リーダーシップを身に付けたい!獲得したい能力と遂行すべき行動とは
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リーダーシップを身に付けたい!獲得したい能力と遂行すべき行動とは

リーダーシップはチームのリーダーを務めるにあたって欠かせない要素です。一方、リーダーシップを「生まれ持ったもの」と感じている人も多いのではないでしょうか。実際、リーダーシップがあると自他ともに認める人は、リーダーシップについて特別な勉強をしたわけではなく、社会人一年目から統率力を発揮しているケースもあります。

しかし、組織においては、そのような人にだけリーダーとして働いてもらうわけにはいきません。中には「自分にはリーダーシップがない」と感じていても、リーダーとしてチームをまとめなければいけない立場になることもあります。この記事では、リーダーシップを身に付けるために必要な能力と行動について解説します。

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リーダーシップとは

リーダーシップとは

一口にリーダーシップといっても、イメージするリーダー像は人によって異なります。また、遂行すべきプロジェクトによって、メンバーから求められるリーダー像が異なることも事実です。

ここで注意したいのは、リーダーシップはリーダーのみが持つべき能力ではないということです。リーダーシップとはあくまでも「指導者としての資質や能力、力量」のことであり、働く人間であればだれもが持つ努力をする必要があります。以下で、リーダーシップについて詳しく解説します。

リーダーシップの定義

リーダーシップの定義は、目標達成のためにチームの行動を促す力のことです。まずは、目標達成に向けたビジョンを明確に示し、スタッフのモチベーション維持に努め、問題を解決しながらビジョンを実現するために邁進します。これがリーダーシップです。

学べば身につく力であるゆえに「リーダーシップは生まれ持ったもの」という認識は誤りです。生まれ持った意志の強さや「華」と表現されるものはカリスマ性であり、リーダーシップとは異なるものであると認識しましょう。

マネジメントとの違いは?

リーダーシップとマネジメントの違いを、野球チームを例に考えてみましょう。キャプテンは、自分たちがどんなチームになりたいのか、ビジョンを明確にして目標達成へ導くリーダーシップが仕事です。一方、監督はキャプテンやチームが描くビジョンを実現するために、練習メニューを考えたり選手の采配を行ったりして、チームの方向性を管理するマネジメントを行います。

このように、リーダーシップとマネジメントは仕事の内容も役割も異なるため、混同しないよう注意しましょう。

PM理論って?

PM理論とは、リーダーシップ理論のひとつです。この理論では、チームを発展させる機能は、目標達成機能(P機能)と集団維持機能(M機能)の2つで構成されるとしています。P機能は生産性を上げるための能力であり、M機能はチームの人間関係を維持、強化する能力です。

PM理論では、これら2つの能力をバランスよく持っていることがリーダーの理想像であると定義しています。PM理論を参考に、目標とするリーダー像を描くことで、目指すべき自分の姿が明確になるでしょう。

リーダーシップに必要な能力

リーダーシップに必要な能力

リーダーシップは「仕事」である一方、役割としての意味合いもあり、必要な能力は多岐にわたります。やみくもにリーダーシップを発揮しようとすることは賢明ではありません。ここでは、高校野球のチームを例に用いてリーダーシップに必要な4つの能力について解説します。

目標を決める

まずは、目標であるチームのビジョンを決めます。ここでの目標とは「こういうチームをつくりたい」というチームの理想像です。たとえば、高校野球のチームキャプテンが「夏の甲子園に出場できるチームをつくりたい」というビジョンを持ったとします。一人でそう思っているだけでは到底実現できないため、チーム全体にその目標を提示する必要があります。

そして、メンバー全員が「自分もこのチームで甲子園に行きたい」という思いを持ったとき、そのビジョンはチームとしてのビジョンになります。

グループの環境を整える

次に必要となるのが環境整備です。甲子園という舞台を目指すためには相応の練習設備が必要になります。もしかすると、費用が発生することもあるかもしれません。お金を使うためには、ビジョンを達成したときにもたらされる効果を検証し、予算を作成する必要があります。

もちろん、既存の設備を整えることも大切です。物が散乱した埃だらけの部室よりも、整理整頓が行き届いていて、日々備品を磨き上げている環境のほうが、いいパフォーマンスができることは言うまでもありません。

メンバーの手本になる

このような環境をつくるためには、チーム全員の力が必要です。リーダーシップを発揮しようとして、チームの誰かを動かそうと指示、命令するだけでは目指すチームへの道のりは遠くなります。まずはメンバーの手本となり、自らがこれまでやってこなかった掃除や備品の整備を行うことが大切です。

メンバーからの要望はしっかりと聞き入れ、チーム全体で実行に移すためにはどうしたらいいのか、一緒に考えましょう。

周りが主体的に動くように働きかける

ここまでくると、状況は2通りに分かれます。「リーダーがやっているから、自分たちはやらなくていい」と考える集団になるか「リーダーがやっている。だから自分たちもやる」と考える集団になるかです。もちろん、目指す状況は後者であり、そのように考えられるチームだけがビジョンを達成できます。

ここでリーダーが行うべきことは、周りが主体的に動くように働きかけることです。ひとりひとりの適性を把握し、得意分野で力を発揮できるよう、人材配置や人間関係に配慮することを心がけましょう。

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遂行すべき8つの具体的な行動

リーダーシップは、先述した4つの能力を持つと同時に、能力に伴う行動をとることが非常に重要です。ここからは、リーダーシップをとるにあたって遂行すべき具体的な行動を、実際の業務に当てはめて解説します。

