
フォローアップ研修とは?目的・内容・効果・実施方法を人事向けに徹底解説|新入社員・若手・中途採用まで網羅
フォローアップ研修は、新入社員・若手社員・中途採用者が「入社後のリアルな業務ギャップを乗り越え、定着・戦力化へと移行するため」に欠かせない人材育成施策です。初期研修だけでは定着しないビジネス基礎、コミュニケーション、職場適応の課題を整理し、振り返りと補完学習を行うことで、成長の停滞を防ぎ、離職防止にもつながります。
本記事では、フォローアップ研修の目的・内容・企画設計・効果測定・オンライン配信の活用など、人事部が実務で使える情報に特化して解説します。キーワード要求を踏まえつつ、業種共通の一般知識として整理しているため、研修設計や見直しにそのまま活用いただけます。
フォローアップ研修とは?新入社員・若手・中途採用まで体系的に理解する完全ガイド

企業の人材育成において「フォローアップ研修」は欠かせないプロセスです。入社後の定着・活躍・離職防止を目的に、多くの企業が導入しています。しかし受講者からは「めんどくさい」と感じられてしまうこともあり、人事としては設計に悩む場面も多いものです。
ここでは、フォローアップ研修の意味・種類・実施タイミング・対象者別の特徴を体系的に整理して解説します。
フォローアップ研修とは
フォローアップ研修とは、入社後一定期間が経過した従業員の理解度や業務定着度を補完し、成長を支援するための研修のことです。
研修後の振り返りや課題把握、モチベーション再構築を目的とし、「定着フェーズの学び直し」と位置づけられます。
研修の定義
フォローアップ研修は次の3つの役割を持ちます。
- 習得内容の定着:新人研修で学んだ知識・マナー・業務基礎の“抜け漏れ”を補う
- 振り返りと課題の可視化:入社後に直面した壁や悩みを整理する
- 成長機会の提供:次のフェーズで求められる役割やスキルを明確にする
特に人事担当者にとって、フォローアップ研修は「現場で何が起きているか」を把握できる貴重な機会でもあります。
新入社員フォローアップ研修とは
新入社員向けフォローアップ研修は、入社後3ヶ月〜半年を中心に実施されます。
特徴
- 基本的なビジネスマナーの定着確認
- 研修時とのギャップの振り返り
- メンタル面・モチベーション維持
- 配属後の悩み共有と解決
目的
「社会人としての土台を固め、離職リスクを下げること」。
若手社員フォローアップ研修との違い
若手社員(入社2〜3年目)を対象とする場合、目的は“自立”へシフトします。
違いの要点(表)
| 項目 | 新入社員向け | 若手社員向け |
|---|---|---|
| 主目的 | 定着と基礎固め | 自走力・成果創出 |
| 課題 | ビジネスマナー・業務理解 | 後輩指導、目標管理、改善提案 |
| 研修内容 | マナー復習、悩み共有 | リーダーシップ、PDCA、コミュニケーション高度化 |
| 離職防止効果 | 高い | 中長期キャリアの形成を支援 |
若手研修は「次のステップを見据えた成長支援」という性格が強く、人事設計も変わります。
中途採用フォローアップ研修の特徴
中途採用者は即戦力が期待されがちですが、実は“文化適応”のフォローが重要です。
特徴
- 会社の価値観や評価基準への適応を促す
- 既存社員とのコミュニケーションのギャップを埋める
- 前職での成功体験と現職とのズレを調整する
- 組織理解が不足している場合のフォローが必要
目的
「スキルはあるがカルチャーが合わず離職する」というリスクを抑えること。
参加者が「めんどくさい」と感じやすい理由
フォローアップ研修は必要性が高い一方で、受講者が負担を感じるケースも少なくありません。
よくある原因
- 業務が忙しいタイミングで開催される
- 研修内容が現場業務に直結しない
- 形式的で目的が伝わらない
- ワークが多く精神的負荷を感じる
- 上司からの強制感がある
人事ができる対策
- 事前に研修の意義を明確に共有
- “現場で使える”実践型内容にする
- 個々の課題に寄り添う内容に調整
- 研修後のフォロー(1on1や評価面談)と連動させる
フォローアップ研修の言い換え
フォローアップ研修は企業によって名称が異なり、以下の言い換えがよく使われます。
- フォロー研修
- 定着研修
- 復習研修
- ステップアップ研修
- 成長支援研修
- リフレクション研修
フォローアップ研修の実施タイミング(3ヶ月/半年/1年目/2年目/3年目/長期)
フォローアップ研修のタイミングは企業規模・業種によって異なりますが、以下が一般的です。
タイミングごとの目的(表)
| タイミング | 主な目的 |
|---|---|
| 入社3ヶ月 | 基礎理解の確認、悩みの把握 |
| 半年 | 成長実感の醸成、モチベ維持、離職防止 |
| 1年目 | 社会人基礎力の定着、自走力の促進 |
| 2年目 | 後輩指導・リーダー予備軍の育成 |
| 3年目 | 中堅社員としての役割認識、課題管理 |
| 長期(5年目〜) | 次世代リーダー育成、キャリア再設計 |
長期的な研修設計を行うことで、社員のキャリアステージに応じた成長支援が可能になります。
フォローアップ研修の目的をわかりやすく整理

フォローアップ研修は、入社後のギャップ解消から心理的安全性の向上、離職防止まで、多面的な役割を担う重要な育成施策です。ここでは、企業がフォローアップ研修を実施する主要な目的を体系的に解説します。
入社後ギャップの解消
多くの新入社員・若手が直面するのが「思っていた仕事との違い」。
このギャップを放置すると早期離職につながるため、研修で早期に気づきを促すことが重要です。
主なテーマ
- 仕事内容の理解不足を補う
- 評価基準・文化・期待値の再共有
- ミスマッチの原因を可視化し修正する
業務定着・行動習慣の再確認
配属後数ヶ月が経つと、習った知識が薄れたり、自己流のやり方が定着することがあります。
研修で行うこと
- 基本動作・マナー・報連相などの再確認
- 業務フローの理解度チェック
- 実践で困った点の改善
