【具体例あり】新入社員研修の必要性・ねらいとは?
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【具体例あり】新入社員研修の必要性・ねらいとは?

毎年3月~4月にかけて、新入社員研修の準備や実施に忙しい会社は多いです。新入社員研修は仕事のやり方はもちろんのこと、社会人として生活していく上で必要な知識やビジネススキルを身に付けられる貴重な機会でもあります。

しかしその一方で「わざわざ会社が手間や時間をかけて新入社員研修を行う必要性はあるのか」と疑問に思っている人もいるのではないでしょうか。

今回は会社が時間をかけて新入社員研修を行う目的やメリット、代表的なカリキュラムなどを紹介します。また効果的な研修方法の例なども紹介するので参考にしてください。

そもそも新入社員研修とは

そもそも新入社員研修とは

新入社員研修とは文字どおり、会社に新しく入社してきた社員を対象とした研修の総称です。新入社員には中途採用者と新卒者がいますが、新入社員研修は主に新卒者を対象としています。

新卒の新入社員は少し前までは学生であり、社会人としての心構えも不十分で業務に関する知識もありません。就職活動を通してある程度身に付けている学生もいますが、まだ不十分です。新入社員研修は社会としての心構えや仕事に必要な知識などを身に付けさせるために行われます。

新入社員研修の必要性・実施する目的とは

ここでは新入社員研修の必要性や実施する目的などを、項目別に詳しく解説していきます。

会社・事業について理解を深めてもらうため

新入社員研修では改めて会社の理念や事業の詳細を教えることで、自社に対する理解を深めてもらいます。また会社や事業についてより深く知ることは、仕事のモチベーションを高める効果も期待できます。

現在の新入社員は熱心に入りたい会社のリサーチを行っていて、会社の理念などはよく理解していることが多いです。しかし入社希望者にはオープンにできない情報もあります。会社で働くことが決まった新入社員だからこそ伝えられる情報も出てくるため、それらを用いながら会社・事業について理解を深めてもらいます。

コンプライアンスの統一意識を持ってもらうため

コンプライアンスとはもともと「法令遵守」という意味ですが、会社では就業規則や企業倫理といった意味でも用いられます。

現在は、個人が気軽に全世界へ向けていろいろな情報を発信できる時代であり、多くの学生がSNSを利用していますが学生では許されていたSNS上の行為も、社会人には許されないこともあるため会社として教育が必要です。

新入社員研修で会社のコンプライアンスについて学んでもらうことで、トラブルを事前に防ぎ社会人としての倫理を身に付けられます。

社会人としてのマナーを習得してもらうため

社会人には世間から求められるマナーがあります。

新入社員は「まだ経験が浅いから」といろいろなことを大目に見てもらえることもありますが、いつまでも周りの目は優しくありません。また社会人としてのマナーをしっかり教えてもらえるのは、新入社員研修が唯一の機会といっても過言ではないでしょう。

社会人としてのマナーをしっかり習得してもらうことで、先輩社員や上司とのスムーズなやり取りはもちろん、対外的な印象を良くする効果も見込めます。

業務に必要な知識を身に付けてもらうため

新入社員は直属の上司や先輩社員などから仕事を教わっていきますが、その前に部署に関係なく「この会社で仕事をする上で必要な知識」を新入社員研修で学んでおけば、理解度も深まって仕事が身に付くスピードが早くなることが期待できます。

新入社員のフォローをする現場の負担も減ります。また仕事に必要な知識だけでなく、仕事上で困難を感じた場合の相談先なども一緒に教えておけば、新入社員はより安心して仕事に取り組むことができるでしょう。

一般的な仕事のやり方は、ビジネス書や新入社員向けの仕事のやり方をまとめたサイトなどで知ることができますが、会社独自の知識は新入社員研修でしか教えることはできません。

新入社員研修の目的を設定する際のポイント

新入社員研修を成功させるには、実施する目的を明確にすることが大切です。目的を設定せずに決まった新入社員研修を毎年繰り返すだけでは意味がありません。

ここでは新入社員研修の目的を設定する際に気を付けるポイントや注意点を紹介します。

新入社員にどうなってほしいかを考える

研修後、新入社員にどこまでの知識を身に付けていてほしいか、どのような考え方を持っていてほしいかを明確にしてください。

次にそのような状態になるために、「何を教えればいいのか」「どれくらい研修期間を設ければいいのか」などを考えていきます。この流れで内容を詰めていくことで、カリキュラムの内容や研修の時間などが具体的に決まっていきます。

