
研修に「ゲーム」を取り入れてチーム力を高める!
研修の形態には、講義型や個人ワーク型、グループワーク型などいろいろありますが、皆さんのゲーム型研修に対するイメージはどうでしょうか。「実践的で役に立ちそう」といった肯定的な意見も、「研修にゲーム性を持ち込む必要があるのか」といった否定的な意見も聞こえてきそうです。今回は、研修にゲームを取り入れる理由や効果について考えていきます。
ゲームを取り入れる理由
研修では「疑似体験ができる」「チーム感を醸成できる」「自分を客観視できる」といった理由でゲームが取り入れられます。
疑似体験とは、実際の仕事の場面で起こるトラブルやチームビルディング、一つのゴールに向かいメンバーとコミュニケーションを図り、議論して協力し合うなど実際の場面のシミュレーションです。
他方で、「自己の客観視」とはどういったものでしょうか。私たちは誰しも、短所を指摘されることは受け入れ難いものです。自身の思考や行動を改善しようという意識があっても、実際に他人から指摘されると、つい反発心を覚えてしまいます。そのため、講義やテキストで最適な行動指針や理想について理解しても、実際に行動に移すことが難しいのもお分かりいただけるでしょう。
しかし、自分で行動した結果、失敗に気付いたり、短所や反省すべき点、改善点に気付いたりした場合、それを受け入れることは前者よりはるかに容易です。つまり、ゲームをするなかで表出してくる行動パターンは、普段から自分が取っているパターンと似通ったものになるという特性を活かし、ゲームでの自分の行動を客観的に評価することでその後の改善策に活用できるのです。
「ゲーム」を取り入れることのメリット
ゲームを取り入れると効果的に研修が行えるといっても、すべての研修が当てはまるわけではありません。研修の内容や目的によって、効果的かそうでないかが異なるからです。ゲームが効く、メリットを得やすい場面は、例えば次のようなものです。
- 導入
グループワークの自己紹介や、研修目的の理解、アイスブレイクなどにゲームを取り入れることで参加意識を高め、研修の始まりをスムーズにします。
- コミュニケーションと協力
ほかとの競争や分かりやすいゴール設定は、積極性を引き出すことにつながり、コミュニケーションや協力の動機となります。
- 合意形成と交渉
自分の考えが必ずしも全体最適ではないといった事実や、win-winとなるような合意点の形成など、ゲームを進めるうえで自然と理解できる事柄は、ビジネスにおいても重要なものばかりです。
事例で見る「ゲーム」の効果
実際のリーダーシップ研修で取り入れられている弊社のゲーム型研修「ZIPANGU(ジパング)」を例に、どのような効果を生み出すかを見ていきましょう。

このゲームは5〜6名のメンバーが1チームとなり、探検隊として限られた時間内で失われた金塊を探すという内容で、行動心理学や組織心理学に基づいた手法の、体験型リーダーシッププログラムになっています。「同じ目的を持っているはずなのにほかの人と競争してしまい、部分最適になってしまう」といった、組織にありがちな姿を自ら体感します。その後、全体最適によって成果が最大化する体感をすることで、現実に紐付けていくものです。
実際のビジネスにおいて、失敗を重ねながら学習していくということは、教育の定着という意味では好ましいかもしれませんが、時間もコストもかかります。このゲームでは、関係が希薄なチームが陥りがちな失敗を体験でき、短期間で組織の課題に向き合うことができます。想定されるさまざまな失敗を現実で学ぶということは、非常に難しくリスクも大きいことは容易に想像できます。まさに、ゲームが引き起こす疑似体験の効果的な使い方といえるでしょう。数々の課題を達成していくことで以下のような効果が得られます。
- 「あるべき組織のつくり方」の習得
- 「リーダーに必要な姿勢と行動」の理解
- 「チームを成功に導くビジョン」の構築
- 「人が熱中する環境を実現する手法」の習得
- 「部下のやる気を引き出し、成長を支援する技術」の習得
- 「リーダーとしての影響力を高める行動」の計画立案と決意
ゲームで実践するからこそ、座学より効率的に効果を上げられる研修があります。どのような成功体験をさせたいのか、どのような試行錯誤をしてほしいのか、求める人材像や築きたいチーム像に合わせて、研修にゲームを取り入れることを検討してみはいかがでしょうか。
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