特に新人は「何が正しいか分からないまま自己流になる」ため、定期的なリセットが欠かせません。
職場適応・心理的安全性の向上
心理的に安心して働ける状態をつくることは、生産性にも離職率にも直結します。
目的
- 悩みや不安を共有する機会を提供
- 現場の負担やストレスを言語化し、解決につなげる
- 相談できる仲間・人事との接点を強化
心理的安全性が高まると、主体性・コミュニケーション・改善提案が自然に増えていきます。
モチベーション維持
入社3ヶ月〜半年はモチベーションが揺れやすい時期。
フォローアップ研修は、成長実感を与える貴重なタイミングです。
よく扱う内容
- 成長の振り返り
- 強みの言語化
- 今後のキャリア・目標再設定
- 先輩社員のケース紹介
短期的な成果に不安を感じやすい時期こそ、研修を通して「やる意味」を再構築する必要があります。
離職防止(定着率向上)
多くの企業がフォローアップ研修を導入する最大の理由がこれです。
早期離職は採用・教育コストの損失につながるため、避けなければなりません。
研修が離職防止につながる理由
- 不安・悩みを受け止める機会がある
- 仕事の成功体験を再確認できる
- 人事が状態を把握でき、個別フォローに繋がる
- 組織文化・価値観の再浸透
「定着研修」「ステップアップ研修」と呼ばれるのも、ここに目的があるためです。
同期・他部署交流
孤立は離職リスクを高める大きな要因。
研修は、横のつながりを強化する絶好の場となります。
効果
- 同期と励まし合うことで不安軽減
- 他部署の視点を知り業務理解が深まる
- 社内ネットワークが広がり、相談しやすくなる
特に大企業や多店舗組織では、交流機会の有無が働きやすさを大きく左右します。
フォローアップ研修の新入社員/新卒/若手/中途採用/専門職の目的比較
対象者によってフォローアップ研修の目的は大きく変わります。
以下の表でわかりやすく比較します。
対象者別:フォローアップ研修の目的一覧(表)
| 対象 | 主な目的 | 特徴 |
|---|---|---|
| 新入社員 | 基礎理解・職場適応・不安解消 | 社会人基礎の振り返りが中心 |
| 新卒社員 | キャリア形成・同期連携強化 | 同期ネットワーク形成が重要 |
| 若手社員(1〜3年目) | 自走力・後輩指導・成果責任への移行 | リーダーの入口として役割変化を学ぶ |
| 中途採用社員 | 文化適応・コミュニケーション調整 | 前職との差を埋め、組織理解を深める |
| 専門職(介護・看護など) | 専門スキル定着・チーム医療/介護の連携 | ミス防止・安全管理・倫理が重要テーマ |
| 技術職・専門職(ITなど) | 実務基礎の再確認・プロジェクト連携 | 部門横断のコミュニケーションを強化 |
このように、フォローアップ研修は“一括りに同じ”ではなく、対象によって目的が最適化されるべき研修です。
フォローアップ研修では何をする?内容・プログラム例
フォローアップ研修は、入社後の定着・成長支援を目的に、「振り返り・改善・キャリア形成」を中心とした多様なプログラムで構成されます。新人・若手・中途採用など、どの層にも効果的な内容を盛り込みつつ、人事としては“実務に直結する学び”が提供できることが重要です。
ここでは、実際の企業でよく取り入れられているプログラムを体系的に整理し、研修設計のヒントをまとめました。
KPT振り返り(Keep / Problem / Try)
フォローアップ研修の定番が「KPT振り返り」です。
配属後の業務を客観的に分析し、改善サイクルを回す力を育てます。
実施内容例
- Keep:継続すべき行動・成果
- Problem:課題・壁・不安
- Try:次に挑戦したいこと
メリット
- 業務の棚卸しがしやすい
- 成長の実感が得られる
- 翌月以降の行動が明確になる
上司フィードバックの整理
現場で受けた評価・指導を適切に理解できているかを研修で整理します。
目的
- 上司の期待値と本人の認識のズレを修正
- 強み・改善点を可視化
- 行動計画の具体化
ワーク例
- 「言われたこと/解釈したこと」の書き出し
- 成果と課題を“事実ベース”で整理
- 次の1ヶ月でやるアクション決定
ビジネスマナーの再確認
新人ほど「自己流」になりやすく、基本動作を再確認することが重要です。
扱うテーマ例
- 敬語・電話応対
- 報連相の基準
- メール・チャットの書き方
- 来客対応
- 社内ルールの振り返り
配属後の実例(失敗・成功)を題材にすると理解が深まります。
コミュニケーション改善ワーク
職場の悩みの多くは“コミュニケーションのズレ”に起因します。
ワーク例
- アサーション(主張・傾聴)練習
- 上司への相談の仕方の再確認
- 誤解が起きたケースの分析
- 相手別コミュニケーションスタイル把握
効果
- トラブル減少
- 心理的安全性の向上
- 自走力の強化
グループワーク(ケーススタディ/ロールプレイ)
研修の満足度を大きく左右するのがワーク型プログラムです。
ケーススタディ例
- 難しい顧客対応
- 報連相が滞ったときの対処
- ミス発生時の再発防止策
- チーム内のコミュニケーション改善
ロールプレイ例
- クレーム初期対応
- 上司への相談ロープレ
- 後輩指導のシミュレーション
実践的で「明日から使える」スキルが身につきやすくなります。
課題・悩みの棚卸し
フォローアップ研修の核心ともいえる内容です。
棚卸しのポイント
- 困っていること
- 不安・悩み
- 業務で詰まりやすい場面
- 人間関係のストレス
- 成果が出ない理由
- モチベーションの源泉・阻害要因
人事が状態を把握するうえでも極めて重要なプログラムです。
キャリアデザイン
入社後のキャリアを明確に描くことで、モチベーションが安定します。
内容例
- 1年後の自分像の言語化
- 強み診断ワーク
- ロールモデル紹介
- キャリアパスの再確認
- 中長期目標の設定
若手社員の早期離職防止にも強い効果があります。
メンター・プリセプター制度との連携
専門職(介護・看護など)では、メンターやプリセプター制度との併用が一般的です。