タイミングを考える

新卒の社員には学んでほしいものがたくさんあります。そのため新入社員研修にはついいろいろなカリキュラムを詰め込みがちです。しかし人が限られた時間に学べる内容には限りがあり、闇雲に知識を詰め込んでもプレッシャーになるだけです。

新入社員研修について考えるときは、新入社員に「今」身に付けてほしい知識やスキルを厳選してください。そうすれば、必要な知識やスキルを身に付けてもらいやすくなります。

必要な予算を考える

研修内容によっては外部から講師を招いたり、研修施設を借りたりする必要があります。使える予算が少なすぎては十分な研修ができません。かといって、多めの予算を使って思ったような効果が出なければ会社としてのコストが増えてしまうだけです。

新入社員研修の担当だけでなく、上司や経理担当とも相談して予算を決め、その予算内で実行できる新入社員のカリキュラムを組みます。

新入社員研修における一般的なカリキュラムを紹介

ここでは新入社員研修の一般的なカリキュラムを紹介します。どのようなカリキュラムが取り入れられているか参考にしてください。

マナー講座

仕事を円滑に進めていくうえで、マナーを守ることはとても大切です。正しい名刺の渡し方、電話の取り方、来客の案内の仕方などを新入社員には身に付けてもらわなければいけません。

マナー講座は新入社員研修の必修カリキュラムといえます。また単にマナーを教えるだけでなく、なぜマナーを守ることが大切なのかも同時に教えるとマナーを守るべき理由が分かるのでより効果的です。

コミュニケーション講座

社会人になると学生の頃と比較してぐっと人間関係が広がります。同僚同士の横の関係だけでなく、上司や部下といった上下の関係の付き合いも出てくるうえ、気の合わない人ともそつなく付き合える能力が求められます。

コミュニケーション講座は人間関係を円滑に進めていくためのポイントを教えるカリキュラムです。マナー講座と組み合わせれば、他の社員と協力しながらスムーズに仕事を進められます。

企業・業界に関連する研修

自社はもちろんのこと自社が属する業界の歴史や現状、将来性、これからの展望などを学んでもらう研修です。企業や業界に関連する知識などを新入社員に教えることで、仕事へのモチベーションが高まる可能性があります。

仕事をしていくと業界の大先輩と接する機会があったり、業界全体の交流会などに出席したりする機会もあります。そうした場合に業界全体の知識を持っていると、自分の仕事にもプラスに働くはずです。

新入社員研修の教育手法とは

新入社員研修の教育手法というと講師や先輩社員による講義がイメージされますが、現在は講義の他にもさまざまの手法が用いられています。ここでは代表的な7つの教育手法を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

OJT

OJTとは「On The Job Training」の略で、実際に現場に出て業務を行う研修です。

複数の部署がある職場は、ルーティンで現場を回ることもあります。実際に業務を体験することで、会社や職場に対する理解をより深めることが可能です。

OJTは通常研修の終盤に行われることが多く、次に解説するOFF-JTの後に行うという企業も多いです。

OFF-JT

OFF-JTとは、「Off The Job Training」を略で、OJTは逆に職場を離れて行う研修の総称です。

会議室の集められての座学や、外部から講師を招いての研修、外部での合宿などはすべてOFF-JTに分類されます。受講者に一斉に同じ内容の話をしたり、研修を受けてもらったりするので内容にばらつきが出にくく、学生も学校の講義スタイルと同様なのでなじみやすい教育手法です。

ケーススタディ

ケーススタディとは実際に職場で発生したトラブル事例などをモデルにして、「こういうとき、自分ならばどうするか」を考え、実際に試してもらう研修です。

トラブル対処法など、一通りのことを座学で学んだ後で行われることが多く、学んだ知識を実際の現場にどう活かしていくのか、応用力や実践力が試されます。また本当のトラブルに遭遇したときに最適な対処ができる力が身に付きます。

ロールプレイング

ロールプレイングとはケーススタディによく似た研修方法で、割り当てられた役割を演じながら座学で学んだことを実際の仕事で活かす予行練習を行います。

例えば訪問する社員役とお得意様役とに分かれて、ビジネスマナーや顧客への対応が正しく身に付いているか確認します。ケーススタディと併せて行えばより効果的です。

グループワーク

新入社員をいくつかのグループに分けて、課題を進める研修です。

入社試験でも取り入れている企業があるので、やり慣れている新入社員も多くいます。グループワーク研修はグループで特定の課題を進めたり、ディスカッションを行って意見をまとめて発表したりなどいくつかの種類があります。

