電子材料、電子デバイス、記録デバイス等、電子部品の製造販売までを行うTDK株式会社様で実施したDiSC®診断を活用する「対人コミュニケーション強化研修」の導入事例です。今回は、参加者に様々な国籍の方がいたため、英語でのファシリテーションで実施いたしました。
- 課題
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- 急拡大したチームにおけるコミュニケーション不足
- 普段は別のグループで活動しており、情報共有がスムーズにできていない
- 実施策
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- DiSC®診断を活用した 「対人コミュニケーション強化研修」の実施
- 参加者の国籍が多様なため英語でのファシリテーション
- 効果
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- メンバー同士の会話が増え、チームの垣根を越えた交流が増えた
- 相手のスタイルを踏まえたコミュニケーションが実践されるようになった
- 必要なときに相談がしやすくなり、実務の進め方がスムーズになった
DiSC®診断を活用 「対人コミュニケーション強化研修」
※DiSC®は、DiSC理論を基に開発された行動分析ツールで、HRD社が販売代理店として取り扱っており、ビジネスシーンにおける人間関係の構築などに広く活用されています。DiSC®についての詳細はこちら

インタビューご協力
【企画者】
TDK株式会社
コーポレートマーケティング&インキュベーション本部
イノベーション推進室 室長 佐藤 俊弥 様
※所属は2025年3月時点の情報です。
共通言語を作り意思疎通を円滑にしたかった

Q:今回の研修について、対象者や目的など概要をおしえてください

佐藤さん
私がマネージしているチームは10名ほどですが、日頃から一緒に業務を行うメンバーも加えて、合計13名が研修に参加しました。
ここ1年ほどで規模が急激に拡大し、新たに入社したメンバーや他チームから加わったメンバーが多いため、半数以上が比較的新しいメンバーという構成です。
研修の目的は、チーム内外のコミュニケーションを活性化することでした。グループ間の連携が十分でないと感じており、そこで「DiSC」というツールを活用し、お互いを理解し合う共通言語をつくることで意思疎通をより円滑にしよう、という狙いがありました。
Q:どのような状態を研修で達成しようと思われていましたか?

佐藤さん
コミュニケーションが大きなテーマでした。目標は、チームのメンバー同士だけでなく、複数のチーム間でもやり取りが活発になり、お互いが気持ちよく仕事を進められる状態を実現することです。
弊社ではリモートワークが週の半分ほどあり、必要なやり取りはしていても、軽い雑談や雑務以外の交流が不足しがちでした。そのため、信頼関係を深める機会が少ないという課題があり、この点を解消したいと思っていました。
Q:なぜ、DiSC®診断を活用した 「対人コミュニケーション強化研修」に決めたのですか?


佐藤さん
もともとDiSCというツールは私自身が以前から知っており、4つのスタイルに分かれていて分かりやすく、実務でも活用しやすいと感じていました。また、性格診断というよりは「無意識でとりがちな行動の傾向」を示すツールだという説明が大切だと思っていたので、その点をきちんと扱ってもらえるのは大きな決め手でした。
さらに、ゲーム要素を取り入れることで単なる座学にならず、体験を通じて理解を深められるという提案がありがたかったです。他社からもいくつか提案を受けていましたが、要望への柔軟な対応や費用面とのバランスも含め、最終的に今回の研修をお願いすることにしました。
非日常の空間で、リラックスしながらも集中できた研修体験

Q:「対人コミュニケーション強化研修」を受講した感想を教えて下さい

佐藤さん
今回、実施して本当によかったと感じています。2日間のイベントとしてオフィス外で行ったことで、参加者は誰もノートパソコンを持ち込まず、非常に集中して取り組めました。また、席替えやチームのシャッフルを行い、普段あまり接点がないメンバー同士が話す機会を増やせたことも大きな成果です。
結果として、研修後はチーム内のコミュニケーションが明らかにスムーズになったと実感しており、実施して本当によかったと思っています。
Q:ゲーム形式の研修についてどのように思われましたか?


佐藤さん
ロールプレイや体験型のほうが印象に残りやすいため、ゲーム形式を取り入れてもらえてよかったと感じています。楽しさがあることで参加者の記憶に強く残る効果は大きかったです。
Q:立体パズル(車)を組み立てるという研修についてどのように思われましたか?

佐藤さん
私はパズルがあまり得意ではないので苦労しました。制限時間もあるうえ、一人が目隠しをして指示を受ける場面などもあり、必死になって取り組んだのを覚えています。
指示の出し方にも個々のスタイルがはっきり表れ、「右手を動かして!」と言っても相手にうまく伝わらないケースなどが多々ありました。お互いに相手の立場や気持ちを想定しないと前に進めない点が、コミュニケーションの難しさをリアルに感じさせる内容でした。


Q:DiSCスタイルがゲーム中でどのように現れましたか? また、それに対してどのように思われましたか?


