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プリフレーミング

絵画が金の装飾された額縁に入っているとてもクラシックに見えます。ところが同じ絵画を黒い漆塗りの額縁に入れると突然モダンに見えてきます。実はコミニケーションに関しても、この額縁が重要なのです。狙ったメッセージを相手に深く届けるために、事前に話のフレームを示す事をコミニケーションの世界ではプリフレーミングといいます。


例えば会社の新入社員研修で若者に何か話をする時、ストレートに自分の伝えたいことを話していくのは得策ではありません。プリフレーミングを使った場合はこんな感じです。「今からビジネスで成功した人が若い時から実践してきた『3つの習慣』というお話をします。成功したくない人は聞かなくて結構です。」などと前置きすると多くの人はメモを用意し、目を見開き、耳をかっぽじって3つの習慣を漏らさずチェックしようとするでしょう。『成功の3つの習慣』というプリフレームがかかっているので、『成功者』をイメージしつつ、「一つ目・・・」、「二つ目・・・」と確認しながら最後まで集中して話を聞いてもらえます。


このプリフレーミングという技術は営業の現場でも大変有効です。提案資料の前半で自社の製品やサービスを売り込むのに有利となる思考フレームをプリフレーミングしておくのです。例えば自社の製品がES(従業員満足度)を高めるサービスならば、売上向上は高いCS(顧客満足度)から生まれ、CSは高いESが生み出すという図式を、様々な調査結果や実例、学術論文で補強しながらクライアントのマインドに刷り込んでおくのです。


売上⇧CS(顧客満足度)⇧ES(従業員満足) プレゼンテーションの前半でこの「ES⇨CS⇨売上」フレームを時間を使ってクライアントに納得してもらう事によって、自社が売り込みたいES向上サービスの受注確率が上がります。実際にはCS向上のルートはES向上に限りません。売上を上げるための施策なども無数にあります。

ESが上がったためにCSと売上が上がったと紹介された事例も、実は新製品が魅力的だったりプロモーションが成功したりした要素が大きかったりするのですが、「ES⇨CS⇨売上」のフレームから眺めると全てはES向上による成果に見えてきます。また、多くの会社の失敗事例もこのフレームから眺めると全てES低下による帰結に見えるから不思議です。実際には何らかの事由で売上が下がり、その結果ESが下がったという因果が逆のケースが大半なんですけどね(笑)。


1番簡単で有用なプリフレーミングは今から話す話題の予告です。例えば、「今から売上向上のための3つの施策をお話しします。1つ目は、、、2つ目は、、、3つ目、、、です。」このように話の最初にプリフレーミングするだけで情報の受手の理解力は格段に向上します。


コミュニケーションの目標は、情報の受け手にこちらの望む行動をとってもらう事です。そのためには、しっかりとこちらのメッセージを相手の深いところに届ける必要があります。
皆さんもぜひ日々のコミニケーションでプリフレーミング活用してみてください。


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この記事を書いた人この記事を書いた人

吉村慎吾

公認会計士として世界4大監査法人の一つであるプライスウォーターハウスクーパースにて世界初の日米同時株式上場を手がける。創業した株式会社エスプール(現東証1部上場)は現在時価総額約600億円の企業に成長。老舗ホテルのV字再生、水耕栽培農園を活用した障がい者雇用支援サービスなど、数々の常識を覆すイノベーションを実践してきた。

現在経営するワークハピネスは、3年前からフルフレックス、リモートワークをはじめとした数々の新しい働き方や制度を実証。その経験を生かし、大企業の新規事業創出や事業変革、働き方改革で多くの実績を持つ。2020年4月に自社のオフィスを捨て、管理職を撤廃。フルリモート、フルフレックスに加え、フルフラットな組織で新しい経営のあり方や働き方を自社でも模索し、実践を繰り返している。

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