新入社員同士の絆を深めるのと同時に、問題解決に必要な能力などを身に付けられる研修です。

レクリエーション

レクリエーションというと娯楽がイメージされますが、新入社員研修におけるレクリエーションとは新入社員同士で簡単なゲームをして交流を深め、コミュニケーション能力を高める研修を意味します。

ロールプレイングやグループワークなどの前に行うことで、リラックス効果や新入社員同士の親睦を深める効果が期待できます。

メンター制度

メンターとは「助言者」を意味する言葉で、自分の所属部署以外の先輩社員がメンターとなり新入社員の悩みや不安を聞く制度です。

新入社員研修では「悩みごとがあったら相談するように」と指導を行うこともありますが、実際にはなかなか難しい場合が多いです。特に同じ部署の上司や先輩は評価に影響するのではないかと心配になり、相談をためらってしまうこともあるかもしれません。

あえて他部署の先輩をメンターにすることで、より相談しやすい雰囲気を作り、深刻な状況になる前に問題を解決する狙いがあります。

自社での対応が難しい場合は、外注する方法もある

新入社員研修を効率的に行うには、講師側にも高いスキルが求められます。また研修の方法は日々進歩しており、昔の方法はいつまでも通用しません。そのため現在は新入社員研修を外注する会社も増えています。

ここでは、新入社員研修を外注するメリット・デメリットを解説します。

新入社員研修を外注するメリット

新入社員研修を外注すれば、最新の研修方法で効率的な研修を行ってくれます。講師陣は豊富な経験と知識を持つ人ばかりなので、自社にはなかったノウハウなどを学べるのもメリットです。新入社員研修の実施を通して、会社に必要な新しい発見や視点を得られるケースもあります。

また新入社員研修を外注することで、担当社員の負担を軽減することが可能です。企画を考えたり、プログラムを作成したりなどの作業はかなり工数がかかります。

加えて仕事ができる従業員であっても、新入社員に教えることがうまいとは限りません。しかし新入社員研修の実施に慣れているプロに頼めば、こうした心配もしなくてすみます。

新入社員研修を外注した場合のデメリット

新入社員研修を外注すると、自社だけで対応するよりもコストが多くかかる傾向があります。ただし外注先や実施する新入社員研修の内容によって料金に差が出てくるので、複数社で比較検討することでコストを抑えられる場合もめずらしくありません。自社だけで対応できないことだけを外注するなどの工夫も効果的です。

また自社の担当社員が新入社員研修で新入社員と一切関わらない場合は、会社独自の気風や考え方などが伝わりにくい可能性があります。外注先と事前の打ち合わせをしっかり行い、担当社員が新入社員研修の一部で登壇するなどの工夫が必要です。

関連記事:失敗しない新入社員研修会社&カリキュラムの選び方

まとめ

まとめ

新入社員研修は会社・事業について理解を深めてもらったり、社会人に必要なマナーを身に付けてもらったりするために実施します。新入社員がスムーズに会社に溶け込み、業務をこなしていくために必要性が高い研修です。

新入社員研修にはいろいろなカリキュラムがありますが、その内容や教育方法は日々変わりつつあります。コア業務が忙しくて自社では対応ができない、人員に余裕がないという場合は、ぜひワークハピネスにご相談ください。当社では、若手社員研修はもちろんのこと、チームビルディング研修、管理職研修など豊富な研修に対応しています。

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関連記事:2023年の新入社員の傾向は?Z世代を取り巻く環境や育て方を解説

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この記事を書いた人この記事を書いた人

藤岡 征太郎

大学卒業後、外資系医療機器メーカーで営業に従事。
6年間で8人の上司のマネジメントを経験し、「マネジャー次第で組織は変わる」と確信し、キャリアチェンジを決意する。
2009年にワークハピネスに参画し、チェンジ・エージェントとなる。

医療メーカーや住宅メーカーをはじめ、主に大企業の案件を得意とする。また、新人から管理職まで幅広い研修に対応。
営業、営業企画、新人コンサルタント教育を担当後、マーケティング責任者となる。
一度ワークハピネスを退職したが、2021年から復帰し、当社初の出戻り社員となる。現在は、執行役員 マーケティング本部長。

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