
シェアドリーダーシップとは? メリット・注意点や導入のポイントを解説
シェアドリーダーシップは、新しいリーダーの在り方として昨今注目されているリーダーシップの概念です。
シェアドリーダーシップとはチームのメンバー全員がリーダーシップを発揮することで、導入により、企業を悩ませるリーダーシップに関する課題の解決が期待できるしょう。しかし、シェアドリーダーシップをどのように導入したら良いのか、まだまだ認知されていないのが現状です。
本記事では、シェアドリーダーシップの定義や導入のメリット、従来のリーダーシップとの違いを解説します。導入のポイントや注意点も解説するので、管理職のリーダーシップ発揮に課題や悩みを抱えている方はぜひ参考にしてみてください。
シェアドリーダーシップとは?
シェアドリーダーシップとは、部署やチーム内でメンバーによってリーダーの役割が共有され、全員がリーダーシップを発揮している状態です。複数の論文において提唱されている概念で「グループまたは組織の目標、あるいはその両方の達成に向けて互いに導くことを目的とする、グループ内の個人間の動的で相互作用的な影響プロセス」と定義されます。
※引用:Craig L. Pearce & Jay A. Conger「Shared Leadership: Reframing the Hows and Whys of Leadership」(2003)
シェアドリーダーシップが浸透している組織は、仕事内容やチームの状況に応じてリーダーシップを発揮するメンバーが入れ替わるのが特徴です。リーダーシップが組織内で流動的かつ自然発生的に生まれ、多数の人物に分散している状態になっているといえるでしょう。
ただし、組織のビジョンを示したり、最終決定を下したりするために、対外的な役職としてのリーダーは必要です。
そもそもリーダーシップとは何か
組織におけるリーダーシップとは、チームを率いて目標達成のために行動を促す能力です。リーダーには、以下の役割が求められます。
- 自分の理念や哲学、価値観に基づいてチームの目標を設定する
- 目標達成のためチームに向けて明確なビジョンを示す
- 目標達成に向けたチームの組織作りを行う
- スタッフのモチベーション維持に努め、それぞれの成長を促す
- 問題や障害の解決を目指す
リーダーとして、チームのビジョン達成を実現するため邁進する行動こそリーダーシップといえるでしょう。
シェアドリーダーシップとリーダーシップの違い
シェアドリーダーシップと通常のリーダーシップの違いは、状況に応じてリーダーが変化する点です。一般的にリーダーシップを発揮するのは固定のリーダーとされています。一方、状況によってチーム内でリーダーを入れ替えるのがシェアドリーダーシップです。
ただし、シェアドリーダーシップは、他のリーダーシップを否定する概念ではありません。シェアドリーダーシップが有効なシーンはもちろんありますが、それ以外のタイプのリーダーシップが有効なシーンもあるのです。そのチーム内でどのようなリーダーシップが必要であり、シェアすべきなのかという観点が重要となります。
ここからは、シェアドリーダーシップ以外の種類のリーダーシップについて解説します。
サーバントリーダーシップとは?
サーバントリーダーシップは別名「支援型リーダーシップ」とも呼ばれ、リーダーがメンバー業務をサポートしながらチームを牽引していくリーダーシップのタイプです。サーバントとは「召使い」を意味する言葉で、リーダーはメンバーを支えながら、彼らの能力を引き出すことにフォーカスします。サーバントリーダーシップもシェアドリーダーシップと同様に個人がリーダーシップを発揮する際のスタイルです。
しかし、リーダーは初めから決まっており、メンバー個人の能力発揮を重視している点は、各人にリーダーの役割を求めるシェアドリーダーシップと異なります。
オーセンティックリーダーシップとは?
