に能力が不足しており、改善しなければならないと認識することが第一歩となります。
管理職の意識改革による効果

管理職の意識改革を進めて得られる主なメリットは、以下の3点です。
- 働きやすい職場が実現できる
- 組織の生産性が向上する
- 人材の採用・育成につながる
それぞれのメリットを詳しく解説します。
働きやすい職場が実現できる
管理職の意識改革は、働きやすい職場を実現するのに有効です。管理職の意識が変われば、部下との関わり方や仕事の進め方なども変化します。
働きやすい職場の定義は人それぞれかもしれませんが、一般的に挙げられる要件は、以下の通りです。
- 残業の削減
- 有給取得の促進
- 社内コミュニケーションの活性化
- 心理的安全性の確保
- 働き方の選択肢の広がり
- 福利厚生の拡充
- 正当な人事制度 など
従業員が感じる働きやすさは、外的要因によって大きく変わり、チームを率いる管理職がどのような職場を目指すかによって影響を受ける部分も多くなっています。意識改革により管理職が部下の働きやすさにも気を配るようになれば、従業員のモチベーションアップやチームの生産性向上、離職率の低下などにもつながるでしょう。
組織の生産性が向上する
組織の生産性向上を図る際にも、管理職の意識改革が効果的です。企業のパフォーマンスを上げるには、従来の業務フローや仕事内容の見直し・改善が欠かせません。しかし、今まで正しいとされてきた業務内容を簡単に変えようとは思わないものです。
生産性向上には、まず以下のような、意識改革による業務の見直しが必要となります。
- リソースの再分配
- 優先順位の見直し
- 業務フローのブラッシュアップ
- 新しいツールや技術の導入
- 時代にそぐわない文化・慣習の廃止
管理職の意識が変わり、時代や環境の変化に応じて、やるべき業務と必要ない業務を分けることでリソースの再配分が可能になります。さらに、業務フローの改善や新しいツールの導入など、戦略的な業務の見直しにより、業務効率改善やパフォーマンスアップによる生産性向上が期待できるでしょう。
人材の採用・育成につながる
管理職の意識改革には、人材の採用・育成や優秀な社員の確保などの効果も期待できます。
社会や時代の変化とともに、若手が成長しやすい環境や従業員の意識も変わってきました。管理職にも従業員の考えに合わせた人材育成が求められており、信頼できる上司がいれば、部下の職場に対するエンゲージメントが高まり、人材の定着率向上につながります。離職率が低下すれば、新卒・中途採用にも良い印象を与え、優秀な人材を確保しやすくなるでしょう。
昨今は、インターネットやSNSの普及により、現代にそぐわない考え方・価値観が根付いている組織の評価は求職者に簡単に広がります。悪い印象を持たれると、有名企業であっても敬遠される傾向があるため、管理職の人事に対する意識改革が求められます。
管理職の意識改革が進まないことによる弊害
管理職の意識改革は、職場やチームの成果だけでなく、企業の存続や今後の成長にも大きく関わる重要な問題です。管理職の意識改革が進まなければ、以下のような弊害が起こるかもしれません。
- 管理職の自信・やる気が喪失する
- 管理職への信頼が失われる
- 正しい意思決定が妨げられる
- 組織の多様化が進まない
管理職の意識改革の遅れがもたらす弊害を解説します。
管理職の自信・やる気が喪失する
管理職として部下との関係がうまくいかなかったり、組織として成果が出なかったりして自信・やる気の喪失につながるのが、意識改革の遅れで生じる弊害の一つです。自信を持てない管理職は、自分の業務や課題解決にもポジティブに取り組めなくなってしまいます。
管理職が自信をなくしてしまう大きな要因が従業員との意識の違いです。現代社会は、従来よりも社会的な価値観の変化が大きく、世代間ギャップに悩まされる管理職も多くなっています。
部下や他の従業員を理解できないと感じると、自分が求められる管理職の水準に到達していないと感じることも多いでしょう。管理職に選ばれる人間は、本来優秀な人材のはずですが、自信喪失により、パフォーマンス低下だけでなく、離職につながるリスクもあります。
管理職への信頼が失われる
部下や会社の人間から管理職への信頼が失われてしまうのも、意識改革の遅れから生まれる弊害です。管理職の意識がアップデートされないままだと、現場社員、特に若手社員との間で考え方・価値観の乖離が大きくなってしまいます。
アメリカ・マサチューセッツ工科大学のダニエル・キム教授が提唱する「組織の成功循環モデル」によると、組織の成長には上司や部下などチームメンバーの信頼関係の質が欠かせないといいます。管理職への信頼が低下すれば、組織の生産性も下がってしまうでしょう。
