No Office革命

テレワークのマネジメントで解決するべき課題とは?成功させるポイントも紹介

時間や場所にとらわれず柔軟な働き方が実現できるテレワークは、働き方改革や感染症拡大などの影響もあり日本でも普及しています。通勤が必要ないため疲労感を減らせたり、介護や子育てと両立して働きやすかったりするなど、テレワークのメリットは多々あります。

一方で、テレワークに移行したいけれど、マネジメントの面で不安を感じているという企業の担当者も多いでしょう。実際に会って話ができないテレワークでは、オフィス勤務とは異なるさまざまな課題があります。

この記事はテレワーク環境で解決すべき課題やテレワークを成功に導くためのポイントを紹介します。

日本のテレワークの普及状況は?

テレワークとは、情報通信技術やデバイスを使い、時間や場所にとらわれずにフレキシブルに働くスタイルのことです。通勤時間を省略できたり勤務時間を調整しやすかったりするため、介護や子どもの世話など、私生活と両立しやすいことが利点です。

日本では1980年代に初めてテレワークが導入されて以降、試験的にテレワーク勤務を実施する企業などが少しずつ増えてきました。2019年の働き方改革関連法の施行により、さらにテレワークの実施が推進されるようになっています。また、感染症拡大や自然災害などの影響下でも事業を円滑に継続できるように、テレワークは2020年に入ってからさらに普及してきました。

国土交通省の「テレワーク人口実態調査」によると、企業のテレワーク制度を利用してテレワークを行う雇用型就業者の割合は、2020年度で19.7%という結果が出ており、2019年度の9.8%と比較すると2倍以上に増えています。

テレワークにおけるマネジメントの課題とは

さまざまな働き方に対応できるテレワークですが、マネジメントにおいては課題を抱えることもあります。従来のマネジメント方法は、オフィスに従業員が集まり同じ場所で仕事をする場合に適しており、テレワークでは生産性が向上しない場合もあるでしょう。

ここでは、テレワークの状況におけるマネジメントの5つの課題を紹介します。

コミュニケーションを取る機会が減る

テレワーク状況下では、上司や部下、同僚がコミュニケーションを取る機会が圧倒的に減ります。従来のオフィス勤務では、同じ部署の従業員が机を並べて仕事をすることが多く、日常的に顔を合わせたり会話したりすることが多いでしょう。相手の姿が見えるため、質問をしていいタイミングやその日の体調などの様子が分かりやすく、お互いに気遣いながら仕事を進められます。仕事の話だけでなく、趣味や家庭などプライベートの話をして従業員同士で親睦を深めることもあるでしょう。

テレワークでは、相手の働いている様子を目の前で見られないため、コミュニケーションを取る機会が減ってしまいます。直接の会話ではなくチャットやメールなどのテキストを通したやり取りに頼ることが多く、相手の様子が分かりにくいことが難点です。また、文字だけだと相手が伝えたいことやニュアンスなどがうまく理解できないこともあるでしょう。コミュニケーションの行き違いがあると、大きなトラブルや従業員の不満などにつながってしまう可能性があります。

労務管理が難しい

オフィス勤務では、従業員が決まった時間に出勤して定時以降に退社します。これに対して、テレワークの働き方では、何時から何時の間に仕事をして、いつからいつまで休憩を取ったかなどが分かりにくい状況になります。自分の生活に合わせて勤務できるという大きなメリットがある一方で、勤務時間が曖昧になってしまうことがデメリットです。

仕事で成果を出さなければならない焦りに追われてオフィス勤務より長い時間働くことになってしまったり、反対に働いていると見せかけて所定の時間の勤務を満たさなかったりすることもあります。外部から就業時間が見えにくくなるため、就業時間のコントロールが難しくなる点は注意が必要です。

生産性・パフォーマンスが低下する可能性

オフィス勤務と仕事内容が変わらない場合でも、テレワーク状況下では生産性やパフォーマンスが低下してしまう場合があります。同じ場所で働く場合と比較して、確認作業などの工数が増えるケースもあるでしょう。オフィスでは直接話すことでスムーズに動かせる工程も、テレワークではメールやチャットなどの文字のやり取りやオンライン承認などを介して行わなければならないことがあります。

ミスや取りこぼしがないように、仕事内容が同じでもテレワークに合わせた手順を踏む必要があるため、結果的に効率が悪くなってしまうでしょう。また、業務の工程が増えることで各自の負担が増え、従業員のパフォーマンスやモチベーションが下がってしまうこともあります。

人事評価体制・評価基準の確率が難しい

テレワークでは各自が離れた場所から勤務するため、従業員が仕事をする姿を確認できません。従来は、仕事の成果とそこに至るまでのプロセスや勤務姿勢などを考慮して、人事評価を行うスタイルが一般的でした。同じ場所で働くことで、従業員の仕事への態度や考え方は把握しやすくなります。

一方で、テレワークでは成果を得るまでのプロセスを細かく確認ができず、上司が成果以外の面で適切に評価することが難しいでしょう。また、従業員側でも仕事に対する評価を適切に行ってもらえるのか、不安に思ってしまうことがあります。真剣に仕事に取り組んでも報われないのではないかと思い、仕事への意欲が下がってしまうこともあるでしょう。