オーセンティックリーダーシップとは、リーダー自身の価値観や考え方を元にしながら組織を牽引していくタイプのリーダーシップです。しかし、全てがリーダーの意思だけで決まるわけではなく、メンバーの能力や主体性を尊重しながらリーダーシップを発揮します。
メンバーが自律的な行動を促す点はシェアドリーダーシップと共通であるものの、サーバントリーダーシップと同様にリーダーは一人です。
現在シェアドリーダーシップが注目されている理由
現代の企業でシェアドリーダーシップが注目されている理由として、不確実性の高い時代の到来とテクノロジーの進歩が挙げられます。
従来は、多忙な中でも管理職には上司としての役割を全うしてもらいたい、と考える風潮がありました。しかし、現在では管理職が多忙を極める状況が続き、自身の能力や裁量だけでなんとかしてもらうのは厳しい状態です。そのため、チームメンバーに一部リーダーの役割や裁量権などを渡して、管理職の仕事を減らす方向にシフトしています。
現在シェアドリーダーシップが注目されている主な理由は、以下の2つです。
1つ目は、VUCA時代の到来です。現代はVUCA(Volatility:変動性、Uncertainty:不確実性、Complexity:複雑性、Ambiguity:曖昧性の頭文字を取った用語で不確実性や複雑さを表す)と呼ばれる複雑で不確実かつ変動性の高い時代が到来しました。VUCA時代では、従来通りのトップダウン方式でうまく業務が回らない場面も増えています。
2つ目は、DX推進やデジタル化、テクノロジーの進化です。管理職がAI(人工知能)やRPA(Robotic Process Automation:人間に代わって作業を行う技術)などを活用して、自ら判断・意思決定を行う能力の重要性が増加しました。
以上の理由から、従来型のリーダーシップでは有効に機能しない場面も増えており、新しいリーダーシップのスタイルが求められています。
シェアドリーダーシップのメリット

シェアドリーダーシップの主なメリットは、以下の5つです。
- 人材育成への貢献
- 管理職の負担軽減
- モチベーションの向上
- イノベーションの創造
- チーム全体の生産性向上
それぞれのメリットを詳しく解説します。
人材育成への貢献
1つ目のメリットは、人材育成への貢献です。シェアドリーダーシップを取り入れれば、チームメンバーの成長速度が向上します。
シェアドリーダーシップでは、リーダーが一人でチームを引っ張っていく従来の方法と異なり、リーダーシップを発揮するのに経験や勤続年数は関係ありません。メンバー全員が必要に応じてリーダーとしての役割を果たす必要があるため、本来ならリーダー経験ができないはずの社歴が浅い社員でもリーダーシップを発揮しやすくなります。
早いうちからリーダーに求められる役割や責任を学べるだけではなく、実際にリーダーシップを発揮する経験も積めるため、次世代のリーダー育成にもつながるでしょう。
管理職の負担軽減
2つ目のメリットは、管理職の負担軽減です。現在、多くの管理職はビジネス環境の変化やDX化の流れなどによって、従来よりも担当する業務範囲が増え、負担が大きくなっています。
リクルートマネジメントソリューションズが実施したアンケート調査によると、管理職および人事担当者の6割以上が「ミドルマネジメント層の負担が過重になっている」と答えました。
※出典:リクルートマネジメントソリューションズ.「マネジメントに対する人事担当者と管理職層の意識調査2024年」の結果を発表.
https://www.recruit-ms.co.jp/news/pressrelease/7265428582/ ,(最終更新日2024-9-30).
管理職が多忙になると、本来の職務である部下の管理やチームのリーダーとしての役割に集中できません。
シェアドリーダーシップの導入は、社員各自にリーダーとして活躍できる機会をもたらすため、一人ひとりの自律性や責任感が高まり、メンバーの成長につながるでしょう。チームメンバーの成長は、忙しい業務をこなしながら、常にリーダーシップを執らざるを得ない管理職の負荷軽減にもつながります。
モチベーションの向上
3つ目のメリットは、チームメンバーのモチベーション向上です。シェアドリーダーシップでは、メンバーそれぞれがリーダーシップを発揮できる状態のため、一人ひとりに従来よりも大きな裁量が与えられます。
またリーダーとしてチームのパフォーマンスを引き出すには、自分なりに創意工夫をしながら仕事に臨まなければなりません。メンバー自身が今までよりも積極的に責任感を持って業務を行うようになるため、モチベーションの向上につながるでしょう。
モチベーションが上がると、単に業務効率が良くなるだけではなく、離職や休職の防止になるメリットもあります。
