インターネットを利用したソフトウェア開発を行う株式会社クローバー・ネットワーク・コム様で行ったマネジメント研修の導入事例です。今回の研修の企画者であるクローバー・ネットワーク・コム代表の吉田様、担当者の渋谷様にインタビューさせていただきました。
- 課題
-
- 若手社員と管理職のコミュニケーションがうまくとれていない
- 管理職自身から行動が起こらずチャレンジ精神が薄い
- 実施策
-
- マネジメント研修「マネジメントクエスト」を取り入れた人間力向上プログラムの実施
- グループワークとコーチングを行い相互理解を行うコミュニケーション
- 効果
-
- 部下とのコミュニケーションの仕方が丁寧になった
- 仕事を前向きに捉えるように変化した
相互理解を行うコミュニケーションで部下との接し方が丁寧に
インタビューご協力
【企画者】
吉田 正敏 様 株式会社クローバー・ネットワーク・コム 代表取締役社長
若手社員と管理職でズレが生じコミュニケーションがとれていなかった
Q:研修を企画した背景を教えてください
当社はあまり研修に力を入れてこなかった会社で、研修をやらなきゃいけないということで昨年から研修を行っていました。
今回の目的は、管理職者のコミュニケーション能力を高めていってほしいと思っていました。会社をみんなで作り上げていくためには、管理職のコミュニケーション能力向上が必要だと思いました。
人と繋がっていくために、自分から人の良さを探す。それが習慣化されれば、会社をみんなで作り上げていくようになるのではないかと。
若手社員向け研修の中で若手社員と管理職との考えのズレが見えたため、そこを解消するために管理職研修を探していました。
これまで座学的なマネジメント研修をやってきたのですが、中にはマネジメント経験が長い人もいたため「こんなの知ってるよ」という人もいました。
そのため、内省を深める研修を入れ、チームとしてどうマネジメントをしていくか、という研修がマッチすると思い採用させていただきました。
上司と部下がコミュニケーションしやすい環境の作り方を学んでもらいたい
Q:どのような状態を研修で達成しようと思われていましたか?
管理職が人の良さを引き出すことがなかなかできないということがあり、人と繋がっていくために、上司自ら人の良さを探してもらえる環境作りが必要だと考えていました。
そのため、研修を通してコミュニケーション能力を向上させ、上司と部下がコミュニケーションしやすい環境の作り方をを学んでもらいたいというのがありました。
まず、管理職から行動して会社を良くしていく姿勢が大事で、研修で実体験できればと思っていました。
管理職になると、部下は仕事の報告をしてくるものだとか、こうやって動くべきだ、など管理職が受け身になりがちな状態になっていました。
一般社員からは「もっと関わってほしい」という考えもあり、管理職者とコミュニケーションの取り方にギャップが生じていたので、そこを解消できればと思っていました。
どうしても上司になっていくと、一般社員に向けて自分というのは出しにくかったりするので、自己理解を深めてもらって管理職者から分かってもらうような行動に繋がってもらいたいなと思っていました。
Q:受講対象者への1on1事前インタビューはどのように思われましたか?
とてもインパクトがありました。
私からワークハピネスの担当の長井さんには予め受講者の傾向についてお伝えしていました。インタビュー後に長井さんから「受講対象のみなさんはOJTの意義や大切さを理解していない可能性がある」と報告を受けました。
わずかな時間でそこまで引き出してくれて、私にとっては大変な驚きで、大きな決め手になりました。
事前インタビューの結果を基に研修の設計をしていただき、その一連の進め方も非常に安心感を感じられました。
これまでコミュニケーションについて研修をしてきましたが、あまり効果が見られなかったというところがありました。
「管理職に対する一般社員の見方が本当にそうなのか、一度一般社員側の意見も聞いてみたい」と長井さんから提案がありました。
そんなことを提案してくれる研修会社は、今まで出会ったことがありませんでした。社員のことを知っていただく良い機会になる上、私たちにもフィードバックをいただけるため、貴重な機会でした。
Q:経営者として、今回の受講者に対してどんなこと・行動を期待していらっしゃったのですか?
