イノベーターは「幸せの絶対基準」を持っている
先日の記事「ピンチはチャンス!イノベーションを起こそう!」で、イノベーションに最重要なのは「勇気」だと書きました。では、イノベーションを起こすのは誰なのでしょうか?
それは「イノベーター」です。そして、「イノベーター」共通の特徴こそ失敗を恐れない「勇気」なのです。
絶対条件を持つ理由とは
イノベーターは目的達成のために、他人とケンカする事を恐れない。他人の評価も気にせず、失敗によって経済的に困窮する事もいといません。それはなぜなのでしょうか?
それは、幸せの絶対基準を持っているからです。だから、他人の評価のような相対的なものを恐れません。イノベーターはとことん自分を知っています。多くの悩みや苦しみの体験を通して、自分と向き合い、己が何者なのかを探求し尽くしているのです。
スティーブ・ジョブズの伝記を読むと、幼い頃に産みの親に里子に出され、「自分は何者か?」「人生の目的とは何か?」と悩み続けた姿が描かれています。
自分は「何が好きで何が嫌いか?」「何を美しいと思い、何を醜いと思うか?」「何をしている時が一番楽しいのか?」「何を成し遂げると嬉しいのか?」「人生において最重要なものは何か?」などをとことん考えたのです。
そして17歳の時に、「今日が人生最後の日だとしても今日それをやるだろうか?」というこの問いに、「Yes!」と言えないことはやらないと決めました。
この法則に従い、入学直後の大学を中退します。世間体思考皆無です。同時に楽しかったカリグラフィーの授業だけは忍び込んで聴講し、それが後に世界一美しいフォントを持ったPC、”マッキントッシュ”の開発に活かされました。
スティーブ・ジョブズほど壮絶ではないにしても、私が知っているイノベーターや起業家の人たちは皆、(程度の差はありますが)他人に左右されない「幸せの絶対基準」にたどり着く原体験を持っています。
ちなみに幸せの絶対基準は、ビジネス用語で「基本的価値観=コア・バリュー」と呼ばれています。
イノベーターは目標のために生きていません。幸せの絶対基準=基本的価値観を満たすために生きています。エジソンもスティーブ・ジョブズも、死の寸前までイノベーションを続けました。
イノベーションを続けることで、「挑戦」「創造」「ユニーク」といった幸せの絶対基準=基本的価値観が満たされるのです。
登山家がモンブランに登る理由は何でしょうか?「山頂の見晴らしが見たいから?それならヘリコプターで行けばいいですね。でも登山家は自分の身体を使って、モンブランの頂を目指します。それは山頂という目的地が登る理由ではないからです。
「挑戦」「創造」「探究」といった、登る過程で手に入れたいものがあるから登るのです。目的地をクリアしたらまたもっと高く険しい山の山頂が現れる。冒険に終わりはありません。
人生も同じです。目的地のために生きてはいません。目的地は死です。死ぬ迄に手に入れたいものがあるから生きているのです。お金や名誉とかの物質的で他人次第なものではない、幸せの絶対基準を発見した人は強いです。
ワクワクする感覚や喜びの感覚は、誰からも邪魔されない絶対の真実です。皆さんの幸せの絶対基準=人生の基本的価値観は何ですか?
「これさえあれば幸せ!世間体も気にならない!そんな少数の手に入れたいものとは?」・・・その答えは幼少時代にあります。子供の時に時を忘れて没頭してしまったこと。感動で心が震えたこと。
一度、自分が通った小学校のブランコに揺られながらタイムトリップして感じてみるのが、おすすめです。
株式会社ワークハピネスは人材育成研修・組織開発コンサルティングを通して
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公認会計士として世界4大監査法人の一つであるプライスウォーターハウスクーパースにて世界初の日米同時株式上場を手がける。創業した株式会社エスプール(現東証1部上場)は現在時価総額約600億円の企業に成長。老舗ホテルのV字再生、水耕栽培農園を活用した障がい者雇用支援サービスなど、数々の常識を覆すイノベーションを実践してきた。
現在経営するワークハピネスは、3年前からフルフレックス、リモートワークをはじめとした数々の新しい働き方や制度を実証。その経験を生かし、大企業の新規事業創出や事業変革、働き方改革で多くの実績を持つ。2020年4月に自社のオフィスを捨て、管理職を撤廃。フルリモート、フルフレックスに加え、フルフラットな組織で新しい経営のあり方や働き方を自社でも模索し、実践を繰り返している。