研修との連携ポイント
- メンターとの面談内容の共有
- 困難ケースの相談
- メンター側のフィードバック分析
- 役割期待のズレ調整
- 育成計画のすり合わせ
現場教育との接続が高まるため、研修の効果が定着します。
成果発表
フォローアップ研修の締めとして、成果発表を行う企業も多くあります。
発表内容例
- 業務での成功体験
- 課題の克服例
- KPTのTryの成果
- 今後のアクションプラン
- チームでの改善提案
発表することで「やりきる文化」が育ち、学びが強化されます。
アイスブレイク案
緊張を解き、コミュニケーションを活性化させるために効果的です。
よく使われるアイスブレイク
- 最近嬉しかったこと発表
- 二択クイズ(仕事観/価値観)
- 1分自己紹介(趣味・特技)
- 他己紹介(ペアワーク)
- 自己理解カードゲーム
研修の雰囲気が格段に良くなり、参加者の満足度が向上します。
フォローアップ研修の一般的な服装ガイド
フォローアップ研修では、服装の指定を明確にしておくと混乱を防げます。
一般的な指示例
- ビジネスカジュアル
- 配属先のドレスコードに準拠
- 清潔感のある服装
- 派手すぎる装飾・香水は控える
- 研修で動くワークがある場合は、軽い服装も可と明記
初めて研修に参加する新入社員でも迷わず参加できるよう配慮が必要です。
フォローアップ研修の効果とは?行動変容・離職防止・育成効率まで一気に高まる理由
フォローアップ研修は、新入社員・若手・中途採用者の定着と成長を支援する重要施策です。単なる振り返りの場ではなく、行動変容・心理的安全性の向上・生産性改善まで多角的な効果をもつため、企業の人事戦略に欠かせません。
ここでは、フォローアップ研修によって得られる代表的な効果を、評価軸とともにわかりやすく整理します。
行動変容
フォローアップ研修でもっとも大きい効果が「行動レベルの変化」です。
なぜ行動が変わるのか
- KPT振り返りで“問題点と改善策”が明確になる
- 上司フィードバックの理解が深まり、期待に沿った行動が取れる
- 実践ワーク(ロールプレイ・ケーススタディ)で成功体験が得られる
- 研修後のアクションプランが明文化される
行動変容の例
- 報連相の頻度が増える
- 主体的に業務改善を提案できる
- 仕事の優先順位付けが上手くなる
- チーム内のコミュニケーションが円滑になる
「気づき」では終わらず、“行動に結びつく学び”になりやすい点がフォローアップ研修の強みです。
心理的安全性の向上
入社後の不安・悩みを言語化し、講師・同期・人事と共有することで、心理的に安心して働ける状態がつくられます。
効果
- 不安の軽減によるストレス低下
- 同期・他部署との関係強化
- 「質問しやすい」「相談しやすい」環境づくり
- チーム全体のコミュニケーション改善
心理的安全性が高い職場は、創造性・生産性・離職率にも大きく影響するため、研修効果として非常に重要です。
離職防止
フォローアップ研修は、最も効果が出やすい「離職防止」の施策として活用されています。
離職を防げる理由
- 不安・課題・人間関係の悩みを整理できる
- 人事・講師が早期に課題を把握し、個別フォローが可能
- 成長実感が持てる
- 会社への理解とエンゲージメントが向上する
特に新卒の場合、入社3ヶ月〜半年が離職リスクのピーク。
この時期にフォローアップ研修を行うことで、定着率が大幅に改善します。
育成効率の向上
フォローアップ研修は、配属後の育成負担を軽減する効果もあります。
なぜ育成効率が上がるのか
- 現場で発生しているエラーや課題が可視化される
- “教え直し”が必要な部分を体系的に補う
- 育成担当者(OJT・上司)の負担が減る
- 自走力が高まり、フォローに使う工数が削減
結果として、短期間で一人前へ育てる育成コストの最適化につながります。
キャリア形成支援
フォローアップ研修では、キャリアデザインを扱う企業も多く、長期的な人材育成に大きく貢献します。
得られる効果
- 自分の強み・弱みが明確になる
- 1〜3年後の目標設定ができる
- モチベーションが安定する
- キャリア迷子による離職を防げる
入社1年目〜3年目の若手は、キャリアの悩みが膨らむ時期のため、研修によるサポートが特に効果を発揮します。
フォローアップ研修の効果の評価軸(定着率/行動評価/満足度/生産性)
フォローアップ研修の効果は、明確な評価指標を設定することで可視化できます。
評価軸一覧(表)
| 評価軸 | 測定方法 | 意味 |
|---|---|---|
| 定着率 | 6ヶ月・1年後の離職率 | 研修が離職防止にどれだけ寄与したか |
| 行動評価 | 上司評価/360度評価 | 行動変容が実務に現れているか |
| 研修満足度 | 受講者アンケート | 研修内容がニーズを満たしたか |
| 生産性指標 | 業務量・成果物・ミス件数の変化 | 仕事の質やスピードが向上したか |
フォローアップ研修の効果を高めるポイント
- 研修前後で“行動と成果”を比較する
- 受講者の課題を研修内容に反映する
- 上司との連携を強化する
- 継続フォロー(1on1・目標管理)とセットで運用
研修単体で終わらせず、「現場と人事で一貫した育成設計」を行うことで効果は最大化します。
フォローアップ研修の企画・設計方法
フォローアップ研修は、社員の定着率向上・業務習得・行動変容を促す重要な施策です。一方で、「どの内容を扱えばいいか」「対象ごとにどう設計すれば良いか」と悩む人事担当者も多いものです。
ここでは、フォローアップ研修を効果的に設計するためのステップを、人事向けにわかりやすく体系化しました。
目的設定
最初のステップは「研修目的を明確にすること」。目的が曖昧なままでは、カリキュラムも評価軸もブレてしまいます。
主な目的
- 業務定着の確認
- 行動習慣の改善
- 心理的安全性の向上
- モチベーション維持
- 離職防止(定着率向上)
- キャリアの方向づけ
目的設定のポイント
- 対象者(新入社員/若手/中途)の“特有の課題”を明確にする
