テレワーク時代の新ライフスタイル 人類のライフスタイルは今後どのように変化していくのか?
withコロナ時代、私たちのライフスタイルは激変を求められています。人類の歴史上、ライフスタイルの変化は常にテクノロジーの進歩によってもたらされてきました。
農耕技術を獲得して、狩猟生活から定住型生活が始まり、蒸気機関が生まれて近代的都市生活スタイルへと。ところが今回はテクノロジーではなく新種のウイルス、疫病が私たちのライフスタイルの激変を迫っています。
人類を激変させた歴史
実は疫病によるライフスタイルの激変は人類史上2回目なんです。
そう、ご存知のペストです。14世紀にヨーロッパで流行したペストによって,当時のヨーロッパの人口の約半分が死にました。中でも病気に苦しむ人の傍で最後まで祈り続けたカソリックの聖職者は8割も亡くなったのです。
しかし、その痛ましい聖職者の死がルネッサンスをもたらしたのです。のローマ法王の権力は王よりも強大で、政治、軍事、学問、そして人々のライフスタイルにも様々な制約を与えていました。
新しいことを始めようとすると「それは聖書に書かれていない」と弾圧されました。「地動説」などあり得ないのです。
教会の教えに従っていたら幸せになれるはずだった。でも人々が目にしたのはペストで愛する人々がバタバタと死んでいく地獄絵図。教会と聖書の地位が崩壊しました。
そして世界の真実を探求する科学思考や人間のあり方を探求する哲学が勃興したのです。それが、「ルネッサンス」です。 今回のパンデミックはどのようなルネッサンスを我々にもたらすでしょうか?14世紀のルネッサンスになぞらえて考えてみましょう。
今回コロナで崩壊し「常識」や「権威」とは
今回、コロナウィルスの影響で崩壊した「常識」や疑われた「権威」とは何でしょうか?
崩壊した常識
- グローバルな人、モノ、金、情報の自由な往来が経済発展をもたらし人類を幸福にする
旅行帰りの若い娘が大好きなおばあちゃんにハグをしたことでおばあちゃんは感染し、亡くなりました。寄り添って看病することも、お葬式で最後のお別れをすることもできませんでした。ハグをする愛情表現が愛する人に死をもたらす。死に際にさえ立ち会えない疫病の残酷さ。
私たちの胸に刻まれた真実は何でしょうか。それは「命は経済に優先する」と「人類は自然(ウイルスや気候変動)をコントロールできるほどの文明に至っていない」ということです。
疑われた権威
- 他国や他企業との競争を煽り立て経済発展をもたらすリーダー(政治家や経営者)
未曾有の危機から得た教訓
私たちがこの未曾有の危機から得た様々な教訓
得た教訓
- 多数の人と接触するライフスタイルは身近な人を危険に晒す
- モノ、金、情報だけが境界なくグローバルに移動すれば良い(人を除く)
- 自然の前で謙虚であるべき。気候変動がもたらす生態系への影響をなめてはいけない。
- 人生には想定外の災害がつきもの
疑われた権威と得た教訓から、私たちは新しいリーダーを望みます。
望まれる新しいリーダー像
- 利他のスタンスで世界の連帯を育み、競争ではなく協力によって問題を解決するリーダー
コロナによって得た価値観
また得た教訓は私たちに新しい価値観を芽生えさせます。価値観というのは、その人の思考特性によって異なります。
勃興する価値観(個人が大切にするものの見方)
「全員」が持った価値観
- 長距離移動と大量接触はリスク。常にソーシャルディスタンスを取るべき。
「保守的な人」が持った価値観
- これからも想定外の災害が起きる。不穏な未来に備えて、身軽であるべき。節約すべき。
- 大不況が長期間続く。失業に備えるべき。
「刹那的な人」が持った価値観
- 突然行動が国家に制限される。思い立ったらすぐにやっておくべき。
- 明日は何が起きるかわからない。今を楽しむべき。
「行動的な人」が持った価値観
- 世界は危機に陥っている。人と繋がって解決すべき。
新しい価値観による人の行動変容
芽生えた価値観は具体的な行動となって現れ、ライフスタイルを変化させます。
ライフスタイルの指向性(人が目指して向かう方向)
【全員】
「長距離移動と大量接触は危険、100%テレワーク社会へ」
「ライブ接触を避け、デジタル&バーチャルへ」
【保守的な人】
「住居を都心からリビングコストの安い郊外へ」
「モノを所有せず何でもシェアリング」
「失業に備えて貯金とスキル習得の学習へ」
【刹那的な人】
「仕事より趣味へ」
「学習より快楽へ」
【行動的な人】
「社会課題解決のためのネットワーク活動へ」
一人の人物の中にも複数の要素があるので、実際の人々の行動は上記のミックスとなるでしょう。人々のライフスタイルの変化は、結果として、企業の戦略に影響を与え、新ビジネスを生み出し、新ビジネスがライフスタイルの変化を後押しします。
特に今回、企業の戦略に甚大な影響を与えると考えられるのが、テレワークが進む社会です。
テレワークになると「どんな社会になり、どんなビジネスが流行するか?」、また「テレワークによる働き方や生産性が上げ方はどんなポイントがあるか?」など、追々ブログでもお伝えしていきますのでお楽しみに。
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公認会計士として世界4大監査法人の一つであるプライスウォーターハウスクーパースにて世界初の日米同時株式上場を手がける。創業した株式会社エスプール(現東証1部上場)は現在時価総額約600億円の企業に成長。老舗ホテルのV字再生、水耕栽培農園を活用した障がい者雇用支援サービスなど、数々の常識を覆すイノベーションを実践してきた。
現在経営するワークハピネスは、3年前からフルフレックス、リモートワークをはじめとした数々の新しい働き方や制度を実証。その経験を生かし、大企業の新規事業創出や事業変革、働き方改革で多くの実績を持つ。2020年4月に自社のオフィスを捨て、管理職を撤廃。フルリモート、フルフレックスに加え、フルフラットな組織で新しい経営のあり方や働き方を自社でも模索し、実践を繰り返している。