テレワークで必須となる自己管理能力の向上
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テレワークで必須となる自己管理能力の向上

テレワークが常態化して、多くの企業で若者のメンタル不調が問題となってきているようです。

ベテラン社員は通勤時間がなくなって、満員電車での通勤に伴う疲労やストレスからは解放され、さらに空いた時間で趣味や家族と過ごす時間が増えてハッピーという声が多い中、若者は自己管理が苦手なので、一日中外に出ないで夕方まで働き、そのまま夜遅くまでゲーム等をやって深夜に寝るなどという生活を繰り返してるうちに心身の不調をきたすのだとか。

若者は自己管理が苦手。

私の若い頃の経験を思い出しても、これは頷けます。

私自身、20代の新入社員の頃は毎晩遊んで夜ふかしし。朝、家を出る10分前に起きて、急いで顔洗って歯磨いて駅までダッシュして遅刻ギリギリの電車に飛び乗る毎日でした。

そんな生活を繰り返して数年経ったある日、満員電車の地下鉄の窓ガラスに映った自分の顔が、やけにむくんでやつれていることに愕然としたのです。

体重もバスケットボールをやっていた学生時代から10kg以上増え、上司に誘われたマラソン大会も完走できずに途中棄権。

これはやばいと思い、一念発起して早起きをしてジョギングをしてみました。

すると、なんとも気分が良いではありませんか。

朝の公園には世界一良いエネルギーが流れています。

ジョギングやラジオ体操をしている人々とすれ違うと、彼らが発する良いエネルギーがこちらにも波動として伝わってくるように感じたのです。

朝からモチベーション高くテキパキと仕事をこなし、思考もポジティブ。充実した良い1日を過ごした夜に飲むビールが格段に美味しいのです。

一方で、深酒して朝寝坊して走れなかった日は、朝からやる気が出ず、仕事の進みも遅く、気分の悪い夜を迎えることとなります。

20代後半にして私は、早起きしてジョギングすることは肉体的な健康以上にメンタル的に多大な効果があることを体感したのです。

以来、毎朝の運動は私のビジネスパーソン生活にとって欠くべからざる必須業務となりました。

私が今現在、テレワークがもたらす様々なメリットだけを享受してハッピーに暮らしているのは、長らくビジネスをやってきて自然と入手した自己管理能力の賜物なのです。

朝陽を浴びると幸せ物質であるセロトニンが分泌されることや、体を動かすと脳の側坐核から、やる気物質であるアセチルコリンが出る等の生命科学的な合理性を知るのはずっと後のことです。

自分の経験的にも、科学的にも、朝陽をあびてのジョギングや散歩は心身の健康に大変有用だということを確信しているので、私はことあるごと、社内外の人々に朝の散歩やジョギング習慣の重要性を説いてきました。

で、そこで知った事実。

驚くほど多くの人に、運動習慣がないのです。

9割方の人にとって、通勤だけが唯一の運動なのです。

ところが、コロナ禍、テレワークが常態化してその唯一の運動習慣だった通勤が無くなってしまいました。

多くの大人たちは意識的に朝の散歩を始めました。

傾向として朝が苦手な若者は、朝陽とも運動とも無縁となってしまいました。

これでは、心身に不調を来すのは必然です。

先日、日本を代表する大企業であるNTTグループが原則テレワークとする勤務形態への変更を発表しました。

これから、ホワイトカラーの勤務形態としてテレワークが主流となることが予想されます。

大切な運動習慣である通勤が消滅する未来では、働く人々の心身の健康を守り、仕事における高いパフォーマンスを担保するためには毎朝の運動習慣が欠かせません。

企業において従業員に対する健康診断が義務化されたように、近い将来には、働く人々の運動習慣の定着に関して企業として責任を果たす義務が課されるかもしれません。

そして今すぐできることは、ビジネスパーソンとしての自己管理能力の向上という文脈で若者に毎朝の運動習慣を啓蒙することです。

プロのアスリートたちは、高いパフォーマンスを発揮するため、そして選手生命をできる限り長く保つために良質な睡眠やバランスの良い食生活に気を配ります。

長時間、座りっぱなしのために腰痛になりやすいタクシードライバーや長距離トラックのドライバーは、定期的な休憩と運動、そしてバランスの良い食事に気を遣っています。

個人のプレーヤーとして長期間にわたって高いパフォーマンスを発揮したければ、心身の健康を含めた高い自己管理能力が必須なのです。

私たち、ビジネスパーソンも突き詰めれば個人のプレーヤーです。

人生100年時代を現役として長期に高いパフォーマンスを発揮するためには、プロのアスリートや個人事業主同様に自己管理能力を高める必要があります。

『私生活のことだから余計なお節介。プライベートの生活に口を出すべきではない。最終的には自己責任。』という声もあるかもしれませんが、労働者の定期健康診断受診が義務化されているのですから、病気の予防策としての働く者の自己管理能力の向上への取り組みは合理的な施策だと思われます。

