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”回転寿司”と”高級鮨”が教えてくれる明るい未来

コロナ禍においても、ルイ・ヴィトンやエルメスといった高級ブランドは絶好調です。

一方でユニクロやZARAといった、安価なカジュアルウェアウェアも堅調。

1人苦しんでいるのが、ミドルブランドと呼ばれるオンワードやワールド等の日本の多くのアパレル企業。

外食産業を眺めても、緊急事態宣言等の外食自粛要請で多くの飲食店が苦しんでいる中、客単価30,000円超の高級鮨屋は大盛況です。

一方で客単価数千の回転寿司店も大盛況。

苦しんでいるのは客単価が5,000円前後の飲食店。

アパレルや外食ビジネスで見られるこのような2極化トレンドは今後、より一層顕著となることが見込まれます。

一番大きい原因が、貧富の格差の拡大。

コロナ禍の中、各国政府が協調して行なっている財政出動により、世界中で空前の株高。

株式等の金融資産を豊富に持つ富裕層は益々富む一方で、金融資産を持たない、中間層や貧困層は不況で収入が減り、貧富の格差が一層拡大しています。

この傾向は、コロナ禍が過ぎ去っても続きそうです。

米国の人口は増え続けており、中国の経済成長も続いています。コロナ禍を脱したら、米中経済を牽引役として世界の主要企業の株高は続くことでしょう。

日本の多くの富裕層は外国株式と外国債券へも分散投資していますから、日本の景気動向に左右されず、今後もせっせと高級ブランドを購入し、高級鮨屋へ通うでしょう。

外国株式等を保有していない、中間層以下の日本人は、日本国の財政状態にひきずられて消費意欲は低いままでしょう。GDPの3倍に迫る国債発行残高。年金の将来不安。介護不安等。人口減少が進む日本では、財政逼迫にまつわる様々な不安が渦巻きます。

中間層以下の日本人は、日頃の消費を控え、”晴れの日”に回転寿司を楽しむでしょう。

さらに、AI&ロボットの社会実装が貧富の格差を拡大させていきます。

AI&ロボットの社会実装は、製造業を中心として、あらゆる産業の労働生産性を高めていきます。

工場がAI&ロボットによって、省人化、無人化した時、労働生産性は無限大まで高まります。AI&ロボットが生み出した、巨大な付加価値は資本家に還元され、労働者に分配されることはありません。

結果、金融資産を持つ富裕層は益々富み、もたざる労働者は益々貧困化していきます。

AI&ロボットがもたらす貧富の格差の拡大が、”回転寿司”と”高級鮨”の2極化をさらに後押しするのです。

一方で、働く人々も、このAI&ロボットの社会実装に押されるように2極化していきます。

AI&ロボットはルーチンな仕事をルール通りに処理するのが得意です。

事務処理作業やコールセンター業務、経理業務、法務業務等々、ルールやマニュアルが定められる多くの仕事がAI&ロボットに置き換わっていくでしょう。

では、人間に残される仕事は何か?

それは、新しいものを生み出すクリエイティブな仕事と、人間を楽しませる、ホスピタリティーやエンターテイメントな仕事です。

将来的には回転寿司屋はAIとロボットが運営して無人化し、一層低単価が進んで大盛況となるでしょう。

ロボットが寿司を握り、寿司を運び、AIが会計を担当する。回転寿司チェーンで人間が行うのは、新メニューや新プロモーションの開発といったクリエイティブな仕事だけです。

一方で客単価3万円の高級寿司店も大盛況です。パリッとした真っ白な割烹着を着た料理人が出迎える白木の一本木のカウンターの高級鮨。そこで提供されるのは、食事ではなく、ホスピタリティーとクリエイティビティーが融合したエンターテイメント体験です。

斬新な趣向を凝らした旬のおつまみ。惚れ惚れするほど見事な包丁さばき。そして、軽妙なおしゃべり。

「先週、天然の鮎が解禁となりまして、、岐阜で獲れた鮎の塩焼きです。鮎は苔を食べるので青臭いのですが、このタデ酢をつけると臭みが消えるんです。ご一緒にどうぞ!」

なんていうウンチクに感心しながら食すとお腹だけでなく、心も満たされます。

高級店に通うお客様はラグジュアリー体験を語ることが多いので、それを毎日聞いている板前さんの知識たるや圧巻です。世界各地の高級ホテルやグルメに関する知識は超一流レベル。高級車、高級時計、豪華客船旅行、世界各国のグルメ情報等々、ラグジュアリーな世界に関するどんな話を振っても必ず応えてくれて、さらに追加の情報を教えてくれます。