- 研修後にどんな行動を取ってほしいかを定義する
- 数値目標(定着率・満足度)を設定する
対象者別の課題整理
フォローアップ研修は対象者によって課題が異なるため、最も重要な工程が「課題整理」です。
対象者別のよくある課題(表)
| 対象 | 課題 | 研修で扱うテーマ例 |
|---|---|---|
| 新入社員 | 基礎理解不足/自己流のクセ/心理的負担 | マナー・業務振り返り・KPT・コミュニケーション |
| 若手社員(1〜3年目) | 責任感不足/後輩指導/自走力不足 | PDCA・リーダーシップ・目標管理 |
| 中途採用 | 文化適応/同僚との距離感/前職との差 | 価値観共有・コミュニケーション・組織理解 |
| 専門職(介護・看護) | 忙しさからの精神的負荷/ミス防止 | ケーススタディ・安全管理・チーム連携 |
課題に合わせてカスタマイズすることで、研修は“現場で使える内容”になります。
カリキュラム設計
目的と課題が明確になったら、カリキュラムを構築します。
カリキュラム設計の基本フロー
- 振り返りパート(KPT・課題棚卸し)
- 知識補完(マナー・コミュニケーション・基礎理解)
- 行動改善ワーク(ケーススタディ/ロールプレイ)
- キャリア形成(強み・未来像の整理)
- 研修後の行動宣言(アクションプラン)
このサイクルを取り入れることで、研修は「気づき → 行動 → 成果」へ繋がりやすくなります。
新入社員フォローアップ研修カリキュラム例
実務で使えるカリキュラム例を示します。
1日研修モデル(例)
| 時間 | 内容 | 目的 |
|---|---|---|
| 10:00〜10:15 | アイスブレイク | 心理的安全性の確保 |
| 10:15〜11:00 | KPT振り返り | 業務の棚卸し |
| 11:00〜11:45 | 上司フィードバック整理 | 期待値とのズレ解消 |
| 12:45〜13:30 | ビジネスマナー再確認 | 基礎力の強化 |
| 13:30〜14:30 | コミュニケーション改善ワーク | 実践スキル向上 |
| 14:30〜15:30 | ケーススタディ | 問題解決力の育成 |
| 15:30〜16:00 | キャリアデザイン | モチベーション維持 |
| 16:00〜17:00 | 行動目標設定・発表 | 行動変容の定着 |
内製/外注の判断基準
研修を社内で行うか、外部講師に依頼するかを判断する際の基準を整理します。
内製が向いているケース
- 会社固有の文化・価値観を浸透させたい
- 対象者人数が多い
- 人事に研修スキルがある
- 部門横断の情報共有を重視したい
外注が向いているケース
- 専門スキル(コミュニケーション・マナー)の質を高めたい
- 現場と人事の主観が入りすぎるのを避けたい
- 中立的な立場で課題を引き出したい
- 毎年同じ品質で実施したい
外注はコストがかかる一方、離職率改善・業務効率向上による回収効果が高いため、投資対効果で判断します。
フォローアップ研修後フォロー(1on1/行動目標シート/メンター制度)
研修だけでは行動は定着しません。
重要なのは「研修後フォロー」の設計です。
主なフォロー方法
- 1on1ミーティング
研修内容の振り返り・課題フォロー - 行動目標シート
1ヶ月後の行動指標を明文化し、上司と共有 - メンター/プリセプター制度
相談相手を明確にし、孤立を防ぐ
フォローの質が、行動変容と定着率に直結します。
アンケート設計
研修の改善と効果測定にはアンケートが必須です。
設問例
- 研修を受けて何が改善されたか
- 現場で活かせそうな学びは何か
- もっと知りたいテーマ
- 難しかった/負担だったポイント
- 講師・内容への満足度
- 今後の行動目標(自由記述)
定量(5段階評価)+定性(自由回答)を組み合わせるのが基本です。
レポート(例文・書かせるポイント)
フォローアップ研修レポートは、受講者の理解度や気づきを確認する重要資料です。
書かせるポイント
- 研修で印象に残った内容
- 自分の課題と改善点
- 現場で取り組む具体的行動
- 1〜3ヶ月後の目標
- 部署・上司に期待するサポート
レポート例文(短文)
「本日の研修で、報連相の不足が自分の課題であると気づいた。特に“報告の遅れ”がチームに影響していたため、今後は業務開始・完了時に必ず共有し、問題が発生した際は早めに相談する。1ヶ月以内に習慣化したい。」
フォローアップ研修案内文(テンプレ)
件名
【ご案内】フォローアップ研修の実施について(◯月◯日開催)
本文テンプレ
〇〇部 各位
いつもお世話になっております。人事部です。
この度、入社後の業務定着とキャリア形成を目的とした「フォローアップ研修」を下記の通り実施いたします。
参加対象者は必ずご確認の上、ご出席くださいますようお願いいたします。
【日時】◯月◯日(◯)10:00〜17:00
【場所】会議室A(オンラインの場合:Zoomリンク〇〇)
【対象】入社◯ヶ月の新入社員
【内容】KPT振り返り/マナー再確認/ケーススタディ/キャリアデザイン
【持ち物】筆記用具・PC
【服装】ビジネスカジュアル
不明点がありましたら、人事部までお問い合わせください。
よろしくお願いいたします。
フォローアップ研修のオンライン化(ネット配信)|オンデマンド・ライブの違いと導入メリット
リモートワークの普及や働き方の多様化に伴い、フォローアップ研修を「オンライン化」する企業が急増しています。ネット配信研修は、コスト削減だけでなく、受講者の学習効率や管理のしやすさまで大きく向上させる手法です。
ここでは、人事向けに オンライン研修の仕組み・種類・メリット・活用領域 を体系的に整理して解説します。
ネット配信フォローアップ研修とは
ネット配信フォローアップ研修とは、研修内容をオンライン上で提供し、受講者がPC・スマホ・タブレットを通じて受講できる研修方式です。
特徴
- 時間・場所を問わず学習が可能
- 多拠点・在宅勤務の従業員も参加しやすい
- 研修コスト(会場・交通費・印刷)が削減できる
