目標設定はなぜ重要?SMARTの法則や設定するときのポイントを解説
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目標設定はなぜ重要?SMARTの法則や設定するときのポイントを解説

目標設定をすることは仕事のパフォーマンスを高められると理解しているものの、具体的な方法やポイント、やり方がわからないという人や企業担当者の方も多いのではないでしょうか。特に昨今はテレワークで業務を行う人が増えており、仕事と私生活の境目があいまいになりがちです。自分がどのような目標をもって働いているのかを見失ってしまい、業務効率が下がっている社員も少なくないかもしれません。

目標設定をすることはさまざまなメリットがあります。まずは仕事における目標設定の重要性を理解した上で、設定することが大切です。

この記事では、目標設定のメリットや重要性を紹介します。さらに、具体的な目標設定方法「SMARTの法則」を設定する際のポイントや注意点も解説するので参考にしてください。

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目標設定とは

目標設定とは、仕事のパフォーマンスを高めるために設定する目標です。目標に似た言葉に目的がありますが、目的とは「ゴールの内容」なので同じ意味ではありません。目標設定とは目的を達成させるためにゴールの内容を具体的に設定することです。

例えば企業や部署などで言えば「利益率を上げたい」という目的に対し、目標設定では「〇〇のコストを〇〇%削減する」、そのために「生産ラインの環境を整備」など、具体的に設定します。

目標設定は企業の目標が、部署や個々の社員へと段階的に落とし込まれることが一般的です。部署や個々の社員の目標は、企業目標を達成するための要素を踏まえて設定するため、企業の目的を達成するためには目標設定が重要です。

以下では目標設定が重要な理由について詳しく紹介します。

目標設定が重要な理由

企業において目標設定が重要な理由は以下のとおりです。

・目的達成に向けた段階の明確化

・目的達成サイクルの効率化

・目的達成意識の向上

【目的達成に向けた段階の明確化】

明確な目的を設定していれば、やるべきことを段階的に進められるためスムーズに目的を達成できます。具体的な目標設定により、達成するための時間とコスト、求められるリソースなどを把握しやすくなるため、人員割りも容易になるでしょう。

【目的達成サイクルの効率化】

PDSを意識すれば、目的達成までのサイクルを効率化できます。PDSとは、Plan(計画)Do(実行)See(検証)の頭文字です。計画を立て実行しその成果やプロセスを検証するサイクルを表しています。

目標設定することで必要なリソースなどが把握できると進捗管理も容易になります。予定よりも遅れているなら、原因を検証し改善にもつなげられるでしょう。同時に、目標に対する進捗状況を明確に把握しておくことで、テレワークや時短勤務など、働き方の異なる社員であっても目に見える形で管理できます。

【目的達成意識の向上】

一人ひとりの目標設定が明確になると、仕事の目的達成意識が高まりモチベーションの維持につながります。

目標もなく漠然と仕事をしていると、モチベーションは高まりません。特に自宅で仕事をしていると、周りの目がないことで時間の使い方がおざなりになる方も少なからずいるでしょう。目標を明確に決めておけば、自ら仕事に関わろうとする意欲が湧き、達成しようというモチベーションを維持しやすくなります。

目標設定をするメリット

目標設定には、主に以下のようなメリットが期待できます。メリットの多くは社員(または自分)の仕事に対する意識が高まることです。

・やるべきことが明確になる

・達成感が得られる

・モチベーションが維持できる

・前向きな思考になる

・将来の夢やビジョンを持ちやすくなる

ここでは、それぞれについて解説します。

やるべきことが明確になる

目指すべき目的に対し具体的な目標があると、社員一人ひとりのやるべきことが明確になります。仕事の進め方やトラブルに対してもどのような行動を取るべきかがはっきり見えるでしょう。具体的な目標があるため、方向性がわからず社員が自ら行動しない状態を防げることもメリットです。

達成感が得られる

ただ漠然と仕事をするより明確な目標設定がある方が、自分の働きによる成果を評価しやすくなります。社員のモチベーションが高まり、目標を成し遂げたことによる達成感を得られることもメリットです。目標に対する成功体験を繰り返せば、高いモチベーションで会社の仕事に向き合えるようになるでしょう。

モチベーションが維持できる

目標が定められていなかったり不明確だったりすると、仕事をやらされてると感じ仕事へのモチベーションを高めることができません。しかし、目標設定により明確な目的があり自らの働きによる成果がわかりやすければ、モチベーションが上がり自発的に行動できるようになります。

前向きな思考になる

具体的な目標があれば、そのプロセスをこなすことで目的達成に近づいていることを実感しながら仕事を進められます。目標達成するまでの過程で試行錯誤を繰り返すことで、新たなスキルや知識、経験が得られるでしょう。自分の仕事に自信が持つことができればポジティブな気持ちで仕事に取り組むことができます。

将来の夢やビジョンが持ちやすくなる

常に具体的な目標を意識しながら仕事をしていると、明確なゴールを意識しながら仕事をする習慣ができます。そのプロセスでいくつもの成功体験を繰り返すことで、目標を夢とは考えず明確なビジョンとしてイメージできるようになるでしょう。

目標設定のやり方が身に付けば、人生プランを考える上でも役に立ちます。

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目標設定に役立つSMARTの法則

SMARTの法則とは目標設定の基本原則の一つで、組織や個人が適切な目標設定をするために役立つ法則です。「S・M・A・R・T」は頭文字を取ったもので、それぞれ以下のような意味があります。