また、信頼できない管理職に自身のキャリア形成を任せようとする部下はおらず、後継者が育たない問題も出てくると考えられます。さらに、優秀な人材の離職につながる恐れもあり、管理職の信頼低下はチームだけでなく、会社全体にとっても大きな問題です。
正しい意思決定が妨げられる
管理職の意識改革が適切にできていないと、業務上での正しい意思決定が妨げられる恐れがあります。古い意識や間違った意識を持った管理職では、現代の価値観や社会の変化に応じた意思決定はできません。自分では正しい判断をしているつもりでも、いつの間にかマネジメント方針・方法が我流になってしまう可能性もあります。
管理職の意思決定を阻害する大きな要因が「アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)」です。アンコンシャス・バイアスとは、正常性バイアスやステレオタイプ・バイアスなど、自分でも気付かないうちに持っている思い込みや偏見を指します。アンコンシャス・バイアスにより、無意識のうちに偏った判断が生じるのを防止するため、管理職にとって、従来の考え方を見直す意識改革は必要不可欠です。
組織の多様化が進まない
管理職の意識改革の遅れにより、組織の多様化が進まなくなる恐れもあります。管理職の意識が変わらなければ、多様な働き方や年齢、性別などを受け入れる組織構築ができません。
しかし、現代の企業においてダイバーシティ(多様性)は、避けては通れないキーワードです。多様な社員を受け入れられれば、優秀な人材の確保や人手不足の解消、競争力の強化、課題解決能力の向上などが期待できます。組織の多様化が進まないままだと、労働力の確保やグローバル化への対応に問題が生じる他、競争優位性の低下、イノベーション喪失など、企業の将来にも大きなマイナスとなるでしょう。
多様性を戦略に取り入れて生かすためには、従来の考え方にとらわれない意識改革が必要になります。
管理職の意識改革が進まない原因

企業において、必要と分かっていても管理職の意識改革が進まない主な原因は、以下の通りです。
- 管理職が意識改革の必要性を理解していない
- 人間には現状を維持しようする心理傾向がある
- 管理職が社会の変化に気付いていない
- 経営層の意識改革が進んでいない
- 労働環境・組織体制に問題がある
- 支え合える仲間がいない
- 意識改革に取り組むことが目的化している
管理職の意識改革がなぜ進まないのか理由を詳しく解説します。
管理職が意識改革の必要性を理解していない
管理職自身が必要性を理解していなければ、意識改革は進みません。意識改革が会社や人事部からの押し付けになると、やらされ感が出たり、受け身になったりして実現が難しくなります。管理職が意識改革の必要性を理解して、あるべき姿に向かって自発的に考え、行動するのが理想です。単に管理職向けの研修を行うだけでは、やらされている印象が強くなってしまいます。
もちろん管理職には、マネージャーとしての立場もあるため、一方的に悪いと決めつけるのも問題です。企業側でも管理職が納得して取り組める目標を設定していく必要があるでしょう。
人間には現状を維持しようする心理傾向がある
現状を維持しようとする人間の心理的傾向も管理職の意識改革を阻む要因の1つです。人はもともと、現状維持を求めて変化を避ける「現状維持バイアス」を持っています。現状維持バイアスが克服できていないと、意識改革もなかなかうまくいかないでしょう。意識改革を成功させるには、今までの考え方や価値観を捨てなければなりません。
しかし、簡単になくせないのが現状維持バイアスです。人は失敗やリスクを回避したい意識が強いため、変化によって得られる利益が、損失の2倍以上ないと自発的に変化しようと考えられません。また、一度手に入れた物に価値があると考える性質もあり、従来の方法にこだわってしまいがちです。
管理職には自身のバイアスを自覚した上で意識改革に取り組んでもらう必要があります。
管理職が社会の変化に気付いていない
管理職が社会の変化に気付いていなければ、意識変革の必要性も理解できないままになってしまいます。社会の価値観や常識、考え方などは、時代とともに大きく変わっているものの、管理職が変化に気付けていないケースも多いものです。上司が、自分こそは「善」「正しい」と譲らないと、部下が育たなくなるだけでなく、周囲をメンタル不調に追い込んでしまう恐れもあります。
自分が持つ古い価値観や感覚が正しいと考えている管理職は、チームを強引に引っ張る力があり、出世できる組織もあるでしょう。しかし、部下を精神的に追い詰めていくため、やがてコンプライアンス違反やハラスメントなど、重大な問題を引き起こし、最終的には組織にも悪影響を与えるリスクがあります。
管理職は、常に社会の変化に敏感になり、自分が適応できるよう意識を変えていくことが大切です。
経営層の意識改革が進んでいない
