対応力とは?対応力のない人のための効果的なトレーニング方法をご紹介
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対応力とは?対応力のない人のための効果的なトレーニング方法をご紹介

仕事やプライベートで何かトラブルが発生したときに求められるのが対応力です。対応力がある人はスムーズにトラブルの対処ができるだけでなく、周囲からの評価も上がります。では、対応力とは具体的にどのような力なのでしょうか。この記事では対応力とは何か、対応力を身に付けている人にはどんな特徴があるのか、さらに対応力を養う方法について紹介していきます。

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対応力とは?

対応力とは一言で表現すると「あらゆる事に対して柔軟に対応できる力」です。たとえば、想定外の出来事やトラブルを適切に判断したり周囲の状況を把握したりしながら対処できる力のことをいいます。特に、仕事で想定外の出来事やトラブルが発生したときに求められる力で、対応力のある人は周囲から認められ頼りにされるでしょう。

似たようなトラブルでも相手の気持ちや状況によって満足できる結果は異なります。マニュアル通りのやり方では納得してもらえない可能性があるため、臨機応変に対応できてこそ対応力のある人です。

日常生活のなかでも想定外の出来事が発生することはあるため、対応力は生きていくうえでも必要な力になります。

対応力のある人とは?

対応力のある人とは?

対応力のある人には「ヒアリング力が高い」「状況把握力が高い」「冷静沈着」「リスクやトラブルを想定している」という4つの特徴があります。社会人ならある程度できていそうですが、対応力のある人はどのような部分が長けているのでしょうか。1つずつチェックしてみましょう。

ヒアリング力が高い

対応力のある人の特徴の1つ目はヒアリング力が高いことです。ヒアリングによって相手の真意を正確に聞き出すことができます。

トラブルが発生した際、原因や経緯といった実際に起きたことは正確に聞き出しやすいでしょう。しかしそこで相手がどう感じているのか、何を望んでいるのかまで正確に聞き出すのは簡単ではありません。なぜなら、こちらがストレートに質問をしたところで、相手もストレートに答えてくれるとは限らないからです。

相手の状況や立場によっては、考えていることをはっきり伝えたくなかったり、言いにくいことを遠回しに言ったりすることもあります。怒り心頭で面と向かって話をしたくないと思っていることもあるでしょう。プライベートであれば相手の感情が先行してしまい、何に対して怒っているのか相手自身がわかっていないこともよくあります。

そのような場合でも、どんな質問をすれば相手は真意を伝えてくれるのか、相手が本心から求めていることは何なのかを考えながら会話ができるのがヒアリング力の高い人です。

状況把握力が高い

2つ目の特徴は状況把握力が高いことです。トラブルが発生するとその問題に意識が集中してしまい、周りを見渡して全体の状況を確認することを忘れてしまいがちです。しかし、トラブルの対処をするには、まず問題の全体像を客観視して正確に把握しなければいけません。たとえば、そのトラブルが発生するまでの経緯、発生してから相手や自分にどのような不利益があったのかなどを広く把握していかないと、相手の感情や相手が何を求めているかを正確に察知することは難しいでしょう。そして、そのなかで自分が置かれた立場を正確に捉えて行動することが重要です。

状況把握力というと「空気を読む」と同じような意味だと思う人もいるかもしれませんが、空気を読む人が長けているのは「観察力」のみです。状況把握力が高い人は観察をするだけでなく、次はどのような行動をするべきか先のことまで考えながら行動します。

どんな事態でも冷静沈着

3つ目はどんな事態でも冷静沈着な点です。状況把握力とも通ずることですが、トラブルの度合いが大きいときや相手が非常に怒っているときでも、なるべく穏便に解決するために冷静沈着でいるのは大切なことです。トラブルに直面するとパニックになる人は少なくありませんが、対応力のある人はトラブルや自分自身を客観的にみることができる冷静さをもっています。

ちょっとしたことで怒りの感情が芽生えたり、不安になってしまったり、気持ちの浮き沈みが激しいと感情に流されやすくなってしまいます。自分の感情を交えての話し合いでは、相手の真意を聞きだすどころか状況把握も的確にできなくなってしまうかもしれません。対応力のある人は常に心にゆとりを持ち、どんな事態に直面しても自分の気持ちと思考を切り離して考えられます。

