【人事・研修担当者向け】帰属意識を高めるには?メリットや方法を紹介!
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【人事・研修担当者向け】帰属意識を高めるには?メリットや方法を紹介!

帰属意識とは組織や集団に所属する人が持つ仲間意識のことです。社員の会社に対する帰属意識が低下すると企業全体の生産性が落ちたり、離職・人材採用などによって人材関連のコストが増大したりするリスクがあります。

本記事では人事・研修担当者に向けて、社員の帰属意識への理解を深めるための解説をします。帰属意識を高める方法も紹介するので、自社で実践する際にぜひ役立ててください。

そもそも帰属意識とは

そもそも帰属意識とは

帰属意識とは組織に属する人が持つ「組織の一員である」という意識のことです。本来は心理学の専門用語として用いられており、範囲は家族から民族・国までの大小異なるそれぞれの集団の一員と自覚することを指していましたが、現在はビジネスシーンでも活用されています。

帰属意識は企業だけでなく、部署やチームなどの少人数が集まる場所でも生まれます。社員が企業に対して抱く帰属意識は、会社の業績に貢献する忠誠心といえるでしょう。

ロイヤリティとの違い

ロイヤリティには「忠誠・誠実」などの意味があり、社員が特定の個人や組織に対して忠誠心を持って服従・奉仕することを指しています。企業と社員の間には上位(会社)・下位(社員)といった主従関係にみられるような力関係が存在します。

一方で帰属意識は、企業と社員は雇用主と労働者の雇用関係にありますが、基本的にロイヤリティのような力関係は求められていません。

社員の帰属意識が低い場合に発生する問題とは

社員の帰属意識が低下するとモチベーションが下がる、社員同士のコミュニケーションが少なくなるなどの問題が発生しやすくなります。ここでは社員の帰属意識が低い場合に発生する問題について詳しく見ていきましょう。

社員のモチベーションが低下する

社員の帰属意識が下がると「会社にとって自分は必要のない存在」と感じてしまう可能性があります。企業が定めた目標の達成に向けて、組織全体で取り組みを実施しても、社員が自分に関わると捉えることができなければ、モチベーションは下がる一方です。仕事に対する意欲が薄れ、結果的に業務効率や生産性までも低下する恐れがあります。

生産性の低下は社員一人の仕事の遅れに留まらず、部署やチーム、組織全体に影響を及ぼす大きな問題です。モチベーションが低い社員のなかには、帰属意識が高い人に反抗心をあらわにするケースもめずらしくありません。

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社員同士のコミュニケーションが少なくなる

帰属意識が低下した社員は、社内の人間と関わることを面倒に感じやすくなります。上長や経営層などから、企業のビジョンや経営方針を直接聞く機会が少ないと、帰属意識が下がりやすくなります。

特に最近では働き方改革の推進や新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、テレワークを余儀なくされている社員も少なくありません。テレワークはコスト削減や業務効率化などのメリットがある一方で、社員同士のコミュニケーションが減り、仲間意識が薄れる可能性があります。

コミュニケーションをとる機会が減ることは、帰属意識が低下している社員にとって帰属意識の低下を加速しかねません。

企業は社内における働き方改革を進めつつも、社内コミュニケーションの活性化を図ることも視野に入れて取り組むことが大切です。

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社員の定着率が下がる

帰属意識の低下は、社員の定着率を下げるリスクを招きます。特定の組織に所属し続けたいという意識がなければ、その組織に居続ける意味を感じられなくなり、離職を決意する社員が増えるでしょう。

帰属意識が低くなると、業務効率化のために新システムの導入に反対する、帰属意識が高い社員に反発するなど、周囲にマイナスの影響を及ぼす場合があります。このように帰属意識の低下によって負の感情が連鎖すると、企業全体の定着率や他の社員の帰属意識が下がることも懸念されています。

社員の帰属意識を高めるメリットとは

社員の帰属意識を高めると企業全体の生産性や定着率がアップし、人材採用・育成コストの削減につながります。ここで詳しいメリットを確認しておきましょう。

企業全体の生産性がアップする

社員の帰属意識が高まると「自分は会社に貢献している」という意識を持ちやすくなるため、社員のモチベーションがアップします。社員一人ひとりのモチベーションが上がることで仕事への意欲も向上すると業務効率が改善され、企業全体の生産性も高まります。

さらに社員が意欲的に仕事に取り組むことで新しいアイデアが生まれやすくなり、結果的に新規顧客の開発や新規事業の開拓など、企業の業績に大きな影響を与えることもあるでしょう。

社員の定着率が上がる

帰属意識が高い社員は、会社の一員として働くことに誇りや価値の高さを感じるため、離職につながりにくい傾向があります。少子高齢化を背景に労働人口が減少しつつあるなかで、長期的な人材確保は企業にとって非常に重要な課題です。

帰属意識の向上によって社員の定着率が上がれば、離職で不足した人員を雇用したり、既存の社員が穴埋めをして長時間労働が続いたりする事態を避けられるでしょう。その上企業は長期的な人材確保が可能になるので、社員の帰属意識を高める取り組みは必要不可欠といえます。

人材採用・育成コストを抑えられる

社員の定着率の向上によって離職する社員が減れば、頻繁に採用活動をしたり、新入社員を育成したりする必要がありません。そのため採用活動や社員教育にかかるコストの削減が期待できます。

