CEO BLOG

ダイバーシティーと幸福経営

ワークハピネスでは月に一回、「スナック・ワークハピネス」と称し、オンラインで集まった様々な方々に気軽な対話と出会いの場を提供しています。

夕方6時からなので、毎度、お酒を片手に”乾杯”から始まり、小グループに別れ、最近の出来事に関する雑談、そして今日の”創造的対話”へと進んでいきます。

1グループ4〜5名に分かれ、全グループが同じテーマで”創造的対話”を行い、さらにメンバーをシャッフルしながら複数回、同テーマで対話を繰り返します。

先日の”テーマ”は「あなたの考える幸福経営とは?」

最近、良く聞く”幸福経営”という言葉。正確な定義があるわけではないのでどんな”創造的対話”となっていくのか?大変楽しみでした。

私はグループのホストを務めたのですが、最初に私のテーブルに来たのは男性3名。

皆さん、”幸福経営”に関してしっかりとしたご自身の知見を持たれていて対話がスムーズに進展して行きました。

出てきた意見は、

「幸福とは日々成長を感じられること。”幸福経営”とは社員一人一人が日々の成長実感できる経営では?」

「人が育つ経営がいいよね」

「先日、視察した会社は、継続的に従業員教育に投資していて、従業員が会社に感謝していたのが印象的だった」

「人の成長に投資する”幸福経営”を行うためには差別化された強固な収益基盤財務が必要だよね」

短時間で、幸福経営のためのキーワードが出揃った感じです。

「幸福」→「成長実感」→「人材育成投資」→「強固な収益基盤」

論理的に結論が出てしまったような感じで、対話が殆ど終了。

テーブルメンバーのシャッフルタイミングまではまだ時間があり、話は別のテーマへと発展して行きました。

シャッフルとなり、次に私のテーブルにやって来たのは女性3名。

「あなたの考える幸福経営とは?前のグループでの対話内容をシェアしてくれますか?」

と、投げかけると、出て来た内容は、

「共感してくれる人がたくさんいる」

「悩んでいるとき、解決策を示すのではなく、ただただ話を聴いてくれる」

「様々な部署の人とつながりを感じる」等々

出てくるキーワードは先ほどのグループとは全く異なる

「共感」、「傾聴」、「つながり」。

「先ほど、このテーブルでは『幸福とは成長実感。強固な収益基盤があって人材育成に継続的に投資している』という話があったのですが、これについてはどうですか?」

と訊ねると、

「”成長”だけが”幸福”ではない」

「強固な収益基盤が無ければ”幸福経営”を目指せないのは悲しい」

「強固な収益基盤を持っている会社は少数派。収益基盤が強硬でなくても目指せる”幸福経営”があるのでは?」

「財政的に苦しいときは苦しいなりにみんなで”金銭的”苦労を分かち合うことはできないのか?」

「”金銭的”な痛みを経営陣が率先して負えば、従業員も”共感”して”金銭的”痛みを受け入れるのでは?」

「”共感”や”つながり”がたくさんある職場では、みんな仲間のために”成長”を目指すのでは?」

と、対話は創造的に発展して行きました。

これぞ、”ダイバーシティー”のパワーです。

テーブルを分けて”創造的対話”を進めたことによって、異なった価値観が育ち、その異なった価値観が掛け合わされることで”創造的”な”解”へと発展していく。

ここで思い出したのがアイスランドの事例。

アイスランドはリーマンショックによって多くの銀行が倒産し、国家破綻の瀬戸際を体験します。

アイスランド政府は、この様な事態に再び陥らないため、多くの銀行が倒産した原因を追及すべく、コンサルタントに調査を依頼します。

後日、分厚い調査報告書が提出されるのですが、そのレポートが結論で示した、銀行倒産の”真因”は、、、

「銀行の経営陣が全員男性だったから」

以上。

男性はリスクを負って短期志向で収益を得ようとするのに対 して、女性はリスクを回避した長期視点での投資スタイルを持つ。

果敢にリスクを取る男性的な投資スタイルが金融危機を招いたということらしいのです。

アイスランド政府はこのレポートの結論を受け、”銀行の経営陣に一定数の女性を入れなければならない”という”クオータ制”を法律で定めました。

”ダイバーシティー(多様性)”や”LGBT”が語られる時代に”男”、”女”の資質や価値観の違いを一般化して語るのはナンセンスですが、人によって資質や価値観が違うことは明らか。多様な資質や価値観が交わることが成功の鍵となりそうです。