経営層が真剣に取り組んでいないことも、管理職の意識改革が進まない原因となります。経営層が積極的に変わらなければ、管理職や現場のリーダーに意識を変えるよう促しても説得力はなく、本気で取り組んでもらえないでしょう。
経営者が従業員に意識を変えさせるのではなく、一人ひとりが自発的に自らの意思で取り組んでもらうには、目標となる存在が必要です。意識改革は、単に呼びかけるだけでは成功しません。経営陣が自ら意識改革を実践し、自ら新しい考え方や価値観に基づいて動いている姿を見せれば、管理職や一般の従業員にも意識改革の大切さが伝わり、良い目標になるでしょう。
反対に、経営層が実現できていない内容を押し付けても反発を招くだけで、自分たちが努力してやる意味がないと思われてしまいます。意識改革を成功させるためには、経営層が自ら動いて本気さを伝えていく必要があります。
労働環境・組織体制に問題がある
労働環境や組織体制に問題がある場合も、意識改革が成功しにくくなるでしょう。業務量や労働時間、待遇などに問題や不満があると、意識改革を受け入れてもらいにくくなります。労働環境や組織体制は、意識改革以前の問題です。意識改革では解決できない問題を抱えたまま、意識改革を進めようとしても管理職や従業員には上からの押し付けにも感じられるでしょう。
また、改善すべき問題が多い職場では、管理職や現場の従業員に意識改革へ割けるリソースがなく、余裕のない状態で無理に意識改革を推し進めようとしても不満が大きくなるだけです。管理職の意識が原因でない課題については、意識改革よりも先に労働環境や組織体制の改善が必要になります。
まずは業務時間や労働条件の改善から進め、管理職が集中して意識改革に取り組める環境作りから始めていきましょう。
支え合える仲間がいない
管理職にとって支え合える仲間がいない状態も、意識改革が進まない要因の一つです。意識改革では、従来の考え方や価値観を否定する場面が発生します。今まで仕事で大切にしてきた成功体験や実績を否定しなければならないことも出てくるでしょう。
既存の考え方を止め、全く違った新しい価値観を取り入れるのは、大きな精神的負担になります。会社に対する反発心が起こったり、メンタル不調につながったりすれば、意識改革が停滞してしまいかねません。精神的な負担を和らげるため、研修などを通じて他部署や他社の管理職と交流を行い、互いに支え合える仲間を見つけられるよう促すと良いでしょう。
意識改革に取り組むことが目的化している
意識改革への取り組み自体が目的になってしまうような、手段の目的化も管理職の意識改革を阻害する大きな要因になります。これは、意識改革のための施策や研修の実施などが目的になっており、変化させた後のゴールが忘れられているケースです。ゴールが不明確だと、何が必要か明確でないため、施策内容がブレる恐れがあります。
また基準となる目標がないため、施策を実施した後も、効果的だったのか評価ができません。結果、従業員の負担だけが増えてしまいます。何のためにやるのか曖昧な意識では、実施しても意味はありません。特に、トップダウンで行われる意識改革では注意すべきでしょう。
管理職の意識改革を進める流れ
管理職の意識改革を進める際のフローは、以下の通りです。
- 意識改革が必要な理由と目標を明確にする
- 意識改革のプロセスと具体的な施策を考える
- 意識改革のための施策を実行・評価・改善する
各ステップを詳しく紹介します。
意識改革が必要な理由と目標を明確にする
最初のステップとして、なぜ意識改革を実施するのか、理由と目標を明確にしましょう。現在の社員の考え方や価値観、態度、業績、企業文化、慣習などにどのような問題があるのかを明らかにすれば、どういった意識改革が必要なのかが分かります。
社内の問題点や改善点などを抽出するには、従業員向けにアンケートやインタビュー、ワークショップなどによる現状把握が有効です。企業の現状から将来の方向性が見えてきたら、現状との差や社員の意見などを基に、意識改革でどのような変化を得たいのか、具体的な目標を設定しましょう。
意識改革のプロセスと具体的な施策を考える
続いて、明確になった目標を実現するため、具体的な施策の計画を立てましょう。例えば、社内で多様な人材や優秀な人材を確保したいのなら、管理職による人事評価基準の改善が求められます。
従来の制度を見直したり、研修などのイベントを実施したりする必要もあるでしょう。意識を変えるには、単なる努力目標ではなく、具体的に行動できるアクション・プランとしての施策が必要です。
また、各施策の個別の目的や担当者、スケジュールなども細かく決めておくと、進捗管理が容易になり、意識改革の実現性も高まります。
意識改革のための施策を実行・評価・改善する
最後に意識改革のための施策として実行・評価・改善をセットで行いましょう。意識改革は、長期的な視点に立って進めていく必要があり、施策をより効果的に実行するためにはPDCAを回しての改善が求められます。