リスクやトラブルをあらかじめ想定

4つ目の特徴はリスクやトラブルをあらかじめ想定しているということです。対応力のある人は何事も準備を入念にしています。たとえば重要な会議や交渉の前には、考えられる質問や反論をあらかじめ想定し対処法まで考えておきます。

想定外の事態になる可能性をできるだけなくすために、なるべく視野を広く持ち、これまでの経験を思い出しながら、あらゆる可能性を考えておくことが大切です。対処法を考えておく場合も、1つの方法だけでなく、いくつかのパターンを準備しておくと臨機応変に対処できます。対応力のある人のなかには、普段から選択肢を複数考える習慣がついている人が多くいます。

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対応力がない人は?

対応力がない人は?

対応力のない人は、時と場合によって仕事が雑になってしまい一定したクオリティの仕事ができません。気持ちにムラがあることでいつでも冷静沈着でいられるわけではないため、忙しいときや苦手な仕事では小さなミスが目立ってしまうこともあるでしょう。

また視野が狭いので自分を客観的に見ることができず、いつも自分の考えが正しいと思ってしまいがちです。広い視野で考えることがあまりないため、あらゆるリスクやトラブルを想定できず、想定外のトラブルが発生したときにパニックになってしまいます。

そのため対応力がない人はマニュアルに書いていないトラブルの対処が苦手な傾向があります。自分が担当や責任者になっている仕事でも、いざというときにどう対処するべきか分からず、事態を悪化させてしまうことさえあるのです。

対応力を身につけるための基本的な考え方

自己認識の向上

対応力を身につけるための最初のステップは、自分自身をよく理解することです。自己認識が高まれば、どのような状況でも冷静に対応できる能力が養われます。これは心理学的にも広く認められている手法です。

自分の強みと弱みを理解する

自己分析を行い、自分の強みと弱みを把握することが重要です。これにより、どの分野で努力すべきかが明確になります。

  • ジョハリの窓を活用して自分の特性を分析する
  • 信頼性のあるパーソナリティテストを利用する
  • フィードバックを受け取る
ジョハリの窓

ジョハリの窓は、自己認識を高めるための心理学的ツールです。4つの領域(開放領域、盲点領域、隠蔽領域、未知領域)から成り、自分自身と他人からのフィードバックを通じて自己を深く理解することが可能です。

ストレス管理技術を学ぶ

ストレスがたまると、対応力が低下します。ストレス管理技術を学び、適切にストレスを解消することが不可欠です。長期的な観点でストレス管理を行うことで、対応力を高める基盤が築かれます。

リラックス方法を実践

リラックス方法を実践することで、ストレスを軽減し、冷静な判断ができるようになります。以下に示すリラクゼーション方法は、科学的にもその効果が証明されています。

リラクゼーション方法効果
深呼吸即時のリラックス効果
ヨガ心身のバランスを整える
マインドフルネス瞑想心の安定と集中力の向上
深呼吸

深呼吸は、体内の酸素供給を増やし、緊張を和らげる効果があります。毎日数分間、深呼吸を行うことで、ストレスレベルを下げ、精神的な安定を保つことができます。

ヨガ

ヨガは、体を動かすことで筋肉の緊張をほぐし、心身のリラックスを促進します。多くの研究が、ヨガの実践がストレス軽減や精神的な安定に寄与することを示しています。

マインドフルネス瞑想

マインドフルネス瞑想は、現在の瞬間に集中する方法で、ストレス感情を減少させるのに役立ちます。日常的に実践することで、メンタルヘルスの向上とともに対応力も強化されます。

対応力を鍛える具体的なトレーニング方法

シミュレーションとロールプレイング

現実に即したシナリオを作成

現実にありそうなシナリオを作成し、それに対する対応を練習します。例えば、顧客からのクレーム対応や緊急事態の処理方法などをロールプレイで実践します。特にビジネスシーンでの緊急対応やクライアントとの折衝は、対応力の向上にとても効果的です。

役割を交代して演じる

役割を交代し、お互いの立場に立って意識を変えることで、さまざまな視点から対応を学びます。これにより、柔軟な思考が身につきます。特にリーダー役とフォロワー役を交代で演じることで、リーダーシップスキルとフォロワーシップスキルを同時に養えます。

