2回目の自分探しの旅の目的とは?
どうも、人は一生で2回、自分探しの旅に出るみたいです。
1回目は、学生から社会人になり、自分が社会の中でどのようなポジションで存在意義を発揮するか?という自分らしい活躍方法を探す旅。
1回目の自分探しの旅は、比較的簡単です。
自分の強みがわからない。自分のやりたいことがわからない。
そんな時必要なアクションはとにかく何でもやってみる、です。
見たり。聞いたり。踊ったり。
実際に、若者の中には世界一周の旅に出てしまう人もいます。
コロナ禍でそれが叶わないから、仕事をしながら日本全国を放浪している若者も知っています。
この自分探しの旅は有効です。
そもそも人間なんて相対的な存在。
家でゴロゴロ、Netflixを見てポテトチップスを食べていて自分が見つかる事は無いのです。
子供の頃なら、人よりも足が速い、人よりも絵を描くのが上手、クラスの笑いを取るのが上手等、常に他人との相対比較の中で自分らしさが発見されます。
社会の中での自分らしさの発見も同じ。
とにかく何でもやってみて、人より得意なもの、苦手なもの、人より好きなもの、嫌いなものが分かります。
競走馬の調教師のようなものです。
様々走らせて、馬の特性を知ります。
意思の力で、選り好みせず、何でもかんでも手を出し、動き回っていくことで自分という人間の特性が分かります。
自分の特性=自分らしさを大事にして必死で仕事をすれば、やがて○○さんらしいというブランドが構築されます。
一定のブランドが構築されて、周囲から一目置かれるようになれば、しばらくは気分良く仕事をできます。
活躍して、ベテランとなって後輩を指導したり、出世して部下を管理したり。
しかし、諸行無常。
世界もあなたも変わり続けます。
そこで突然やってくるのが「中年の危機(ミッドライフクライシス)」。
やる気が出なくて、常に漠然とした不安に襲われる事態がやってきます。
「自分の人生はこれでよかったのか?」
「私の人生の目的地はどこなのか?」
といった難問にぶち当たるのです。
ここから、鬱々とした日々が始まります。
一説によれば、「中年の危機」が10年以上続く人もいるとか。
長い長い第2回目の「自分探しの旅」の始まりです。
「中年の危機」はいわゆる勝ち組と言われる人や、同期で一番出世している成功者といわれる人にも訪れます。
4〜50歳台は人生の折り返し地点。
若い頃には意識することの無かった「死」を考え始めます。
体力も衰え、老眼等、身体にも様々な老化現象が始まります。
そんな時、子供が巣立ったり、親の介護が始まったり、役職定年が見えてきて仕事での役割が変化したり等、取り巻く環境も大きな変化を迎えます。
仕事でもプライベートでも自分の能力や体力の限界が見えてきて、若い頃に感じた無限の可能性が消滅。
成功している同年代の他人と比べて劣等感を感じたり、かつて安定を求めて諦めた夢を後悔したり。
「自分の人生はこれでよかったのか?」
「私の人生の目的地はどこなのか?」
生活していくために、がむしゃらに仕事をし、子育てをしていた頃には考える必要が無かった難問が人を襲うのです。
必死に登って山の頂に立っても次の目的地は現れなかったのです。
誰も教えてくれない答えのない難問を一人で抱え、無気力に苛まれ、人によっては心の病を発症します。
どのようにして人はこの「中年の危機」を乗り越えるのか?
答えは、「受け入れる」ことにあります。
老化、死、地位、お金、嫌いな人等、人生には自分で思い通りにならない事がたくさんあることを「受け入れる」のです。
私は、1人でぶらりとゴルフ場に行き、現役を引退したシニアの方々とゴルフをするのが好きです。
そして、毎回同じ質問をします。
「幸せって何ですか?」
ほぼ皆さんの答えは一緒。
「健康でゴルフができることだよ」
加齢と共にボールも飛ばなくなったり、目が悪くなってパターが入らなくなったりと、スコアは若い頃と比べて落ちます。
でも、天気の良い日に、芝生の上を歩いて、クラブを振って白い球が青い空に飛んでいく様を見る爽快感が何よりも幸せだと言うのです。
現役時代、名だたる会社で立派な肩書きを得ていた方々が、「健康でゴルフができることだよ」と迷いなく言い切れる境地に達するまでには様々な葛藤があったと思います。
その葛藤を乗り越え、老化、死、地位、お金等、ままならないもの全て受け入れたシニアの方々は幼稚園生のように無邪気で楽しそうです。
私の母親は、お仲間と山にハイキングに行くのが楽しみだと言います。
他界した私の父は社交ダンス、祖父は囲碁でした。
人生に目的地などないのです。
毎日の「楽しかった!」の積み重ねが人生。
そして、ある日、ポツリと死ぬ。
人生の第2回目の自分探しの旅の目的は、
ままならないものを受け入れ、心から楽しいと思えることを探す旅。
今からしっかり旅の準備をしておきましょう。
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公認会計士として世界4大監査法人の一つであるプライスウォーターハウスクーパースにて世界初の日米同時株式上場を手がける。創業した株式会社エスプール(現東証1部上場)は現在時価総額約600億円の企業に成長。老舗ホテルのV字再生、水耕栽培農園を活用した障がい者雇用支援サービスなど、数々の常識を覆すイノベーションを実践してきた。
現在経営するワークハピネスは、3年前からフルフレックス、リモートワークをはじめとした数々の新しい働き方や制度を実証。その経験を生かし、大企業の新規事業創出や事業変革、働き方改革で多くの実績を持つ。2020年4月に自社のオフィスを捨て、管理職を撤廃。フルリモート、フルフレックスに加え、フルフラットな組織で新しい経営のあり方や働き方を自社でも模索し、実践を繰り返している。