イノベーションの創造
4つ目のメリットは、イノベーションの創造です。従来、一般的とされてきたトップダウン型のチームでは、メンバーが自ら意見を出す機会は多くありませんでした。シェアドリーダーシップを取り入れると、リーダーシップの共有により、一人ひとりの自主性が養われるためメンバー同士の意見交換も活発化します。技術職や営業など、専門分野の知見を持ったメンバーからの意見も出てくるでしょう。
活発なコミュニケーションからは、従来になかった発想や視点が生まれやすくなります。斬新なアイデアが職場のイノベーションにつながれば、チームのパフォーマンスや売上向上も期待できるでしょう。
チーム全体の生産性向上
5つ目のメリットは、チーム全体の生産性向上です。ビジネスを取り巻く環境の変化により、現在では従来型のリーダーシップのように、全ての課題を一人のリーダーがカバーするのは困難といえます。しかし、シェアドリーダーシップなら、リーダーの苦手分野も他のメンバーがカバー可能です。
リーダーの役割分担により、現場レベルでのミクロな判断を促進できるため、チームの業務能力向上が見込めます。また各メンバーの長所を生かした業務を割り振ることで、全体のパフォーマンス向上も期待できるでしょう。
シェアドリーダーシップの注意点
シェアドリーダーシップには、以下のような注意点もあります。
- 管理職にファシリテーションスキルが必要
- 浸透までに一定の期間を要する
- 合意形成に時間がかかる
- フォロワーシップの理解が求められる
シェアドリーダーシップを導入する際、注意すべきポイントを詳しく見ていきましょう。
管理職にファシリテーションスキルが必要
1つ目は、管理職にファシリテーションスキルが必要になる点です。会議などを司会者としてスムーズに進めながら、メンバー同士の相互理解を促し、意見を取りまとめたり、全体をサポートしたりする能力をファシリテーションスキルと呼びます。
シェアドリーダーシップは状況に応じてリーダーが変化する仕組みではあるものの、実際には、限られた人材がリーダーシップを発揮するケースも少なくありません。また各メンバーが主体的に動くため、話し合いが膠着して結論が出ない場合もあります。
シェアドリーダーシップでの管理職には、さまざまな課題に対処するため、ファシリテーションスキルが欠かせません。
浸透までに一定の期間を要する
2つ目は、シェアドリーダーシップがチームに浸透するまで一定の期間を要する点です。シェアドリーダーシップの導入はまだまだ一般的とはいえません。シェアドリーダーシップになじみのない社員も多く、意義・目的などをしっかり理解してもらうのには時間がかかるでしょう。
内容を理解しないまま進めてしまうと、せっかく導入しても効果を上げられない恐れもあります。初めは研修やワークショップを積極的に実施するなど、社員にしっかりとシェアドリーダーシップの理解を深めてもらえるよう時間をかけて環境作りを進めましょう。
合意形成に時間がかかる
3つ目は、チームの合意形成に時間がかかるようになる点です。シェアドリーダーシップでは、従来のリーダーシップスタイルなら一人のリーダーに判断を委ねるケースでも、各メンバーから意見や賛同が求められます。チーム全体の合意を得るためには、従来以上の手間と時間が必要になるでしょう。特に、組織全体に関係する重要な課題の合意には、かなり時間がかかると考えられます。
シェアドリーダーシップでは、スムーズなチーム運営を行いにくくなるかもしれません。また各メンバーがリーダーシップを発揮するため、チームとしての責任の所在が見えにくいのも課題です。
フォロワーシップへの理解が求められる
4つ目は、メンバーのフォロワーシップへの理解が必要になる点です。チームのメンバーを自主的かつ自律的にサポートするスキルをフォロワーシップと呼びます。メンバー一人ひとりがリーダーシップを発揮するシェアドリーダーシップでは、同時に、各人がフォロワーとして他メンバーを支える能力も必要です。しかし、自分のリーダーとしての役割を意識するあまり、周囲へのフォローがおろそかになるケースも考えられます。
シェアドリーダーシップをうまく機能させるには、メンバーのフォロワーシップも向上させていかなければなりません。フォロワーシップの理解を促進させるには、社外の研修などで学びを深める施策も有効です。
シェアドリーダーシップ導入のポイント
シェアドリーダーシップを導入する際のポイントは、以下の通りです。
- 導入目的を明確にする
- リーダーシップの定義を明確にする
- 心理的安全性を高める
それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。
導入目的を明確にする
