withコロナ これから活躍する営業パーソンの条件
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withコロナ これから活躍する営業パーソンの条件

オフィスワーク時代の営業のエースが、テレワーク時代に入って苦戦中とか。

オフィスワーク時代には、「まずは一度、ご挨拶にお伺いいたします」という理由で、お客様とアポを設定する。営業で訪問したら、まずは世間話で場を盛り上げ、和やかな雰囲気をつくる。それがテレワーク時代には変わろうとしています。

テレワーク時代に求められる最強の能力

オフィスワーク時代の代表的な営業のエースがこちら。
足蹴く通って「おたくは色々と汗流してくれたから」と、義理人情で受注を獲得する”健脚エース”

上手な理由でお客様を食事に連れ出し、二次会に持ち込んで、カラオケを歌わせて盛り上げ「君といると楽しいな!」で受注する”タンバリン・エース”

このエース達ですが、お客様が自宅で働くテレワーク環境では、その持ち前の特技を発揮する場面がなく、苦戦を強いられています。「まずは一度、ご挨拶にお伺いいたします」なんてというアポは、三密回避の流れで非常識。

withコロナで、営業の前線はメールやHPに移行しました。 withコロナを生き抜く営業パーソンは、メールやHPにのせた文章だけで、「もっと詳しい話が聞きたい!」「紹介動画を見たい!」と、顧客から行動を引き出す必要があります。

文章で顧客から行動を引き出すために必要なのは、顧客の興味を惹く「キャッチコピー」をつくり、「その製品やサービスを導入した場合、会社や暮らしがどのように良くなるのか」、その変化を感情に訴えかけることです。

つまり、コピーライターのような能力が必要なのです。

私は以前、コピーライターを目指して養成学校に通った事があります。コピーライターは、コピーを直感で書いているわけではありません。彼らの仕事は、再現可能なものであり、その手順は極めて戦略的なのです。

コピーを創るその手順とは、“What to say” 何を伝えるべきか?と、“How to say” どう伝えるべきか?の2ステップです。

例えば、アメリカで「道路工事中」の看板を”Under Construction”から”Men Working”に変えたら、渋滞中のクラクションが鳴り止んだというのは有名な“How to say” の事例です。

”Under Construction(道路工事中)”という看板、これは事実です。事実を知らされても「こっちは急いでるんだ。工事なんか早くやめて道を空けろ!ブーブーブー(クラクション)」と運転者をイライラさせるだけです。

ところが同じ事実を”Men Working”というコピーに変えると、受け手の脳裏には、自分と同じように汗を流して働いているお父さん達の映像が浮かび、感情を揺さぶられます。「みんな頑張って家族のために働いているるんだよな」という共感が生まれ、クラクションが鳴り止むのです。

「経費報告書を月末までに出してください!」と、経理部からのお決まりの督促。“What to say” をそのまま何度訴えても、相変わらず、提出遅延は無くなりませんでした。

そのことばを「経費報告書の提出期限を守っていただき、いつもありがとうございます。」「子育て中のママが助かっています♪」と、“How to say” で表現を変えたら提出遅延がなくなりました。

まず、営業メールの“What to say”を決めるためには、顧客のニーズ(Customer)、当社の強み(Company)、競合他社の強み(Competitor)、を分析する必要があります。

顧客のペルソナを設定し、そのニーズに、当社製品&サービス独自のユニークセリングポイント(USP:Unique Selling Point)をぶつける事で競合他社が排除されます。このユニークセリングポイント(USP)が“What to say” です。

みなさんが布団掃除機を売るセールスパーソンだとしましょう。赤ちゃんのいるママをターゲットペルソナとした場合、USPは「赤ちゃんをダニから守れます」となり、“How to say” は例えば「夜泣きがピタリとなくなりました(練馬区A子さん32歳)」です。

ターゲットペルソナがタワーマンションの住人ならば、USPは「天日干しと同じ効果」となり、“How to say” は例えば「高層階の皆さん、布団干せてますか?」となります。

同じ製品でもターゲットが変わればUSPが変わり、感情に訴えるキャッチコピーも変わるのです。

テレワークになって、会議や面談が減り、社内向けにも社外向けにも、文章で様々な依頼をする事が増えていると思います。ビジネス文章の目的は「読み手にこちらの望む行動を起こさせること」です。

全ての人が協力的とは限りません。しかし、できる限り多くの人に動いてもらうためには、感情に訴えかけるコピー力が必要なのです。

常に、「“What to say” 何を伝えるべきか?」と、「“How to say” どう伝えるべきか?」の2ステップで、戦略的に文章を書く癖をつけましょう。


株式会社ワークハピネスは人材育成研修・組織開発コンサルティングを通して
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この記事を書いた人この記事を書いた人

吉村慎吾

公認会計士として世界4大監査法人の一つであるプライスウォーターハウスクーパースにて世界初の日米同時株式上場を手がける。創業した株式会社エスプール(現東証1部上場)は現在時価総額約600億円の企業に成長。老舗ホテルのV字再生、水耕栽培農園を活用した障がい者雇用支援サービスなど、数々の常識を覆すイノベーションを実践してきた。

現在経営するワークハピネスは、3年前からフルフレックス、リモートワークをはじめとした数々の新しい働き方や制度を実証。その経験を生かし、大企業の新規事業創出や事業変革、働き方改革で多くの実績を持つ。2020年4月に自社のオフィスを捨て、管理職を撤廃。フルリモート、フルフレックスに加え、フルフラットな組織で新しい経営のあり方や働き方を自社でも模索し、実践を繰り返している。

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