施策を実行した後は、定期的に振り返りを行い、目標・目的に向かって進めているかを評価しましょう。改革が不十分だったり、問題点が出ていたりするようなら、解消できるよう改善策を検討する必要があります。
意識改革を成功させるには、持続的な施策の実行と評価・改善のプロセスが欠かせません。短期間で終わる施策ではなく、一定の時間をかけて施策を実行する必要があります。
管理職の意識改革を成功させるポイント
管理職の意識改革を成功させるために押さえておきたいポイントは、以下の通りです。
- 経営陣が意識改革の重要性を伝える
- 段階的・戦略的に取り組む
- プレイヤーからの脱却・管理職としての役割を意識させる
それぞれのポイントを詳しく解説します。
経営陣が意識改革の重要性を伝える
管理職の意識改革では、経営陣が改革の重要性をきちんと伝えることが大切です。意識改革を成功させるには、経営層がいかに管理職に向けて本気度を伝えられるかがポイントになります。
従来の考え方や態度、価値観などを変えていくのは、管理職にとっても簡単にはいかない部分もあるでしょう。反発を防止するためにも、上からの押し付けや強制的な意識改革と捉えられないよう、経営層は管理職に寄り添い、意識改革の目的やゴール、内容などを丁寧に説明しながら重要性を伝えていく必要があります。
また、管理者が主体的に変わらなければならないと意識し、現状維持への危機感を持ってもらえるように、経営層自らの実践も大切です。意識改革を管理職のみ対象としたものではなく、全社規模での取り組みにしていきましょう。
段階的・戦略的に取り組む
管理職の意識改革を成功させるには、段階的・戦略的な取り組みが重要です。戦略に沿わない経営陣の思い付きだけで施策を実行したのでは、管理職や現場が混乱するだけでなく、リソースも無駄に分散されてしまいます。
意識改革で大きな負担がかかるのは、今まで組織で正しいとされてきた考え方や価値観を否定される管理職です。性急な改革は、ストレスの原因にもなり、休職や離職にもつながりかねません。
管理職の意識改革では、休職・離職防止のため、以下のような企業側の支援も必要です。
- 1on1のミーティングで管理職が自分の変化や成長を感じる機会を作る
- 外部コーチングや研修を利用して意識改革をサポートする
- メンタルケアのために相談・カウンセリング窓口を設置する
管理職の意識改革が進まない理由や組織としての課題を明確にした上で、管理者個人に任せるのではなく、組織の問題として戦略的・段階的に取り組んでいきましょう。
プレイヤーからの脱却・管理職としての役割を意識させる
管理職にプレイヤーの役割を脱してマネジメントに集中してもらうのも、意識改革を成功させるポイントです。プレイヤーから脱却できないままでは、そもそも管理職としての意識がうまく育ちません。管理職に必要とされる幅広い能力も身に付きにくく、マネジメント業務が中途半端になってしまったり、自分がすべき業務を取捨選択できず非効率になってしまったりする恐れもあります。
プレイヤーから脱却できていない場合、意識改革以前に、マネジメント業務や管理者としての役割への理解が乏しいことが根本的な問題です。管理職ポジションへの理解を深め、管理者にふさわしい言動や振る舞い、スキルを習得するには、管理職向けの研修を受講するのが効果的です。研修を通じて、物事を俯瞰的に見て、状況を把握できる高い視座を持った管理職になれれば、部下からもより信頼を獲得できるでしょう。
まとめ
企業を取り巻く環境が急速に変化していく現代社会では、管理職が従来の考え方や価値観をアップデートしていく意識改革の必要性が高まっています。管理職の意識改革は、人材育成や生産性の向上、組織文化の変革、新しい経営戦略の導入などに欠かせません。
意識改革が進まなければ、管理職のやる気、信頼の喪失や意識決定、多様性の阻害など、さまざまな弊害が生じる恐れがあります。
管理職の意識改革に取り組む際には、具体的なプロセスに段階的に取り組むとともに、改革の重要性を理解してもらうことが大切です。また、管理職がプレイヤーから脱却していなければ、意識改革もうまく効果を発揮できません。
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人材アウトソーシングのベンチャー企業㈱エスプール(ワークハピネスの親会社)の創立3年目に新卒にて入社。新規現場、プロジェクトの立ち上げから不採算支店を売上日本一の支店に再生するなど、同社の株式上場に貢献してきた。
多数のプロジェクトを通じ、多くのスタッフと携わる中で「人間の無限の可能性」を知り、「人の強みを活かすマネジメント」を広めるべく、2006年よりワークハピネスに参画。
中小企業を中心とした人材開発、組織風土変革コンサルティングPJを推進している。