- 集合研修と組み合わせたハイブリッド型も可能
フォローアップ研修の“負担感”を軽減し、受講率を高める目的で導入されるケースも多くあります。
オンデマンド/ライブ配信の違い
オンライン研修は大きく「オンデマンド型」「ライブ配信型」に分かれます。
種類別の特徴(表)
| 方式 | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| オンデマンド(録画型) | ・好きな時間に視聴可能 ・倍速再生・繰り返し学習ができる ・受講率が高くなる | ・新入社員の基礎研修 ・ITスキル・マナー研修 ・復習目的の学習 |
| ライブ配信(リアルタイム型) | ・講師と双方向コミュニケーションが可能 ・グループワークがしやすい ・臨場感がある | ・フォローアップ研修の振り返り ・ディスカッション中心の研修 ・同期交流を促したい場合 |
研修目的に応じて オンデマンド+ライブの組み合わせ を行うと、満足度が高くなります。
見放題型サービスの特徴
最近は、フォローアップ研修動画を「サブスク型」で見放題にするサービスも普及しています。
特徴
- 研修テーマが豊富(ビジネス基礎〜専門スキルまで)
- 受講者のレベルに合わせて個別学習が可能
- 必要なときに好きなだけ視聴できる
- 人事が新規教材を作る手間が減る
- コストが一定で予算管理しやすい
特に 基礎研修・マナー研修・ビジネススキル研修 との相性が非常に良いのが特徴です。
オンラインフォローアップ研修のメリット
フォローアップ研修をオンライン化することで、以下のような大きなメリットがあります。
主なメリット
- 時間・場所の制約が減り、受講率が向上する
- 移動・会場コストが不要で経済的
- 研修を繰り返し視聴できる(定着率向上)
- 多拠点やリモート社員にも平等に機会を提供できる
- 学習ログの可視化・管理が容易
- 突発的な欠席でも後日受講が可能
- 講師依存が軽減され、品質が安定
フォローアップ研修の「参加ハードルが高い」「めんどくさい」という声も、オンライン化で大幅に改善されます。
フォローアップ研修履歴管理・受講証明
オンライン研修システム(LMS)を使うことで、受講管理が圧倒的に効率化します。
管理できる項目
- 受講開始・終了日時
- 視聴時間・視聴完了率
- テスト結果・合否
- 修了証明書の自動発行
人事にとっての利点
- 実施証明をデータとして残せる
- 法令・資格要件がある業界でも対応しやすい
- 上司へのフィードバック資料に活用できる
コンプライアンス研修や専門職研修では特に重要な仕組みです。
IT研修・ビジネス基礎への応用
オンライン研修は、フォローアップ研修に限らず、以下の様な領域で強い効果を発揮します。
応用分野
- ビジネスマナー・報連相研修
- Excel・Word・PowerPointの基礎研修
- コミュニケーション・ロジカルシンキング研修
- セキュリティ・個人情報保護研修
- DX・ITリテラシー研修
特に若手社員は動画学習に慣れているため、オンライン教材との親和性が高い傾向があります。
職種別フォローアップ研修|求められる専門性と育成ポイント
フォローアップ研修は、業種によって目的・内容が大きく異なります。「専門性」「安全性」「コミュニケーション」が重視される領域では、フォローアップ研修の設計が職場の質と定着率に直結します。
ここでは、職種ごとの一般的なフォローアップ研修の内容を分かりやすく整理し、研修の狙いと特徴をまとめました。
IT・ビジネス・支援職
ITや支援職では、コミュニケーション・問題解決・支援技法が中心テーマになります。専門スキルだけでなく、利用者・顧客・チームとの関わり方が成果に直結するため、フォローアップ研修が非常に効果的です。
IT・ビジネス・支援職|研修内容一覧(表)
| 区分 | 内容 | 目的 |
|---|---|---|
| ITコーディネーター | ・要件定義 ・業務分析 ・クライアント対話 ・PMスキル ・IT戦略設計 | ・プロジェクト成功率アップ ・コンサル力強化 |
| コールセンター研修 | ・電話応対 ・クレーム対応 ・スクリプト改善 ・セルフケア ・コミュニケーション技術 | ・応対品質向上 ・ストレス軽減 ・離職防止 |
| ジョブコーチ研修 | ・支援計画の振り返り ・合理的配慮 ・面談技法 ・職場との調整 ・ケース検討 | ・職場定着支援の質向上 |
| ピアサポート研修 | ・傾聴技法 ・境界線の理解 ・リスク管理 ・相談プロセス ・ケーススタディ | ・安全な支援提供 ・支援者の負担軽減 |
| 産業カウンセラー研修 | ・カウンセリング技法 ・ストレスケア ・企業連携 ・面談ケース分析 | ・メンタルヘルス支援の質向上 |
介護・福祉領域
介護現場では、安全性・技術力・利用者理解が求められるため、フォローアップ研修は“ミス防止”と“定着支援”の両面で重要な役割を持ちます。新人・中途ともに負担が大きい職種のため、継続的なフォローが必須です。
介護・福祉領域|研修内容一覧(表)
| 区分 | 内容 | 目的 |
|---|---|---|
| 介護フォローアップ研修 | ・基本技術(移乗・体位変換) ・感染対策 ・コミュニケーション ・セルフケア ・チームケア理解 | ・離職防止 ・事故防止 ・技術の安定化 |
| 認知症ケア研修 | ・認知症の基礎 ・BPSD理解 ・パーソンセンタードケア ・家族支援 ・ケーススタディ | ・ケアの質向上 ・困難事例への対応力強化 |
| 介護予防サポーター研修 | ・介護予防プログラム ・軽度者支援のポイント ・運動・口腔ケア知識 ・地域住民との関わり | ・地域包括ケアの推進 |
| 技術研修フォロー(喀痰吸引など) | ・技術確認 ・安全管理 ・手順の動画復習 ・緊急時対応 | ・医療的ケアの安全確保 ・ミス防止 |
看護領域
看護職は専門性が高く、命に関わるケアを行うため、フォローアップ研修では安全管理・判断力・多職種連携が中心テーマになります。また、プリセプター制度と連動させることで教育体制全体の質が向上します。
