漠然とした不安への対処法
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漠然とした不安への対処法

コロナ禍、テレワークが当たり前となり、私たちの日常は大きく変わりました。

通勤時間が減り自由に使える時間のゆとりができたのはありがたいのですが、一方で、一人で余計なことを考える時間が増えてしまいました。

将来に対して漠然とした不安を抱えている人が増加中だとか。

以前から、気になっていた「人生100年時代」と「AIに仕事を奪われる」問題。

そして、新たなキーワードとして持ち上がってきた、「ジョブ型雇用」と「終身雇用崩壊」

耳目を疑う、ロシアのウクライナ侵攻。

将来の不安を掻き立てるネガティブな情報が次から次へとやってきて、どう対処すれば良いのか?情報処理が追いつかなくて混乱している方が多いのではないでしょうか。

不安を感じるのは、人間に備わった重要なサバイバル能力です。

森を歩いていて、ガサガサと音がしたら、猛獣を警戒してアドレナリンを噴出させて「闘争」or「闘争」の準備です。

試験に落ちたらどうしよう?

プレゼン失敗したらどうしよう?

大きな商談を失注したらどうしよう?

こういった不安を感じることによって、今できる準備を重ねるから試験に受かり、プレゼンに成功し、予算を達成するわけです。

どんなに不安を抱えても、試験日もプレゼン日もやってきます。

必ず終わりがあります。不安もそこで終了。

でも、「人生100年時代」、「AIに仕事を奪われる」、「終身雇用崩壊」、「VUCAな時代」等々と危機を煽られて不安にさせられても、具体的にどのような備えをすれば分かりませんし、終わりも見えません。

失業したらどうしよう?

会社が倒産したらどうしよう?

AIに仕事を奪われたらどうしよう?

老後資金を準備できなかったらどうしよう?

病気になったらどうしよう?

幅広いリスク。対処するにも限度があります。

そして、実際には何が起きるのか?それは誰にも分かりません。

常に漠然とした不安を抱える状況。

具体的なテーマに関する不安は危機感からくるモチベーションを生み出すので役に立ちます。

一方で、漠然とした不安は長期間にわたって私たちにストレスを与えるので、心身にダメージを与えます。

このような漠然とした不安に対して私たちはどのように対処したら良いのでしょうか?

私の場合、対処法は二つです。

1 考えない

2 何が起きても差し引きプラスであることを確認する

まずは、「考えない」

禅の元祖と言われる達磨大師は、弟子から

「不安で不安で仕方がない。私をなんとか安心させてください」と請われ、

「安心させましょう。その不安とやらを私の目の前に出してください。必ず取り除いてあげる。さあ、出しなさい」と言いました。

そう、不安には実態が無いのです。

実態が無いものを恐れ、執着していることの馬鹿馬鹿しさ。

これに気付き、弟子は安心しました。

漠然とした不安は自分の心が生み出している妄想です。

実態がありません。

実態が現れたら、対処すれば良い。

実態が無いのならば、放っておく。考えない。

でも、この「考えない」というのがとても難しい。

考えないように努めても、心には様々な想念が湧いてきてしまうのです。

そこで、効果的なのは深呼吸です。

漠然とした不安が心に湧き上がってきたら、深呼吸する。

呼吸に集中することによって心を無にする。

深呼吸をすると、今に集中できます。

漠然とした不安は、未来に意識が行っている状態。

これを深呼吸することで今に戻すのです。

未来を変えられるのは、今の行動だけです。

深呼吸して、今に集中して今やるべきことをやる。

考えても仕方のないことは、深呼吸して考えない。

坐禅や瞑想、そして散歩や運動等も今に集中するために大変有効です。

でも、これらは時間的にハードルが高いのも事実。

深呼吸は数十秒で可能なので実践的です。

漠然とした不安の感覚が湧き上がったら深呼吸して意識を今に戻す。

練習して、習慣化することをお勧めします。

対処法、二つ目は、「何が起きても差し引きプラスであることを確認する」ことです。

起きてほしくない悪い出来事、それが実際に起きたとしたら、必ず得るものがあるということを確認しておくのです。

皆さんの人生でも、過去に起きてほしくない悪い出来事が現実になって辛かったことがあると思います。

でも今思い出せば、そのおかげでたくさんのものを得て今日の自分の土台が出来上がったのです。

失えば得る。

得れば失う。

これが人生の法則です。

「失えば得る」

お金を失えば、人情を知ります。

地位を失えば、挑戦者に戻れます。

「得れば失う」

有名人になれば、プライバシーを失います。

大富豪になれば、気楽な友人関係を失います。

私の人生で言えば、子供の頃に親が離婚して、母子家庭、6畳一間の極貧生活となりました。おかげ様で、虐げられていたり、差別を受ける側の人々の気持ちを知ることができました。

私の子供たちは物質的に不自由無い生活をしていますが、そのお陰で私が得た貴重な体験を失っています。

何が起きても、プラスとマイナスがあって差し引きゼロ。いや、経験が増えただけプラスなのです。

この「何が起きても差し引きプラス」というシンプルな法則を知ると挑戦が気楽になります。

成功すれば新たな自分というプラスを得られる。一方で、失敗しても何かを得て差し引きゼロ。経験できた分だけプラス。

そう考えたら挑戦にはプラスしかないのだから挑戦あるのみです。

まずは過去を振り返って、何が起きても差し引きプラスであったことを確認してみてください。

当時、最悪だと感じていた出来事が今の自分の土台となっていることに気づくはずです。

失ったことによる失意の真っ只中にいると、得ている果実に気付けないこともあるでしょう。

でも、考え続けてください。

ある日、ストンと答えが降りてきます。

漠然とした不安に対する対処法。

「考えない」

「何が起きても差し引きプラスであることを確認する」

おすすめです。


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この記事を書いた人この記事を書いた人

吉村慎吾

公認会計士として世界4大監査法人の一つであるプライスウォーターハウスクーパースにて世界初の日米同時株式上場を手がける。創業した株式会社エスプール(現東証1部上場)は現在時価総額約600億円の企業に成長。老舗ホテルのV字再生、水耕栽培農園を活用した障がい者雇用支援サービスなど、数々の常識を覆すイノベーションを実践してきた。

現在経営するワークハピネスは、3年前からフルフレックス、リモートワークをはじめとした数々の新しい働き方や制度を実証。その経験を生かし、大企業の新規事業創出や事業変革、働き方改革で多くの実績を持つ。2020年4月に自社のオフィスを捨て、管理職を撤廃。フルリモート、フルフレックスに加え、フルフラットな組織で新しい経営のあり方や働き方を自社でも模索し、実践を繰り返している。

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