コミュニケーションスキルの向上

アクティブリスニング

  • 相手の話を集中して聞く
  • 相手の話を要約して確認する
  • 相手の感情に共感する

アクティブリスニングを実践することで、相手の意図を正確に理解し、適切な対応が可能になります。特にオフィスの会議や1対1の面談などでの効果が高いです。

フィードバックの活用

  • 建設的なフィードバックを行う
  • フィードバックを受け入れ、自分の弱みを理解する
  • フィードバックをもとに改善を図る

フィードバックの受け取りと提供は、個々の成長と組織全体の成長に不可欠です。定期的なフィードバックセッションを設けることで、対応力を高める機会が増えます。

メンタルトレーニング

マインドフルネス瞑想

毎日数分間のマインドフルネス瞑想を行うことで、ストレスを軽減し、冷静な判断ができるようになります。

  • 呼吸に集中する
  • 体の感覚に意識を向ける
  • 雑念が浮かんだら再び呼吸に意識を戻す

これらの方法で心を落ち着け、自己コントロールを高めます。また、定期的に瞑想を行うことで自己認識が向上し、ストレス対策にもなります。

ポジティブシンキングの習慣化

日常生活でポジティブな思考を持つ習慣を身につけるために、以下の方法を実践します。

  1. 毎日、ポジティブな出来事を3つ書き出す
  2. ネガティブな考えが浮かんだら、すぐにポジティブに転換する
  3. 周囲の人に感謝の気持ちを伝える

ポジティブシンキングを習慣化することで、困難な状況でも冷静に対応し、前向きな行動が取れるようになります。

日常生活での練習方法

適応力を試す小さなチャレンジ

日常生活の中で、適応力を試すための小さなチャレンジを見つけることが重要です。例えば、普段とは違ったルートで通勤する、新しい料理に挑戦する、異なる趣味を試してみるなどがあります。

小さなチャレンジのメリット

これらの小さなチャレンジは、日常生活の中での刺激となり、適応力を自然に鍛えることができます。多様な経験を通じて、不確実な状況でも柔軟に対応できるようになります。

実践例

チャレンジ目的結果
新しいレシピを試す創造的思考の促進料理の技術向上と新しい味の発見
異なるルートで通勤慣れた環境からの脱却地理感覚の向上と新しい道の発見
異なる趣味を試す多様な視野の養成新しいスキルの習得と楽しみの発見

新しい環境や人との接触機会を増やす

異なる環境や新しい人々との接触は、自然に対応力を鍛えることができます。以下の方法を試してみてください。

新しい場に参加

地域のサークル活動やボランティア活動に参加することで、新しい人々との出会いや異なる価値観に触れることができます。これにより、柔軟な考え方や対応力を養うことができます。例えば、ボランティア活動の効果についての情報をチェックすることもお勧めです。

職場での交流

普段あまり話をしない同僚や上司とランチに行く、意見交換会を開くなどして、職場での交流機会を増やすことも効果的です。

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対応力を身に付けて周囲からの評価を上げよう

対応力とは想定外の出来事やトラブルに直面しても柔軟に対処できる力のことです。対応力がある人は何が起きても冷静かつ客観的に考えることができ、ヒアリング力にも長けています。そのため、仕事だけではなくプライベートもうまくいくことが多いでしょう。現在対応力がないと感じている人や対応力を高めたいと思っている人は、知識を増やしたりコミュニケーション力を高めたりしながら、少しずつ経験を積んでいきましょう。何から始めればよいのかわからないという人は、誰かに指南を仰いだり、セミナーで教えてもらったりとまずは第一歩を踏み出してはいかがでしょうか。


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この記事を書いた人この記事を書いた人

嶺田賢

大学卒業後、上場派遣会社に入社し、その後、教育系子会社のエスプール総合研究所(現:ワークハピネス)へ。
各種サーベイなどの設計・開発、人事制度構築、理念浸透などのコンサルティングを経て、教育周りの企画提案を主な業務とする法人営業を担当。
関西地域で大手上場企業の新規開拓をメインに携わり、お客様の理念体系、今後の戦略に沿った、「人の育成」「仕組みの整備」を体系的に提案することを得意としている。

2019年からマーケティングチームの立ち上げに責任者として関与。デジタルの力を活用して、会社の売れる仕組みづくりを構築している。

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