看護領域|研修内容一覧(表)
| 区分 | 内容 | 目的 |
|---|---|---|
| 看護職フォローアップ研修 | ・看護技術振り返り ・多職種連携 ・アセスメント強化 ・インシデント再発防止 ・コミュニケーション | ・安全な看護提供 ・早期離職防止 |
| 認定看護師等の専門研修 | ・最新ガイドライン ・専門知識のアップデート ・臨床判断力 ・後輩指導力 | ・専門人材の活躍促進 ・組織の医療レベル向上 |
| プリセプター支援研修 | ・指導法 ・フィードバック技法 ・メンタルサポート ・指導計画作成 ・ケース検討 | ・教育者の負担軽減 ・新人育成の質向上 |
職種が異なればフォローアップの重要なポイントも変わる
職種が異なると、フォローアップ研修の重点ポイントも大きく変わります。
- IT・支援職:コミュニケーション、問題解決、支援スキル
- 介護・福祉:安全性、技術、利用者理解
- 看護:判断力、多職種連携、教育体制
どの領域でも共通しているのは、
定着支援・行動変容・専門性向上
の3軸を押さえた研修が成果につながるという点です。
年次別フォローアップ研修|1年目・2年目・3年目の到達点と目的を明確化する
フォローアップ研修は「年次によって目的が大きく異なる」ことが特徴です。
1年目は職場適応、2年目は自走力、3年目はリーダー予備軍育成など、それぞれのステージに応じた研修設計が必要になります。
以下では、年次ごとのポイントを解説し、その後に内容・目的を表組みでまとめています。
1年目フォローアップ研修
1年目は 定着支援 × 業務理解 × 心理的安全性 が中心テーマです。
「つまずきやすい時期」を越え、社会人としての基礎力を固める役割があります。
1年目フォローアップ研修(表)
| 項目 | 内容 | 目的 |
|---|---|---|
| 1年目研修の中心テーマ | ・KPT振り返り ・上司フィードバック整理 ・ビジネスマナー再確認 ・同期交流 ・キャリアの土台づくり | ・職場適応 ・不安の軽減 ・早期離職防止 |
| 必要スキル | ・報連相 ・基本行動習慣 ・チームコミュニケーション | ・社会人基礎力の定着 |
| 時期 | 入社3ヶ月〜半年、1年の節目 | ・定着の確認とリフレッシュ |
2年目フォローアップ研修
2年目は「自走力の獲得」と「後輩指導の入口」がテーマになります。
責任領域が広がり、成果を求められ始めるタイミングです。
2年目フォローアップ研修(表)
| 項目 | 内容 | 目的 |
|---|---|---|
| 2年目研修の中心テーマ | ・PDCAの高度化 ・課題解決力 ・後輩指導の基礎 ・業務改善提案 ・中堅への意識転換 | ・自走力の強化 ・成果創出 |
| 必要スキル | ・仕事の優先順位付け ・コミュニケーション改善 ・初歩的なリーダーシップ | ・主体的行動の強化 |
| 時期 | 入社1年〜2年の節目 | ・役割転換を促す |
3年目フォローアップ研修
3年目になると「中堅社員としての役割」「後輩指導力」「チームの成果」が求められます。
将来のリーダー候補として、より高い視点を育てる研修が必要です。
3年目フォローアップ研修(表)
| 項目 | 内容 | 目的 |
|---|---|---|
| 3年目研修の中心テーマ | ・チームマネジメント基礎 ・ファシリテーション ・後輩育成の実践 ・ロジカルシンキング ・キャリア再設計 | ・リーダー予備軍育成 |
| 必要スキル | ・問題解決 ・対人調整力 ・育成スキル | ・チームで成果を出す力の強化 |
| 時期 | 入社2〜3年の節目 | ・中堅社員としての自覚醸成 |
入社後/入職後フォローアップの違い
「入社後」と「入職後」は対象者が異なるため、研修の焦点も変わります。
- 入社後フォローアップ:一般企業の新卒・中途を対象。ビジネス基礎・組織文化の適応が中心。
- 入職後フォローアップ:医療・介護・福祉領域でよく使われ、安全管理・ケア技術・専門行動が中心。
入社後/入職後フォローアップの違い(表)
| 区分 | 入社後フォローアップ | 入職後フォローアップ |
|---|---|---|
| 対象 | 一般企業(新卒・中途) | 医療・介護・福祉 |
| 主な内容 | ビジネス基礎・組織理解・コミュニケーション | ケア技術・安全管理・ケーススタディ |
| 目的 | 職場適応・自走力の育成 | 安全な支援提供・技術の安定化 |
| 特徴 | 汎用スキル中心 | 専門スキル中心 |
長期フォローアップ研修の設計
長期的な育成を行う企業は、1〜5年目までの「成長ロードマップ」を作成し、年次ごとに研修を配置します。
長期フォローアップは 定着 → 自走 → 中堅 → リーダー → 管理職予備軍 へと成長段階に合わせて研修を構築します。
継続的なフォローにより離職率を下げ、組織内の育成サイクルが安定します。
長期フォローアップ研修(表)
| 年次 | 育成ステージ | 主な研修テーマ | 目的 |
|---|---|---|---|
| 1年目 | 定着期 | マナー、業務理解、KPT、同期交流 | 職場適応・離職防止 |
| 2年目 | 自走期 | PDCA、後輩指導基礎、改善提案 | 主体性・成果創出 |
| 3年目 | 中堅期 | 育成力、調整力、ファシリテーション | リーダー予備軍形成 |
| 4年目 | 貢献期 | プロジェクト推進、専門性強化 | 組織貢献の最大化 |
| 5年目 | リーダー準備期 | マネジメント基礎、戦略理解 | 次世代リーダー育成 |
年次別フォローアップ研修は
1年目:定着 → 2年目:自走 → 3年目:リーダー予備軍
という成長段階を理解した上で設計することが最重要です。
二年次研修や入社後/入職後の研修も併せて整理することで、人材育成のロードマップが明確になり、離職率低下・育成効率向上に大きく貢献します。
研修後フォローアップの方法|行動を定着させ、成果につなげる仕組みづくり
フォローアップ研修は受講しただけでは終わりません。