家庭により労働環境に差が生じる

オフィスでは全員がほぼ同じ労働環境で仕事に専念できますが、テレワークでは各家庭で労働環境が異なります。パソコンのスペックや机、椅子、プリンター、インターネット環境などが異なり、オフィスと同じ水準で働けない従業員もいるでしょう。

仕事に集中するために家庭内にオフィススペースを設けられる場合もありますが、テレワークを考慮していない場合は間取りなどの関係で仕事に集中できないケースもあります。リビングで仕事をするしかなく他の家族の声が気になったり、テレビなどに目移りしてしまったりする人もいます。労働環境が変わることで仕事の生産性が下がってしまい、従業員もストレスや焦り、不安を感じてしまう可能性があります。

テレワークマネジメントを成功させるポイント

先述したように、テレワーク下でのマネジメントではさまざまな課題があります。従業員の性格や社内文化などに応じて、テレワークによりもたらされる課題は変わってくるでしょう。

ここでは、課題を解決したうえでテレワークマネジメントを成功させるために、意識したいポイントを紹介します。

労働環境を整備する

従業員が余計なストレスを抱えないように、働きやすい環境を整えていくことが重要です。直接話ができないことによるデメリットを解消するためには、オンラインのコミュニケーションツールを導入し、お互いに連絡が取りやすい工夫をすることがおすすめです。例えば、オンラインミーティングを定期的に開催することに加え、オンラインでのコーヒーブレイクタイムを導入して従業員同士で他愛のない会話ができる時間を設けるなどの方法も効果的でしょう。

また、テレワークに適したセキュリティ対策を施すことも大切です。オフィス勤務と異なり、各自が異なる場所で働くテレワークでは、情報漏洩や不正ソフトフェアなどの危険にさらされることが多くなります。セキュリティ対策のルールを明確化したり、VPNを導入したりするなど、社員への教育やセキュリティ対策の強化を行いましょう。

この他にも、オンラインのカレンダー機能やチャットツールを利用した勤怠管理を取り入れたり、テレワークでも適切に人事評価ができる制度を整えたりするなどの対策により、労働環境を整えていく方法があります。

仕事の目的・目標、評価基準を明確にする

テレワークの環境では、従業員が仕事の目的や目標意識を見失ってしまったり、モチベーションを落としてしまったりすることもあります。テレワークにより同僚と話す機会が減ってしまい、従業員は1人で黙々と働くことが増えます。モチベーションを維持し続けてもらうためには、各自の目的や目標を明確にし、上司と共有することが重要です。

また、設定した目標に対してどのように評価するのかという根拠もクリアにしておく必要があるでしょう。こなした仕事に対して適切に評価が行われないと、従業員の志気を維持することは困難です。企業や部署の短期的な目標から中・長期的なビジョンまでを共有しながら従業員の役目を明確にすれば、モチベーションを維持してもらえるでしょう。

適切な評価が行われると、チーム内で自主的に働く従業員が増えて生産性を高められます。

定期的に1対1で話し合う

テレワーク環境下では、上司や人事部が従業員と1対1で話し合う機会を設けることが大切です。コミュニケーションツールの導入や評価基準の明確化などの工夫で労働環境を改善していくことを挙げましたが、マネジメントを成功に導くためには従業員の様子や変化にいち早く気付き、問題があるならば改善策を打つ必要があります。

企業は一人ひとりの人間が集まることで成り立っているため、定期的に面談の機会を設けて従業員の気持ちを聞き出すことが必要です。

また、チームミーティングでは複数の従業員の前で思うように話せない人もいます。個人的な対談の時間を設けることで、テレワーク環境下での不安や不満、改善すべき問題、今後やりたい仕事などをヒアリングしましょう。メンタルケアの観点から、面談によって様子を確認していくことが重要です。

まとめ

テレワークでは、皆が同じ場所に集まって働くオフィス勤務とは異なり、さまざまな課題が生じます。一緒に働く相手の顔や様子が見えないため、コミュニケーションが圧倒的に不足したり思い違いが生じたりしてしまうこともあるでしょう。また、各自が離れた場所で働くため、モチベーションや目的意識を持って仕事をするための工夫が必要です。

テレワークマネジメントを成功させるには、テレワークによって起こり得る自社の課題を整理し、しっかりと準備しておくことが重要です。必要なオンラインツールを揃えたり評価制度・セキュリティ対策などを整えたりすることで、従業員も安心して業務に集中できるでしょう。

さらに、直接話をする機会が減少するからこそ、お互いに丁寧で柔軟な対応を心掛けたり細かい報連相を行ったりするなどの工夫も効果的です。全社で認識を合わせてテレワークを成功に導きましょう。


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(サンプルイメージ:資料の一部抜粋)

この記事を書いた人この記事を書いた人

嶺田賢

大学卒業後、上場派遣会社に入社し、その後、教育系子会社のエスプール総合研究所(現:ワークハピネス)へ。各種サーベイなどの設計・開発、人事制度構築、理念浸透などのコンサルティングを経て、教育周りの企画提案を主な業務とする法人営業を担当。関西地域で大手上場企業の新規開拓をメインに携わり、お客様の理念体系、今後の戦略に沿った、「人の育成」「仕組みの整備」を体系的に提案することを得意としている。

2019年からマーケティングチームの立ち上げに責任者として関与。デジタルの力を活用して、会社の売れる仕組みづくりを構築している。

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