佐藤さん
例えば「D」や「i」が高い人は、ゲーム中でもテンション高く指示を出したり、休憩が終わる時間になってもゆっくり戻るなどの傾向が見られました。一方で「C」や「S」の人は時間より少し早めに席に戻ったり、丁寧に説明するなど、スタイルの違いがよく出ていたと思います。
DiSCはレッテル貼りで終わらず、「自分は強めのDだからこうなりがちだが、相手がSならこのように工夫して伝えるほうが効果的」というふうに考えられる点が非常に有用だと感じました。

Q:具体的に研修中のどのような場面が印象に残っていますか?

佐藤さん
ファシリテーターの江藤さんが最後に行った「感謝をきちんと示すワーク」は非常に印象的でした。大きなことから些細なことまで「いつもありがとう」と伝える場面があり、皆が喜びや照れを感じつつも、素直に感謝を言葉にしていたのがとても良かったです。普段なかなか言えない言葉を直接伝え合う機会があったことが特に印象深かったです。
また、パズルの指示出しでは、自分では意識していなかった行動パターンや言い方のクセがはっきり表れ「この場面は自分のDの要素が出ていたかもしれない」というように、スタイルを具体的に感じることができたのも印象に残っています。
たとえばパズルの場面では、相手が目隠しをしているにもかかわらず「そっちじゃない!」と繰り返してしまい、全く伝わらないケースがありました。焦って声を荒らげる人がいる一方で、逆に遠慮してあまり強く言えない人もいて、まさにDiSCのスタイルが顕著に現れていたと思います。
Q:研修後、受講者にどのような変化が見られますか?


佐藤さん
明らかにメンバー同士のコミュニケーション量が増えたと感じています。疑問点があれば「誰に尋ねればいいのか」が分かるようになり、躊躇なく声をかける機会が増えました。
さらに、研修に参加していない他部署の方とのやり取りでも「この人はどのスタイルだろう」と推測しながら指示や依頼を組み立てるなど、学んだ内容を実践してくれる場面が増えたのが嬉しいです。
Q:企画者として、受講者の変化を見てどう感じましたか?

佐藤さん
現場からは「強めのDのメンバーの返信が素っ気なくても、それは悪意ではないのだ」と理解してもらえるようになり、ギスギス感が減ったという声もありました。二日間の研修だけで劇的に変わるわけではありませんが、コミュニケーションを改善するうえで強力なツールを手に入れたと感じています。
今後は日常の中で継続して活用し、さらに良いチーム状況をつくっていきたいですね。
様々なリクエストにも柔軟に対応していただき、狙い通りの研修が実現できました

Q:ワークハピネスの研修のどのようなところをご評価いただいていますか?

佐藤さん
初回のご提案時に、私たちが「何を目的に何を目指したいのか」を丁寧にヒアリングしてくださった点が良かったです。私からの「これをやってほしい」「こんな要素を入れたい」というリクエストに対しても柔軟に対応いただき、大変助かりました。
最終的には、DiSCの活用方法を誤解なく伝えていただき、自分や他者のスタイルを踏まえつつ、どのように応用できるかをワークショップ形式で学ぶことができました。狙い通りの内容だったと思います。
また、ゲーム要素を取り入れ、体験を通じて学ばせようとする工夫が受講者の印象に残りやすかった点も、非常に良かったと感じています。
Q:今後ワークハピネスにどんなことを期待しますか?

佐藤さん
研修を一度受講して終わりではなく、継続的なフォローアップやリフレッシュの機会など、長期的なサポートをいただけると非常にありがたいです。
DiSCの応用例はまだまだ広がるはずなので、さらに理解を深めたり実践するためのサポートをお願いできれば嬉しいですね。
Q:今回の「対人コミュニケーション強化研修」はどんな企業におすすめしたいですか?

佐藤さん
正直なところ、人間が二人以上集まる場所では常にコミュニケーションの問題が起こり得るので、どんな企業やチームでも有用だと思います。特に、新しいメンバーが多かったり、急に人数が増えたりする組織にはより効果的でしょう。
弊社ではグローバルに従業員満足度調査を行っていますが、毎回「コミュニケーション」が上位の課題として挙がってきます。そうした普遍的なテーマに対応する研修として、非常におすすめできます。
DiSC®診断を活用 「対人コミュニケーション強化研修」について
「対人コミュニケーション強化研修」は、DiSC®理論のインプットはもちろん、実際にコミュニケーション手法を体験しながら学ぶことができます。DiSC®理論を理解し適切に活用することで、効果的に改善することができます。
プログラムの詳細は下のバナー画像からご覧いただけます。