“行動変容”と“定着”を生むためには、研修後の継続的なフォローが不可欠です。
以下では、企業や人事部で一般的に取り入れられている主要なフォロー方法を整理します。
行動目標設定
研修内容を現場の行動に落とし込むための最初のステップです。
ポイント
- 研修で得た気づきを具体的な行動に変換する
- 1〜3ヶ月以内に達成できる小さな行動に分解する
- 上司とすり合わせて現場で実行可能な内容に調整する
- SMART原則(具体性・測定性・達成可能性・関連性・期限)で設定
行動目標設定例(表)
| 項目 | 良い目標 | 説明 |
|---|---|---|
| 報連相 | 毎日17時までに進捗報告を送る | 具体的・測定可能 |
| コミュニケーション | 週1回、上司に相談時間を確保 | 実行しやすい |
| 業務改善 | 月2件、改善アイデアを提出 | 行動と成果が結びつく |
上司・人事の振り返り面談
研修後フォローの中心となるのが 振り返り面談 です。
目的
- 行動目標の進捗確認
- 現場でぶつかった課題の整理
- モチベーションの維持
- 上司・人事が支援すべきポイントを発見
面談の流れ(表)
| ステップ | 内容 | 目的 |
|---|---|---|
| ①振り返り | できたこと/できなかったこと | 状況把握 |
| ②課題抽出 | 課題・障壁を言語化 | 行動改善につなげる |
| ③改善策の設定 | 次の1ヶ月の行動を再設定 | 行動の具体化 |
| ④フォロー決定 | 上司・人事の支援内容を決める | 継続的サポート |
メンター制度
新人・若手の離職防止に効果が高いフォロー方法です。
メンター制度の目的
メンターは「相談相手」兼「心理的安全性の担保役」として、業務以外の悩みも含めて広くフォローします。
研修後の学びを日常業務に橋渡しする役割を持つため、研修とセットで制度化すると効果が高まります。
メンター制度のポイント
- 週1回の簡易ミーティング
- 相談しやすい関係性づくりが重要
- メンタル面の早期異常検知に役立つ
- 中途採用者にも有効
チームフォロー
個人だけでなく「チーム単位」のフォロー体制があると研修効果が持続します。
チームフォローの役割
- 同期や仲間同士で学びを共有し合う
- 成果事例を共有し、改善サイクルが回る
- 孤立を防ぎ、モチベーション維持につながる
チームフォロー施策(表)
| 施策 | 内容 | 効果 |
|---|---|---|
| 週次ミーティング | 進捗共有・課題相談 | 行動継続 |
| 成果発表会 | 1ヶ月の取り組みを共有 | 成功体験の拡大 |
| ロールプレイ | ケースを持ち寄り演習 | スキル定着 |
Eラーニング連携
研修後の「学び直し」「補完学習」として有効です。
Eラーニングの目的
集合研修で学んだ内容をEラーニングで再学習することで、理解度が向上し、記憶の定着も高まります。特に基礎スキル(マナー・ITリテラシー・コンプライアンス)はオンライン学習との相性が良い分野です。
Eラーニング活用ポイント
- 必須研修を動画で反復視聴
- チェックテストで理解度を可視化
- 多拠点・リモート社員にも対応
- 動画のオンデマンド視聴で「隙間学習」が可能
KPI設定とモニタリング指標
フォローアップの成果を測るために、定量・定性のKPIを設定します。
主なKPI(表)
| 指標 | 例 | 意味 |
|---|---|---|
| 行動KPI | 行動目標達成率 報連相の頻度 面談参加率 | 行動変容が起きているか |
| 定着KPI | 3ヶ月・半年後の離職率 | 研修が定着に寄与したか |
| 生産性KPI | 業務スピード ミス件数の減少 | 成果につながっているか |
| 学習KPI | Eラーニング視聴率 テスト結果 | 学びの定着度 |
KPI設定のポイント
- 「研修前 → 研修後」の変化を比較する
- 行動と成果の両方を測定する
- 数値化できる項目を優先する
- 上司と人事でモニタリング体制を共有する
研修後フォローアップは、
行動目標 → 面談 → メンター → チーム → Eラーニング → KPIで測定
という流れで設計することで効果が最大化します。
特に、行動目標設定と上司面談は「行動変容の核」となるため、必ずセットで実施することが重要です。
フォローアップ研修の効果測定
フォローアップ研修の成果を可視化するためには、定着率・行動変容・研修満足度・生産性・エンゲージメントなど複数指標を組み合わせて評価します。研修後の変化を継続的に測定することで、研修の改善・育成施策の最適化につながります。
定着率
フォローアップ研修の効果を最も端的に示すのが定着率です。
新人・若手の離職タイミングに合わせ、3ヶ月・半年・1年の節目で確認します。
| 測定項目 | 内容 | 活用方法 |
|---|---|---|
| 3ヶ月定着率 | 初期離脱防止の状況を確認 | 研修直後の効果検証に有効 |
| 半年定着率 | 現場適応度を把握 | フォロー面談の質改善に活用 |
| 1年定着率 | 長期定着の指標 | 年間育成施策の見直し材料 |
行動変容
研修で学んだ内容が行動に反映されているかを測定します。
業務の取り組み方・報連相・チーム行動などを定性的・定量的に評価します。
- 報連相の頻度や質の向上
- 自主的行動の増加
- ミス件数の減少
- 改善提案の増加
- チーム内コミュニケーションの活性化
| 指標 | 観点 | 測定方法 |
|---|---|---|
| 行動スコア | 報連相・協働姿勢・主体性 | 上司評価・360度評価 |
| 実務行動 | 提案数・改善件数 | 月次データ確認 |
| 自走力 | 自発的行動の増加 | 面談記録 |
研修満足度
受講者アンケートを通じて、研修の質や改善点を把握します。
- 内容の有用性
- 講師・ワークの満足度
- 現場で使えると思ったポイント
- 今後扱ってほしいテーマ
- 研修後の意欲変化
| 指標 | 内容 | 活用方法 |
|---|---|---|