1つ目は、導入目的の明確化です。目的やビジョンを共有しないままシェアドリーダーシップを導入すれば、チームの方向性がズレかねません。シェアドリーダーシップが効果を発揮しないだけではなく、混乱を生み出す可能性もあるでしょう。
各メンバーのリーダーシップをうまく機能させるには、誰がリーダーになっても同じ目標、同じ方向性に進めるよう、ゴールの共有が必要です。理解しやすいよう目標はなるべくシンプルにして、分かりやすい言葉で表現するのが好ましいでしょう。また最終的なゴールだけではなく、目的達成のために必要な情報や条件なども共有しておくと、よりチームが一貫性を持って動けるようになります。
リーダーシップの定義を明確にする
2つ目は、リーダーシップの定義の明確化です。リーダーの定義がはっきりしていなければ、リーダーシップを発揮してほしいと言われても、何をしたら良いのかが分かりません。シェアドリーダーシップを機能させるには、初めにリーダーシップの定義を明確にする必要があります。
特に、今までリーダー経験のない若手社員にもリーダーシップをシェアしてもらいたいなら、まずは、目指すべきリーダーシップとは何を指しているのかを理解してもらうのが第一です。
導入の際には「リーダーシップとは何を指すのか」「チームの一員としてどうすれば貢献できるのか」など、目指すべきリーダーシップの定義をメンバー全員で共有できる機会を設けましょう。
心理的安全性を高める
3つ目は、心理的安全性の確保です。心理的安全性とは、心理学用語の一つで、チーム内で自分が発言しても他のメンバーから拒絶されたり、罰せられたりする心配がない状態を指します。「この組織なら、ありのままの自分でいられるな」と思える安心感と考えれば良いでしょう。
チームメンバーが上司や部下の枠組みを超えてリーダーシップを発揮するシェアドリーダーシップでは、心理的安全性の確保が不可欠です。周囲に反対されたり、受け入れてもらえなかったりすれば、誰もリーダーシップを執ろうとせず、シェアドリーダーシップは機能しなくなります。逆に心理的安全性が高い組織では、メンバー同士の率直な意見交換が可能になるため、シェアドリーダーシップを導入しやすくなるでしょう。
シェアドリーダーシップに求められるスキル

シェアドリーダーシップで必要とされる主なスキルは、以下の通りです。
- コミュニケーションスキル
- 課題解決能力
- 意思決定スキル
- 実行力
シェアドリーダーシップに求められるスキルを解説します。
コミュニケーションスキル
1つ目は、コミュニケーションスキルです。リーダーとしての役割を果たすためには、メンバーとの日常的なコミュニケーションから意思疎通を図る能力が欠かせません。リーダーシップの発揮には、業務における課題をメンバーにしっかりと伝えて、解決策を引き出し、チームを目標に向けて引っ張っていくためのコミュニケーションスキルが重要です。
普段からチーム全体での円滑なコミュニケーションが実現できていれば、業務もスムーズに進められるでしょう。
課題解決能力
2つ目は、課題解決能力です。チーム内で問題が発生した場合、リーダーは速やかに原因を突き止めるとともに、適切な対応を実施する必要があります。課題解決に時間を取られれば、業務に支障が生まれて停滞が起こり、チームとしての目標達成ができないだけではなく、企業の業績悪化にもつながりかねません。
シェアドリーダーシップでは、各メンバーの課題解決能力が向上すると、さまざまな状況や課題に対応できるようになるため、チームとしてのパフォーマンス向上が期待できます。
意思決定スキル
3つ目は、意思決定スキルです。ビジネスでは、さまざまな状況や場面において、リーダーに意思決定が求められます。迅速かつ適切な判断を下す能力は、リーダーシップを発揮するために必須といえるでしょう。
シェアドリーダーシップでは、組織の状況や一人ひとりの仕事の進み具合などを理解しながら、各メンバーが意思決定能力を発揮することが重要です。管理職経験のないメンバーに関しては、研修などで意思決定を勉強する機会を提供すると良いでしょう。
実行力
4つ目は、業務の実行力です。リーダーにはチームを率いて業務に取り組み、結果を出す実行力も求められます。迅速かつ的確な指示を出すのはもちろん、業務を効率良く進めるため、メンバーのモチベーションにも気を配る必要があります。
シェアドリーダーシップでは、状況に応じてメンバー全員にリーダーの役割が要求されるため、特に実行力が重要です。メンバーに実行力が備わっていないと、うまくリーダーシップを発揮できず、シェアドリーダーシップ自体が機能しなくなってしまいます。
シェアドリーダーシップを実現する方法
シェアドリーダーシップは従来のマネジメントと異なる部分も多く、実際の際には、以下のようにさまざまな準備や施策が必要です。