・S(Specific):具体的でわかりやすい

・M(Measurable):測定可能

・A(Achievable):達成可能

・R(Result Oriented):関連性

・T(Time-bound):期限が明確

一つひとつの要素について、以下で解説します。

Specific:具体的でわかりやすい

Specificは、定める目標は具体的でわかりやすくすることを意味します。目標が現実離れしていては、達成できません。抽象的ではなく、具体的な目標設定を検証する必要があります。

例えば、あるサービスのユーザーを「年間20%増やす」と目標を立てる場合は、自社のWebサイトのSEO対策、ランディングページを充実させ「アクセス数〇〇%増」「年間◯◯◯件のユーザーを増やす」など、具体的な方法や数字を用いて計画を立てます。

Measurable:測定可能

Measurableは、目標の進捗を測定可能にするという意味です。最終目標と達成するためのプロセスにおける目標がリンクしている必要があります。

例えば、あるサービスのユーザーを「年間20%増やす」という目標に対して「Webサイトのアクセス数〇〇%増」では、そのうち何件のユーザーを獲得したいのかまではわかりません。この場合「アクセス数◯◯◯件のうち、◯件のユーザーを獲得する」など、目標に対して測定可能にすることが大切です。

Achievable:達成可能

Achievableは不可能な目標設定ではなく、達成可能な目標を設定するという意味です。しかし、簡単に達成できる目標ではなく、チャレンジしたくなるような、やや高めの目標に設定すると良いでしょう。

例えば、サービスの内容にもよりますが「アクセス数1,000件のうち、500件のユーザーを獲得する」という目標は高すぎて現実的ではありません。目標を高く持つのは悪いことではありませんが、現実的な目標設定が社員のモチベーションを高めてくれます。

Result Oriented:関連性

目標を設定しても、部署や個人によって仕事の内容は異なります。Result Orientedは、仕事の内容は違っていても目指すべき目的には関連性を持たせるという意味です。

自分がこの業務を達成するのは何のためか、達成することで会社がどうなるかなどを明確にし、関連性を持たせることを心掛けましょう。

例えば、開発担当者(または部署)と営業担当者(または部署)では、仕事の内容も目的も異なります。しかし「ユーザーを獲得する」という企業全体の目標が明確で関連性があれば、担当間のトラブルを招くことなくスムーズに目標へ向かっていけるでしょう。

Time-bound:期限が明確

Time-boundは、目標を達成するための期限を明確にするという意味です。目標達成へのモチベーションを上げるには、目標までの期限設定が欠かせません。漠然と「5年後くらいまでに〇〇%の売上アップを目標に頑張る」としても、まだ先の話だと考えてしまいます。これでは誰も計画的に動くことはできません。

例えば、最終的な期限が「3年で◯◯%の売上アップを達成する」と明確であれば、逆算して1年で「〇〇%アップ」数カ月で〇〇など、途中経過で目標を決められます。

さらに、そのためには1カ月以内に〇〇をする、1週間で〇〇を決めるなど、詳細なスケジュールが組めるでしょう。最終的な目標まで、細かいスケジュールを作りで効率的に進めることが重要です。

目標設定するときの注意点・ポイント

目標設定をするときは、SMARTの法則に沿って行うと考えやすいですが、以下2つのポイントに注意しましょう。

・具体的な目標にする

・進捗を細かく記録、確認する

それぞれのポイントについて、詳しく解説します。

具体的な目標にする

何度か触れてきているとおり、設定する目標は具体的に決めることが大切です。非現実的で明らかに達成できないよう目標は避けましょう。反対に100%達成できてしまう簡単な目標設定ではモチベーションを高めることはできないでしょう。

目標を決めるときは、努力すれば達成できそうな現実的なレベルにし、やりがいを感じられる目標を設定することが重要です。

進捗を細かく記録、確認する

目標を設定しただけで満足してはいけません。進捗を記録し確認することが大切です。事前に大小の目標とそれぞれの達成期限を設け、一定の期間ごとに目標と進捗に差が生じていないか確認するようにしましょう。

目標に対して進捗が遅れているなら、その段階で原因を考え対策もできるでしょう。このように、進捗を細かく記録して確認することで、効率的な業務の改善にもつながります。

まとめ

目標設定は仕事のパフォーマンスを高めるために設定する目標であり、目的を達成するためにゴールの内容を具体的に設定することです。目標設定をすることでモチベーションの向上、テレワークなど様々な働き方の社員の進捗状況管理など、さまざまな効果を見込めます。

目標設定を考えるときは、SMARTの法則という組織や個人が適切な目標設定をするための法則で進めてみましょう。ポイントは、努力すれば達成できそうで具体的な目標を設定することです。やり方を身に付けることができれば、人生プランを考える上でも役に立ちます。ぜひ積極的に目標設定を行い、仕事のパフォーマンスを上げられるようにしてください。


ワークハピネスでは組織の目標設定を効果的な運用サポートや、目標設定研修等を行っております。

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この記事を書いた人この記事を書いた人

嶺田賢

大学卒業後、上場派遣会社に入社し、その後、教育系子会社のエスプール総合研究所(現:ワークハピネス)へ。各種サーベイなどの設計・開発、人事制度構築、理念浸透などのコンサルティングを経て、教育周りの企画提案を主な業務とする法人営業を担当。関西地域で大手上場企業の新規開拓をメインに携わり、お客様の理念体系、今後の戦略に沿った、「人の育成」「仕組みの整備」を体系的に提案することを得意としている。

2019年からマーケティングチームの立ち上げに責任者として関与。デジタルの力を活用して、会社の売れる仕組みづくりを構築している。

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