自己管理能力の向上のために今学ぶべきは以下のような内容です。

・心身に健康をもたらす良い食習慣

・心身に健康をもたらす良い運動習慣

・心身に健康をもたらす良い睡眠習慣

・腰痛や眼精疲労を防ぐ良いデスク環境

・長期的な成長をもたらす良い時間管理習慣

・メンター等、良き相談相手を獲得する必要性

・自己管理することの重要性

まず、良い食習慣ですが、低脂肪で高タンパクなバランス良い食事はもちろん、精神安定物質であるセロトニンは腸で生成されますから良い腸内環境を作るため、野菜等の繊維質と漬物やヨーグルト等の発酵食品を摂る重要性を教える必要があります。

運動習慣に関しては、1日を気分良く始めるための、朝陽を浴びての散歩やジョギングの重要性を科学的に説明すると同時に、未経験者には演習として実践してもらい、感想レポートを提出してもらうと良いでしょう。

全ての学習は、理論を知り、実践して効果を体感することが行動変容につながります。

習慣として定着するまでは、グループ活動を促し、コーチが伴走できたらさらに良いでしょう。

腰痛や眼精疲労を防ぐ良いデスク環境に関しては、会社として推奨環境を示し、その整備に支援金を出す。

良い時間習慣で強調すべきは、重要だけど緊急ではないテーマにしっかりと時間を割くことの重要性です。

明日が期限の提案書や報告書に関する作業時間は緊急で重要なので、誰でも優先順位を高めます。

一方で、長期的な心身の健康のための運動時間や友人等との良好な人間関係に充てる時間、キャリア開発のための勉強時間等、重要だけど緊急ではない未来への投資時間は後回しにされがち。

でも、この時間を疎かにすると、病気になったり、孤独になったり、、、場合によっては失業したり等々、取り返しのつかない苦難に見舞われます。

困った時に相談できる、メンター等を確保しておくのも長期的に活躍するために大変重要な投資です。

若者が日頃からメンター等の相談相手に何か与えられるものがあるから、メンターたちも彼らが困った時に助けてくれます。

若者の間で流行っているモノやコト。あなた自身の悩み。そんなコンテンツが年長者であるメンターにとって嬉しいモノだったりします。

最後に、自己管理することの重要性を説かなければならないでしょう。

プロのアスリートの世界だったら、無理をして怪我をしたり、メンタルに不調をきたしたら即時に戦力外通告です。

ところが、少子高齢化で大切に育てられ、ゆとり教育で個性を尊重してもらい、さらに人手不足の中、売り手市場で入社してきた若者は、環境は周囲が整えてくれるものという価値観が強い傾向にあります。

確かに、今の環境はそうでしょう。

でも、AIやロボットが人の仕事を代替してくれる未来、環境は大きく変化します。

そして、人生100年時代。

自分の人生の責任をとってくれるのは周囲ではなく、自分自身なのです。

長く、健康で活躍するためには若い時に自己管理の習慣を身につける必要があります。

数年前まで、働く場所も時間も管理されてきたビジネスパーソン。

強制的に満員電車に乗せられ、強制的に9時から5時まで働かされ、自己管理は不要でした。

コロナ禍でそれが一変。働く場所も時間も自由なテレワークでフレックス。

突然浮上した自己管理能力というテーマ。

環境が変わったら、学習によって適応するのが常道。

若者にしっかり教えてあげましょう。


WorkHappinessでは、大きく変化する時代の中での組織づくりをサポートしています。
現在、代表吉村によるマンツーマンの無料相談会「カフェワークハピネス」を実施しております。「組織風土を変えていきたいが、どこから手を付けていいかわからない」、「上層部の意識変革を行うにはどうすればいいのか」などお悩みなんでも受け付けております。お気軽に申し込みください。

この記事を書いた人この記事を書いた人

吉村慎吾

公認会計士として世界4大監査法人の一つであるプライスウォーターハウスクーパースにて世界初の日米同時株式上場を手がける。創業した株式会社エスプール(現東証1部上場)は現在時価総額約600億円の企業に成長。老舗ホテルのV字再生、水耕栽培農園を活用した障がい者雇用支援サービスなど、数々の常識を覆すイノベーションを実践してきた。

現在経営するワークハピネスは、3年前からフルフレックス、リモートワークをはじめとした数々の新しい働き方や制度を実証。その経験を生かし、大企業の新規事業創出や事業変革、働き方改革で多くの実績を持つ。2020年4月に自社のオフィスを捨て、管理職を撤廃。フルリモート、フルフレックスに加え、フルフラットな組織で新しい経営のあり方や働き方を自社でも模索し、実践を繰り返している。

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