- まず役職上のリーダーからメンバーへ働きかける
- スモールスタートする
- OODAループを意識する
- 研修を取り入れる
シェアドリーダーシップを実現する方法について解説します。
まず役職上のリーダーからメンバーへ働きかける
シェアドリーダーシップを導入する際は、初めに役職上のリーダーからチームのメンバーへの働きかけを行いましょう。メンバーの多くは今までリーダーシップの経験がありません。リーダーとしての役割を果たすためには何をすればいいかを最初に理解してもらう必要があります。
まずは会議を円滑に進めるためのファシリテートスキルやリーダーシップへの理解とメンバーの成長・変化を促すためのコーチングスキルなどを公式のリーダーが身に付けましょう。役職上のチームリーダーから積極的にファシリテーションやコーチングを実施していけば、徐々にメンバー全員でリーダーシップをシェアできる状態になるでしょう。シェアドリーダーシップ成功のためには、役職上のリーダーにチームをまとめられる、現場にふさわしい人材を選ぶのが重要です。
スモールスタートする
シェアドリーダーシップを機能させるためには、いきなり多くの変革を行うのではなく、最初は小さな部分から変えていくのが大切です。組織によっては従来のリーダーシップと大きく仕組みが異なるため、無理に全てを変えようとすれば混乱が生じる恐れもあります。
初めは会議のまとめ役を持ち回りにするなど、業務ルールの一つを変更するようなスモールスタートがおすすめです。小さな部分から少しずつやり方を変えていき、組織に根付かせていきましょう。
OODAループを意識する
シェアドリーダーシップの導入後は、OODAループを意識した運用と改善が重要です。OODA(ウーダ)ループとは、「観察(Observe)」「状況判断(Orient)」「意思決定(Decide)実行(Act)」の頭文字を取った用語で、状況に応じた意思決定・行動の過程を表します。
PDCAサイクルと異なり、OODAは現状の観察から始まっており、後戻り可能なループ形式になっているのが特徴です。チームメンバーのリーダーとしてのスキルや現状の課題などを振り返り、改善を繰り返せば成果へとつながっていくでしょう。
研修を取り入れる
シェアドリーダーシップの実現に役立つ研修を取り入れるのも一つの方法です。現場だけに任せるのではなく、研修を通じて概念や考え方、実践方法などを身に付けると運用がスムーズになります。
社内でできる研修方法は主に集合研修やOJT、e-ラーニングなどがあります。ただし、今までに経験がないと社内研修だけでは限界があるかもしれません。社内だけで不十分と感じた場合は、外部での研修も取り入れてみてください。
株式会社ワークハピネスの管理職向けゲーム体感型マネジメント研修「ZIPANGU(ジパング)」は、チームでゲームをプレイしながら、自然にリーダーシップを身に付けられる研修です。非日常感あふれるゲームは、研修とは思えないほどの内容で、本気で楽しみながらリーダーシップを学習できます。チームメンバーとの行動を通じて得た、自分自身の振り返りや気づきを日々の業務に置き換えれば、大きな学びになるでしょう。シェアドリーダーシップの導入がうまくいかないとお悩みの方は、ぜひ「ZIPANGU」を検討してみてください。
まとめ
チームメンバー全員が状況や個性に応じてリーダーシップを発揮するシェアドリーダーシップは、一人のリーダーが全員をまとめる従来型とは異なるリーダーシップの概念です。シェアドリーダーシップには、若手の人材育成や管理職の負担軽減、チームのモチベーション向上など多くのメリットがあり、今後採用する企業も増えていくでしょう。
シェアドリーダーシップ導入の際は、社外研修などを利用して社員の意識を変えたり、概念や実践方法を学んでもらったりするのがおすすめです。
株式会社ワークハピネスのリーダーシップ研修「ZIPANGU」はチームメンバーとのゲームを通じて、熱中し楽しみながらリーダーシップに必要な気づきを得られます。シェアドリーダーシップを導入してみたいけれど、うまくいかないとお悩みの方は、ぜひ一度研修実施を検討してみてください。
以下のリンクからお問い合わせが可能です。ぜひご活用ください。

人材アウトソーシングのベンチャー企業㈱エスプール(ワークハピネスの親会社)の創立3年目に新卒にて入社。新規現場、プロジェクトの立ち上げから不採算支店を売上日本一の支店に再生するなど、同社の株式上場に貢献してきた。
多数のプロジェクトを通じ、多くのスタッフと携わる中で「人間の無限の可能性」を知り、「人の強みを活かすマネジメント」を広めるべく、2006年よりワークハピネスに参画。
中小企業を中心とした人材開発、組織風土変革コンサルティングPJを推進している。



