| 満足度数値 | 5段階評価など | 研修内容改善に直結 |
| 自由記述 | 気づきや改善要望 | カリキュラム再設計に反映 |
生産性指標
研修が業務成果に結びついているかを確認します。
- 業務スピードの向上
- ミス率の低下
- 業務理解度の向上
- 顧客対応品質の改善
| 指標 | 内容 | 測定方法 |
|---|---|---|
| スピード | 一件あたりの処理時間 | 業務ログ |
| 品質 | ミス数・クレーム数 | 品質管理レポート |
| 成果 | 数値目標の達成状況 | 月次KPI |
エンゲージメント
フォローアップ研修には、心理的安全性や会社への信頼感を高める効果もあります。
- 組織への帰属意識
- 上司・同僚への信頼感
- 自分の成長実感
- キャリアの見通しが持てるか
| 指標 | 内容 | 測定方法 |
|---|---|---|
| エンゲージメントスコア | やる気・満足感・信頼性 | 社内サーベイ |
| 部署別比較 | チーム環境の差異を把握 | サーベイ分析 |
データ活用の方法
効果測定データは、人事施策の改善・研修内容の見直し・配属先フォローの判断材料として活用します。
- 研修前後での行動・数値指標の差分を分析
- 定着率が低い部署の課題特定
- 行動変容が弱い層への追加フォロー
- 効果の高い研修内容の標準化
- 成長傾向の可視化による育成ロードマップ改善
| 活用領域 | 内容 |
|---|---|
| 研修改善 | 効果の低い部分を修正 |
| 育成方針 | 職種・年次ごとの育成戦略に反映 |
| 組織開発 | 定着率や行動データから組織課題を可視化 |
フォローアップ研修の効果測定では、
定着率 × 行動変容 × 満足度 × 生産性 × エンゲージメント × データ分析
を組み合わせて総合的に判断することが重要です。
データに基づく改善を繰り返すことで、研修の品質だけでなく、組織全体の育成力が向上します。
フォローアップ研修のよくある質問(FAQ)
フォローアップ研修に関して人事・受講者から寄せられやすい質問をまとめました。
実施タイミング・服装・欠席対応など、実務で迷いやすいポイントをわかりやすく整理しています。
Q1. フォローアップ研修はいつ実施するのが一般的ですか?
A. 多くの企業では、入社後 3ヶ月・半年・1年目 のタイミングで実施します。
若手社員向けには2〜3年目、中途採用者には入職後1〜2ヶ月で行うケースが多く、適応状況や成長段階に合わせて設定されます。
Q2. 研修当日の服装はどうすれば良いですか?
A. 基本は ビジネスカジュアル が一般的です。
ビジネスマナーや接遇を扱う場合はスーツ指定、ロールプレイや動くワークが多い場合は動きやすい服装が指示されることもあります。
Q3. 新入社員研修との違いは何ですか?
A. 新入社員研修は「導入」、フォローアップ研修は「定着・成長」を目的としています。
前者は会社理解や基礎マナーが中心、後者は実務に慣れた後の振り返りや行動改善、キャリア形成が主なテーマです。
Q4. グループワークが苦手な社員にはどんな配慮がありますか?
A. 発言を強制せず、個人ワークや少人数ワークから段階的に進める配慮が一般的です。
オンラインの場合はチャット入力なども選択でき、心理的負担を軽減する工夫を取り入れます。
Q5. 研修を欠席した場合はどうなりますか?
A. 業務都合や体調不良による欠席は珍しくないため、オンデマンド視聴やレポート提出で補講する対応が一般的です。
また、上司・人事との面談でフォローする企業も多く、できるだけ学習機会を確保します。
Q6. フォローアップ研修ではどのような事例を扱いますか?
A. 実務で起こりやすいケース(報連相不足、顧客対応、チーム内コミュニケーション、業務改善など)が中心です。
職種に応じて、営業の商談例、介護・看護のケア事例、IT職のプロジェクト課題など実践的なテーマが扱われます。
フォローアップ研修は組織を支える重要施策
フォローアップ研修は、単なる“振り返りの場”ではなく、組織全体の定着と成長を支える重要な育成施策です。設計・実施・フォローという一連の流れを丁寧に整えることで、社員一人ひとりの行動変容を促し、現場で成果につながる学びへと転換できます。さらに、年次や職種ごとの特性に合わせたカリキュラム設計や、オンライン研修の活用など、現代の働き方に即した運用も欠かせません。人事部としては、フォローアップ研修を“定着支援”と“成長促進”の両軸で位置づけ、長期的な育成戦略の中心に据えることで、組織力の強化と離職防止に大きく寄与することができます。
新人が自律型人材になっていくための基礎固めプログラムはこちら
その他、新入社員や若手向けの記事もご用意しています。他の記事を読みたい方は、下記リンクも参考にしてください。
記事:主体性とは?主体性がある人の特徴やない人との違い
記事:メンターとメンティーとは?〜若手の育成方法として注目されるメンター制度について〜
株式会社ワークハピネスは人材育成研修・組織開発コンサルティングを通して
人と企業の「変わりたい」を支援し、変化に強い企業文化をつくる支援をしています。
新入社員〜管理職・役員研修のほか、全社向けチームビルディングまで
貴社の職場課題に合わせたカスタマイズ対応が可能です。
ウェブサイトにはこれまでに弊社が支援させていただいた研修および
組織コンサルティングの事例を掲載しております。ぜひご参考ください。

大学卒業後、上場派遣会社に入社し、その後、教育系子会社のエスプール総合研究所(現:ワークハピネス)へ。各種サーベイなどの設計・開発、人事制度構築、理念浸透などのコンサルティングを経て、教育周りの企画提案を主な業務とする法人営業を担当。関西地域で大手上場企業の新規開拓をメインに携わり、お客様の理念体系、今後の戦略に沿った、「人の育成」「仕組みの整備」を体系的に提案することを得意としている。
2019年からマーケティングチームの立ち上げに責任者として関与。デジタルの力を活用して、会社の売れる仕組みづくりを構築している。



