①仕事の明確化

仕事の明確化は「目標を決める」能力に基づく行動です。ビジョンを達成するためには「このチームは何のためにつくられ、どんな使命を持っているのか」というチームの存在意義をメンバー全員の共通認識とする必要があります。

たとえば「売上3億円」という目標があるとします。「売上3億円」という目標は数値が明確化されている一方で、なぜ3億円なのか、3億円の内訳はリピーターなのか新規顧客なのか、といったビジョンの詳細はわかりません。この詳細の部分を目に見える形にすることで、はじめて仕事が明確化されます。

②計画

計画を立てることは「グループの環境を整える」能力に基づく行動です。「SMARTの法則」は、目標達成における代表的な法則です。目標を掲げる際に、具体的、測定可能、達成可能、現実的、期限付きの5つを満たすことを法則化したもので、そこからミッションの進め方を導きます。

計画を立てる際は、想定外の事態が起きる場合もあるということも視野に入れておくことが重要です。1案だけ計画を立てるのではなく、複数の代替案を計画しておくことで不測の事態に備えられます。

③説明・要約

説明や要約は「グループの環境を整える」能力に基づく行動です。仕事内容や目的、進め方が部下に齟齬なく伝わることではじめて意味を持ちます。

たとえば、これまで商品の販売戦略を担ってきたチームが、新製品の開発という使命を受けた場合、仕事の内容も進め方も変えざるを得なくなります。その際に、リーダーが的確に説明することで、メンバーは戸惑うことなく新たな仕事に移行できます。説明する際には曖昧な表現は使わず、明確な物差しを提示するよう心がけましょう。

④統制

統制は「メンバーの手本になる」「周りが主体的に動くように働きかける」能力に基づく行動です。統制の目的は、組織のエネルギーを確実なものにすることにあります。

たとえば、仕事の効率化を図るために「残業をしない」と決めた場合、リーダーは自らも仕事を効率化し、その方法をメンバーに示すことで、メンバーも残業をしない仕事の仕方を身に付けます。結果としてそのチームは「仕事の効率化」という方向へ確かなエネルギーを持って進んでいけるようになります。

⑤支援

支援は「グループの環境を整える」「周りが主体的に動くように働きかける」能力に基づく行動です。部下が、仕事上困っていることや悩んでいることに耳を傾け、改善策を一緒に考えて実行します。

このような行動は奉仕の精神がなければ難しい一方で、部下にとっての効果は絶大です。リーダーが支援してくれることで安心して仕事に精進できるうえ、リーダーを信頼する気持ちも生まれます。結果として、部下からビジョン達成に有効なアイデアが提示されることもあるでしょう。

⑥評価

評価は「周りが主体的に動くように働きかける」能力に基づく行動です。近年では褒めて伸ばすという教育方針が奨励されている傾向がありますが、褒めるだけが正しいとは限りません。

もちろん、成功したことを評価することは非常に大切です。一方で「なぜ成功したのか」「なぜ失敗したのか」というロジックがわからなければ、次に生かすことはできません。同じ失敗を繰り返さないためにも、成功した場合と失敗した場合はそれぞれそれ相応の評価をし、共有することで「成功」が多いチームへ変化していきます。

⑦動機づけ

動機づけは「周りが主体的に動くように働きかける」能力に基づく行動です。働く人間の多くは、成功に対する報酬を得ることでモチベーションを維持できます。

リーダーに求められる行動は、報酬とは関係なくメンバーが自ら発揮する内在的なモチベーションを引き出すことです。たとえば、空気清浄機の掃除を行っているメンバーに対して「おかげさまでいつも気分よく仕事ができる」など感謝の気持ちを伝えることで、そのメンバーのモチベーションは上がるでしょう。メンバーの行動を認知することは、内在的な動機づけにつながります。

⑧模範

模範は「メンバーの手本になる」能力に基づく行動です。「親の背中を見て子は育つ」といわれるように、リーダーが模範を示すことでメンバーも成長していきます。

一方「仕事は見て覚えろ」「仕事は盗んで覚えるものだ」という教え方は、現状にそぐわないケースも少なくありません。そこで必要になるのが有言実行です。まずは言葉で示し、次に行動で示すことが求められます。言葉と行動が一致しているリーダーは、メンバーにとって良き模範となり、メンバー自身にも主体性が生まれます。

リーダーシップを身に付けたい!獲得したい能力と遂行すべき行動 まとめ

リーダーシップは「仕事」である以上、誰にでも身に付けられる可能性があります。「自分にはリーダーシップがない」と自己判断せず、研修を受けることであるべきリーダーの姿を身に付けることも可能です。

弊社の「ZIPANGU」は、従来とは異なるリーダーシップが求められている現代のニーズに対応した、オンラインのみで完結できる体験型研修です。特別に設計されたゲームの中で、組織の悪い癖を体験したり、意思決定を繰り返したりすることで、環境激変時にも耐えうるリーダーシップを学べます。組織の課題を洗い出し、組織変革を推進できるような管理職育成をご希望の企業の方はぜひご相談ください。

この記事を書いた人この記事を書いた人

嶺田賢

大学卒業後、上場派遣会社に入社し、その後、教育系子会社のエスプール総合研究所(現:ワークハピネス)へ。
各種サーベイなどの設計・開発、人事制度構築、理念浸透などのコンサルティングを経て、教育周りの企画提案を主な業務とする法人営業を担当。
関西地域で大手上場企業の新規開拓をメインに携わり、お客様の理念体系、今後の戦略に沿った、「人の育成」「仕組みの整備」を体系的に提案することを得意としている。

2019年からマーケティングチームの立ち上げに責任者として関与。デジタルの力を活用して、会社の売れる仕組みづくりを構築している。

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