冗談やダジャレも上手。食事と言うより、もはやエンターテイメントの世界です。

”モノからコト”という消費トレンドの最先端を進んでいるのが東京の高級寿司店なのです。

ルールやマニュアルが定められるオペーレーションの仕事がAI&ロボットに置き換わっていく未来、私たち人間は押し出されるように、ホスピタリティーとクリエイティビティーを扱う仕事へと移動していくのです。

飲食業界で起きている”回転寿司”と”高級鮨”の二極化トレンド。

実は、未来を切り開く示唆に富んでいるのです。

二極化がもたらす未来

コロナ禍、第四次産業革命、AI&ロボットとの戦い、脱炭素、等々、我々を取り巻くトレンドは大激変中です。

多くの産業が、先行き不透明で視界が不良です。

ところが”回転寿司”と”高級鮨”の二極化トレンドのメガネで眺めると、行くべき道が見えてきます。

例えば、日本のミドルブランドのアパレルビジネス。

回転寿司店を見習うならば、顧客のサイズや好みを把握して、一人ひとりにぴったりのオーダーメイドの洋服をAIやロボットを駆使した量産工場でマスカスタマイズ生産して届ける道を進むべきでしょう。人間が行うのはこのマスカスタマイゼーションシステムの開発というクリエイティブな仕事です。

既にユニクロはこの道を進み始めています。

一方で、白木のカウンターの高級鮨屋を見習うならば、スタイリストと話し合いながら、世界にたった一つの自分だけのための洋服を作れるお店が見えてきます。

高いけれども、最高級の生地を使い、職人が手縫いで作ってくれる。服から職人の技と温もりが感じられます。体型の変化やスタイルトレンドの変化に応じて、カスタマイズを繰り返しながら、長く着る。時には、親子三代に渡って着るなんてことも考えられます。昔の着物の世界ですね。

窓口となるスタイリストさんは、自分と家族のストーリーを理解している良きコンサルタントであり友人。新しい服を作るという体験は、このスタイリストさんとの共同作業。ホスピタリティーとクリエイティビティーを感じ、心満たされるとっても楽しいエンターテイメント体験になります。

一見、安定に見える弁護士、公認会計士、税理士といった”士業”に未来もAI&ロボットの登場によって未来が曇ってきました。

契約書の法務チェックや簡単な契約書の作成ならAIでできてしまう未来がもうすぐきます。

会計システムにAIが入り込んで、常時、不正や誤謬の検出を行なってくれれば、上場企業の監査業務に関わる公認会計士の数は激減可能です。

記帳代行と税務申告作業は既に、AIが実行しています。その圧倒的に安いコストから、市場に周知され、浸透していくのは時間の問題です。

これら、”士業”の業務に関しては、既に多くのIT企業が”回転寿司店”を夢見て参入済みです。

古典的な”士業”の先生たちに残された道は、白木のカウンターの高級鮨屋への道です。

ホスピタリティーとクリエイティビティーを駆使して、心を満たすエンターテイメントの世界を開拓する。

記帳代行や税務申告といった作業を行うのではなく、クライアントの悩みを解決し、未来を一緒に切り開く、パートナーとなるのです。

経営に関するコンサルティング力を高めると同時に、人生の悩みにも寄り添う、コーチとなれば、AI&ロボットの時代にも活躍することができます。

多くの産業が、先行き不透明で視界不良。

だからといって、過去に行ってきた努力を繰り返していても未来は開ません。

あなたの会社を”回転寿司”と”高級鮨”の2極化のメガネで眺めて見てください。

明るい未来が見えるかも?


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この記事を書いた人この記事を書いた人

吉村慎吾

公認会計士として世界4大監査法人の一つであるプライスウォーターハウスクーパースにて世界初の日米同時株式上場を手がける。創業した株式会社エスプール(現東証1部上場)は現在時価総額約600億円の企業に成長。老舗ホテルのV字再生、水耕栽培農園を活用した障がい者雇用支援サービスなど、数々の常識を覆すイノベーションを実践してきた。

現在経営するワークハピネスは、3年前からフルフレックス、リモートワークをはじめとした数々の新しい働き方や制度を実証。その経験を生かし、大企業の新規事業創出や事業変革、働き方改革で多くの実績を持つ。2020年4月に自社のオフィスを捨て、管理職を撤廃。フルリモート、フルフレックスに加え、フルフラットな組織で新しい経営のあり方や働き方を自社でも模索し、実践を繰り返している。

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