2つ期待していることがありました。
1つ目は、管理職には、部下を思いやるというのを覚えてもらいたい。社員は人間ですので、やはり思いやりを持って対峙していかないと、自分にも周囲から思いやりを持って接してもらえません。
自分がしてほしくないことをやらなければ、今よりもコミュニケーションは改善されてくるだろうなと考えていました。
2つ目は、まずは自分が最初に行動してみる。それが部下に対する自分の考え方の意思表示だと思っています。
社員には、チャレンジをすること自体に魅力を感じてもらいたいと思っています。できない理由を探すのではなく、どうしたらできるかということを常に考えてもらいたい。
そのため、まず管理職者が動いてみる。何が何でもやるという責任感のある行動をとることで、チームとして成長していくと思っていました。
真剣に向き合ってないと絶対に合格が出ない試練が良い体験になった
Q:今回の研修の感想を教えて下さい
まず面白いと感じたのは、自分の良さと他人の良さを探すという試練です。これはインパクトありました。
そして、「会社を辞めて同じチームで起業する」という試練もよかったですね。そんなこと、普段サラリーマンやっていたらなかなか考える機会ないじゃないですか。これは、結構面白かったですね。
会社を辞めて、自分たちで会社を起こして何をするのか、これまで一度も考えたこともないことを自分たちで考えて決めなければならないんですから、刺激的でした。
この自分で考えるということが、うちの会社で最も弱い部分だったんですよ。指示待ち社員が多い中で、大変なことです。
チームで考えたプランを別室にいるビジネスコーチに対してプレゼンして、出資を得る(合格)という試練だったのですが、全く駄目で、コーチに突き返されるということを繰り返してしまいましたね。何かを形にする大変さを実体験したので、非常にいい研修になったと思います。
そして、一緒のグループになった人たちを仲間として認め合い、この人たちがいなければこの事業はできないのだということをアピールする必要がありました。これは、お互いに仲間の良さをしっかりと把握し、見つけ出す必要があるので、やはりコミュニケーション能力も非常に重要なポイントだったと思うんです。
自分さえやればいいんだという考え方から、人の良さを引き出す、という方向に目を向けた時間だったと思います。
私は今回、マネジメントクエストを実施して良かったと思いました。特に良かったと思ったのはコーチングの部分です。
実は、課長・部長の中にも、いろんな研修を受けてきている人はいたので、今回の研修も「また研修か」と斜に構えて臨んでいた管理職者もいました。
ご提案いただいた研修の内容がゲーム形式と聞いて最初「コーチングをするのに?」と思ったのですが、ゲーム中にでてくる試練が”自分と仲間に対して真剣に向き合わないと絶対に合格が出ない”というのが思った以上に効果てきめんでした。
なかなか合格が出ない中で話し合い、一生懸命やろうとしてるというところが見えたので本当に実施して良かったです。
Q:マネジメントクエストで印象に残っている「試練(ステージ)」はありますか?
『再就職せよ』という試練も大変だっと思います。一度辞めた会社に自分たちの良さをもう一回認識させる。さらに、一緒に辞めた他の人たちも同時に採用してもらう。
これは、人の良さを理解しなければクリアできなかったんじゃないかなと思いますし、管理職者はお互いを仲間と思えたんじゃないかと思います。
『再就職せよ』という試練で、仲間の良いところを言うというのが印象的で。最初はやっぱり不合格が続いていて、それはやはり本気で良いところを探せていなかったからなんですよね。
でも途中から、「こういうところ良くないですか?」って本気で向き合っていて、人はこの短い時間でも変わるのかと大変驚きました。
仲間の良いところを本気で見つけるという試練が、「本気でやらなきゃいけない」という壁にぶつかったんだと思うんです。特に歳を重ねた部長陣は大変そうでした。
でも、そこをクリアすることで部下に対しても転用できると思うので、ダメなところがあっても、その中で良いところを何とか見つけていくというのが、非常に良い体験だったと思います。
人が変わったように愚痴が減って前向きになった
Q:研修後、現場に戻られた受講者にどのような変化が見られますか?
やはり大きかったのは、愚痴が少なくなりましたね。それと、注意をしても素直に受けるようになりました、
今までは、できない理由が前に出てきてたんですが、それを出さないようにしてる感じがしますね。
人のせいにするというのもかなり減ったような感じがします。特に研修以降、部門長会議で管理職者の発言が少し前向きになっていますね。
それと、人に説明することに対してフットワーク悪かった人が良くなってきています。「なぜそうなるのか」という原因を事前に説明をしてから問題点を説明するように変わってきたり。以前に比べると、説明が丁寧になってますね。
目に見てわかるようになったので、期待した通りの動きが管理職者から出てきていると思います。
もうすごい効果的だったなと思ってます。
管理職者がコミュニケーションをとるとき、顔を見て話すようになったり、使う言葉を気をつけるようになったり、それを意識してやっているんです。
以前実施した研修は、研修中はコミュニケーションできても職場に戻るとできなくなるんですよね。
なので、他の社員にもやりたいと思っています。弊社は中途社員が多く、自分の意見をあんまり口に出せないような雰囲気もあったりして。
言われたことだけをやればいいし、言われないことは気づいていても言わない、みたいな状態でしたので、そういう雰囲気を変えていけるんじゃないかと思っています。
しっかりとした調査が本当の課題を見つけ安心に繋がった
Q:ワークハピネスの研修が他と違うと感じた部分はありますか?
事前準備だと思います。1on1事前インタビューや「この立場の人はどういう部下育成をされているんですか」など、突っ込んだ話をしていただいた。
「まさにそこなんですよ」というところが、問題点として上手に抽出できていた、というのも安心感に繋がりました。
Q:今後ワークハピネスにどんなことを期待しますか?
これまでワークハピネスさんには、1on1インタビューやマネジメント研修をやっていただいたんですが、おそらくまだまだ足りないと思う部分がすごく見えていると思うんです。
ワークハピネスさんの方でも、その足りない部分を弊社に投げかけていただきたいと思っています。信頼していますので、ぜひ心強いお力添えいいただければと思っています
今回の研修で実施したマネジメントクエストについて
マネジメントクエストは、マネージャーとしてのあり方を教わるのではなく、自分らしいマネージャー像を自分で探して自分で決める研修です。1ヶ月後には、自分の言葉で志やビジョンを語る自信に満ちたマネージャーへ変革することができます。
プログラムの詳細は下のバナー画像からご覧いただけます。