あなたの会社は大丈夫?成長を阻むセクショナリズムについて
多くの企業が抱える問題のひとつに、セクショナリズムがあります。自分の仕事やグループの仲間を大切にするのは当然のことですが、これがマイナスの方向に進むと、企業全体の生産性が低下してしまう恐れがあります。今回はセクショナリズムがどうして起こるのか?そしてどのようにして解消していけばよいのか?をご説明したいと思います。
セクショナリズムの意味
セクショナリズムは、企業における割拠主義とも呼ばれ、「企業や組織の中で、各部署が自らの利益や権限を守ることを最優先にして行動し、他部署に対して非協力になる、有益な情報をもたらさないこと」を意味します。
セクショナリズムが横行して、各部署が互いに孤立し非生産的な態度を取ることにより、結果として企業全体に大きなマイナスをもたらすことがあります。
「営業は無理な注文を取ってくる」「製造は納期を守らない」「うちの部署が一番であれば良い」「他部署のために余計な仕事を増やしたくない」など、部署間で批判し合ったり、排他的・非協力的な態度が取られたりするため、お互いへの信頼が失われ、結果として業務が非効率的になります。
セクショナリズムが起こる原因は?
企業全体にもダメージを与えるセクショナリズムは、どうして生じてしまうのでしょうか。
1.専門分野の特化
時代とともに、顧客が求める製品やサービスの専門性がどんどん高くなってきています。そのため業務のスペシャリストになることが求められ、他部署の行っている仕事が理解しにくくなります。結果として各部署が孤立し、企業という共同体として機能しにくくなるのです。
2.個々の競争意識
「人に負けたくない」という個々の競争意識が、「他部署には負けたくない」と部署全体に広がっていくことがあります。このような競争意識は、ある程度まではモチベーションとしてポジティブに働くのですが、度を過ぎると他部署を排除したり、嫉妬が生まれたりと、セクショナリズムにつながることがあります。
3.従業員間のコミュニケーション不足
従業員同士の横のつながりが薄く、コミュニケーションが不足している組織では、他部署で働く人のことが理解しにくく、セクショナリズムが起こりやすくなると考えられます。
4.広い視野の欠落
「受注数増加」「納期の厳守」など、それぞれ部署ごとの目標を達成することはもちろん大切ですが、その目標達成のために他部署がうまく機能しなかったり、顧客サービスが低下したりするようでは本末転倒です。どうすれば企業全体の利益になるのか、という広い視野の欠落もセクショナリズムにつながります。
では、どうしたらセクショナリズムをなくして、各部署が建設的に協力し合うようになるのでしょうか? セクショナリズムの対策と解消法について、考えてみましょう。
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セクショナリズムの対策・解消法
セクショナリズムの未然防止や、セクショナリズムが既に起こった場合の解消法としては、他部署の業務やそこで働く人々に対する理解、視野の拡大、また部署間で情報や目標が共有できるような体制の確立が挙げられます。
1.従業員間のコミュニケーションの強化
同じ部署やチームに限らず、オン・オフで部署や世代を超えたコミュニケーションを取れる機会を増やしていく。ときには社内だけではなく、社外との交流する機会も持つ。
2.ジョブローテーション
自分の専門分野以外の業務を知って視野を広げていく。数カ月から数年の短期間で、他部署の業務を経験していくことで、幅広い能力を、身につけていく。
3.部署間横断プロジェクト
複数の部署が協力してひとつのプロジェクトを進めることで、自分とは違う視点や経験に触れていく。プロジェクトなどを複数の部署のメンバーで組み、部署間の交流や協力体制を強化していく。
4.評価制度の見直し
企業には部署独自の評価基準があり、その単一な評価だけで判断しがち。部署ごとの個別評価を行うのではなく、企業全体にプラスになるかどうかの視点で評価制度を整える。
5.組織内部から外部へ視野の拡大
自分の部署だけではなく、何が企業全体にとってプラスになるかを考えるために、市場のニーズ、顧客のニーズを探り、そこから目標設定を行っていく。
6.部署間を通じた業務プロセスの検討と問題点の共有
営業、経理、製造など各部署のトップが集まり、情報を交換しながら予算設定、製造・流通計画、受注方法など企業全体の業務プロセスを検討し、問題点を発見して解決のために協力できるような体制を確立する。
互いに足を引っ張り合うセクショナリズムからは、有益なものは生まれません。部署を超えて協力することができれば、企業全体の業績が上がり、職場の雰囲気も良くなるなど、結果として個人にとってもプラスになっていきます。視野を広げ、互いに協力し合って、個人も企業も共に成長できるようにしていきたいものですね。
株式会社ワークハピネス
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