”目的思考”で”競争心”や”達成欲”が強いひとたちだけで経営の意思決定をしていたら、、業績は急上昇と急低下を繰り返しそうです。

一方で、”共感”と”調和”を大事にして、”謙虚”で”忍耐力”がある人たちだけで経営していたら、、業績は安定するかもしれませんが、時代の急激な変化に対応できずに衰退して行くでしょう。

コロナ禍に見舞われた去年の4月、このコロナ騒動が長期化すると予想する予測し、ワークハピネスは東名阪の全てのオフィスを解約し、100%テレワークカンパニーへと変貌しました。

リスクを取った決断は”挑戦”的で勇ましいですが、100%テレワークカンパニーへの移行による混乱を短期間で収束させ、オンライン事業のオペレーション基盤を構築してくれたのは”共感”や”調和”といった価値観を持った仲間たちです。

”挑戦”、”創造”、”共感”、”調和”、といった多様な価値観や資質が”相互尊重”されて”コロナ禍”という環境の激変を乗り越えることができました。

”ダイバーシティー(多様性)”に対する”相互尊重”があふれる”心理的安全性”の高いチームの中から”挑戦”や”イノベーション”が生まれ、組織は環境変化を乗り越えます。

そして、”ダイバーシティー(多様性)”あふれる、”心理的安全性”の高いチームで働く人々は”幸福”です。

環境は常に変化します。

”コロナ禍”の様に、時に環境は激変します。

単一価値観の集団は環境変化を乗り越えられません。

組織の存続には”ダイバーシティー”が必須なのです。

”コロナ禍”を経て、人々は”ダイバーシティー”と”幸福”をより一層求める様になるでしょう。

楽しみにしていた食事会、楽しみにしていた旅行、楽しみにしていたコンサート、、

未来の楽しみのために、今、我慢して、頑張って、、と思っていたのに、、

その”未来の楽しみ”が一瞬にして消え去りました。

”コロナ禍”によって私たちは”未来”が不確かである事を学びました。

”未来”も大事だけど、”今”はもっと大事。

未来の”幸福”よりも”今”、”幸福”になりたい。

ワクチン摂取が進めばコロナ禍もやがては鎮静するでしょう。

しかし、何がやって来てもおかしくないVUCAな時代。

未知のウイルスや細菌、自然災害、経済危機、AIによる大量失業、、次にどんな”禍”がやってくるか?誰にも分かりませんが、歴史を振り返れば大きな”禍”は定期的にやってきます。

「未来の楽しみのために、今は我慢」ではなく、

「今を楽しんで、楽しい未来を切り拓く」のが正解です。

未来の為に今の社員の”幸福”を犠牲にする拙い経営からは人が離れて行きます。

経営者の皆さんは、”ダイバーシティー”を尊重して”幸福”な社員を増やしてください。

「今は余裕がないけど、いずれは”幸福経営”を目指したい」という考え方は間違いです。

心理的安全性を満たされた”幸福”な人々が”挑戦”に向かい、”イノベーション”を生み出すのです。

”ダイバーシティー”や”幸福経営”は、倫理観や道徳の話ではなく、現代を生き抜く合理的な選択の話なのです。

”今”を”我慢”して働いている社員の方はすぐに動き出しましょう。

「今を楽しんで、楽しい未来を切り拓く」のです。


WorkHappinessでは、大きく変化する時代の中での組織づくりをサポートしています。テレワークを活用する職場の人と組織の生産性向上のための支援を行うサービスの提供や、『組織を変える』ために必要なお役立ち情報の発信、人事・人材育成部門向けのセミナーを行っています。是非チェックしてみてください。

この記事を書いた人この記事を書いた人

吉村慎吾

公認会計士として世界4大監査法人の一つであるプライスウォーターハウスクーパースにて世界初の日米同時株式上場を手がける。創業した株式会社エスプール(現東証1部上場)は現在時価総額約600億円の企業に成長。老舗ホテルのV字再生、水耕栽培農園を活用した障がい者雇用支援サービスなど、数々の常識を覆すイノベーションを実践してきた。

現在経営するワークハピネスは、3年前からフルフレックス、リモートワークをはじめとした数々の新しい働き方や制度を実証。その経験を生かし、大企業の新規事業創出や事業変革、働き方改革で多くの実績を持つ。2020年4月に自社のオフィスを捨て、管理職を撤廃。フルリモート、フルフレックスに加え、フルフラットな組織で新しい経営のあり方や働き方を自社でも模索し、実践を繰り返している。

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