また社員の帰属意識が高まると、リファラル採用が活発になるケースもあります。リファラル採用とは、自社が求める人材にマッチする人を自社の社員から紹介してもらう採用手法のことです。社員が自社の風土や職場環境などに合わせられる人材を探してくれるため、人材採用の質を高めることができます。

帰属意識を高めることが難しい理由とは

成果主義が浸透しつつある一方で、働き方の多様化への対応が必要であるため、帰属意識を高めるのは難しいとされています。帰属意識を高めることが難しいとされる理由を2つ確認しましょう。

理由1:成果主義が浸透しつつある

従来、日本は勤続年数の長さや年齢によって評価を決める年功序列制度を採用する企業が大多数を占めていました。しかし成果主義の新しい人事評価制度が浸透するにつれて、年功序列制度や、本人が希望すれば定年まで働き続けられる終身雇用制度が見直され、特定の企業に属する魅力が減り、帰属意識を持つ社員が少なくなりつつあります。

理由2:働き方が多様化している

働き方改革の推進や新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、ワークライフバランスを重視した働き方が一般的になっています。社員たちはオフィス勤務と在宅勤務などに分かれ、社員同士の接点が少なくなったことで、コミュニケーションの機会が減少しました。結果、帰属意識を高めることが難しい状況に陥っています。

【人事・研修担当者向け】社員の帰属意識を高める方法とは

帰属意識を高める方法は社員の働き方の見直し、社員同士の目標・役割の共有などがあります。人事・研修担当者向けに社員の帰属意識を高める方法を解説するので、順番にチェックしていきましょう。

社員の働き方・福利厚生を見直す

社員一人ひとりの事情に合わせた働き方を企業が柔軟に受け入れることで、帰属意識の向上が期待できます。帰属意識を高めるためにも社員が必要としている労働環境・福利厚生を考えましょう。

例えばサテライトオフィスの導入や、特別価格で利用できる施設・サービスを用意したりなどの施策が挙げられます。サテライトオフィスとは会社から離れた場所で仕事ができる小規模なオフィスのことです。オフィス以外の場所で快適に仕事ができる環境を整備するのも一つの方法です。

社員同士で目標・役割を共有してもらう

社員同士で目標や役割を共有し合うことで、帰属意識を高められる場合があります。社員の個人目標や会社での役割を他の社員に知ってもらうことで、互いに関心を持ち、それぞれが組織に属して働いている意識を抱きやすくなります。

社員同士で目標・役割を共有してもらうためには企業がサポート役となり、それぞれの社員が会社での役割や達成して欲しいことを明確に示し、自覚してもらうようにしましょう。

社内のコミュニケーションを活性化させる

上長や経営層と一般社員が交流できる機会を設け、コミュニケーションの頻度を増やすと帰属意識が高まりやすいとされています。経営層と交流できる機会があると、企業理念やビジョンなどを直接伝えられるため、経営層の想いを一般社員と共有しやすくなります。

例えば経営層を含む全社員が参加できる社内イベントの実施や、上長とも気軽に話せるミーティングの開催なども、社内のコミュニケーションを活性化させる上で有効な手段です。

インナーブランディングを行う

インナーブランディングは社員に企業の魅力や価値などを理解してもらうための社内向けの活動を指します。企業ブランドの理念や価値、ビジョンなどを社員に伝え、独自の企業文化を作り上げることを目的としています。

インナーブランディングを行った場合、社員の定着率やエンゲージメントの向上、他社との差別化などの効果が期待できるでしょう。主な施策例としては社員向けのサイトを制作して企業情報を紹介する、オリジナルポスターを掲示するなどが挙げられます。

まとめ

まとめ

帰属意識が低下すると企業全体の生産性が落ちたり、社員の離職によって採用コストが増加したりする可能性があります。帰属意識を高めるには、企業が社員一人ひとりの事情に応じた働き方を柔軟に受け入れ、会社の状況に合う施策を考えることが大切です。

社内のコミュニケーションが少なくなると帰属意識は低下しやすくなります。経営層と一般社員のコミュニケーションをとる機会を設けるようにしましょう。

ワークハピネスの組織開発のコンサルティングサービスでは、変化に強い企業文化作りをサポートしています。人材育成研修の提供で培ったノウハウと、人と組織への高い洞察力を活かし、本質的な課題解決策を提案しています。社員の帰属意識を高め、組織の活性化を目指している方はぜひご相談ください。

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この記事を書いた人この記事を書いた人

藤岡 征太郎

大学卒業後、外資系医療機器メーカーで営業に従事。
6年間で8人の上司のマネジメントを経験し、「マネジャー次第で組織は変わる」と確信し、キャリアチェンジを決意する。
2009年にワークハピネスに参画し、チェンジ・エージェントとなる。

医療メーカーや住宅メーカーをはじめ、主に大企業の案件を得意とする。また、新人から管理職まで幅広い研修に対応。
営業、営業企画、新人コンサルタント教育を担当後、マーケティング責任者となる。
一度ワークハピネスを退職したが、2021年から復帰し、当社初の出戻り社員となる。現在は、執行役員 マーケティング本部長。

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