バックヤード業務のアウトソーシングを提供する株式会社エスプールロジスティクス様で実施した管理職向けマネジメント研修の導入事例です。月に1回のインプットと現場での実戦・経験学習を繰り返し、マネージャーとしての基礎力の強化を図りました。
- 課題
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- マネジメントの基礎教育が出来ていなかった
- 実施策
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- 月1回のマネジメント基礎のインプットと現場実践による定着
- 効果
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- メンバーとのコミュニケーション量が増えた
- マネージャー同士の意識の統一、マネージャーの人物像の理解が深まった
実施プログラム
インタビューご協力
【企画者】
馬越 中 様 物流統括部_品川センター長
【受講生】
沖谷 飛翔 様 物流統括部_つくばセンター長
森部 俊亮 様 物流統括部_副部長
研修受講前はどのような課題意識を持たれていましたか?
私自身プレイヤー色がかなり強くて、今こういった立場でお仕事をさせていただいているんですけれども、部下を含めてマネジメントであったりアウトプットの仕方に課題を感じておりました。
私としては構えた感じで参加させてもらっていていました。今回の研修を受講することで『自分の関わっている組織に変化を起こせるのかな』というところを興味を持っていた部分と、実際その後アウトプットをどこまで実際に浸透していけるかなっていうところが『やってみないと分からんなぁ』という印象を持っておりました。
研修を振り返って学んだことや一番の成果はどんなことですか?
まずはやはり相手の話をしっかりと聞く。傾聴とよく言われるところだと思うんですけれども、ここが改めてすごく大事だなとこの研修で学びました。相手の意見や発言は否定しない、質問の仕方もこちらからの問いかけ、オープン質問やクローズド質問といったところの使い分けをしっかりして、相手と会話する質や量についてはしっかり学べました。
今回の研修の進め方とカリキュラムがすごく良かったなと思っている部分があります。これまで経験がある研修に関しては詰め込み型で、色々な手法・やり方がてんこ盛りで入ってくるので、使い方が分からないまま次の手法が来たりとか、結局レベル感に合ってない、使いこなせてないようなことが起こりがちでした。
今回に関しては回数も約1年にわたっているのと月1回の実施の中で比較的同じテーマについて議論する機会がすごく多く、切り口が色んな角度から入ってきたことによって参加されている人たちの上辺ではなくて本音の考え方だったりとか『なんでそう思ってるんですか?』っていう、その思考の元になるようなところの話し合いなどが結構持てていました。そういったディスカッションの場での学びが多く、『思っていることを言っていいんだ』と感じられました。
学びを現場で活かせていると感じることはどのようなことですか?
相手を否定から入らないっていうところはしっかり意識をし始めております。質問の仕方を工夫することで相手に考えさせる機会といいますか、質の部分も向上できているかなと感じております。
また、客観的、俯瞰的に一歩下がった視点を持つことができていると感じております。その上で感情のコントロールはかなり気を使うようにしております。相手のことを相手以上に考える、感情を込めて受け答え対応するようになれていると今まで以上にコミュニケーションの量は増えていますので、スムーズに業務の方も進められるようになってきています。
シンプルにコミュニケーション量が増えました。本当に文化・風潮として本人が居ないところでしか言わないっていうのがこれまですごく多いなっていう印象を感じていたんですけれども、メンバーとの議論の時間が増えました。副産物的にお互いの価値観みたいなものが分かってきたり、何を元に動いているのかっていう人となりが分かってきたこともあるので『まずは聞く』、そういったコミュニケーションの場面がすごく変わってきたなと感じています。
研修中に自分が変化していることが感じられたエピソードや印象的な場面があれば教えて下さい。
今回の研修では普段触れ合うことのないメンバーたちとも同じ研修をうけさせていただいて、自分と全く違う考えを持っている方もたくさんおりましたし、人によって違うんだなというところを感じることができました。それも含めてしっかりコミュニケーションが取れるようになってきたかなと感じております。
相手のレベルに合わせて言葉や伝え方に気を遣わないと、相手と自分が決して同じ知識・経験量を持っているわけではございませんので、相手の年齢層や立場に合わせた言葉遣い・伝え方にかなり気を遣わないといけないなと感じました。
必ず毎回議論に入る前に最近の良かった事、悪かった事と今の気持ち・感情というところを話しましょうと一人何分かで話すことで、業務上のやり取り以外のキャッチボールが増えたのがすごく良かったですね。
一言でいうとどんな研修・体験でしたか?
一言で表すには情報量・経験がかなり多かったんですけれども、やはり人を動かすことがいかに大変かといったところがかなり心に残っている部分でございます。普段触れ合っていないメンバーたちとこういった機会がなければ話すタイミングもないですし、同じベクトルといいますか、同じ目標と同じ内容で部下も含めて対応に当たることができますので、こういった機会をいただけて自分自身もそうですし、会社全体も含めて成長に繋げることができているなと感じております。
能動的な研修でした。講師の方が先導していく研修というのはこれまで出たことが多く、また講師の方が今回は皆さんが主体的に進める研修だといわれるものもいくつも出ましたが、それでもやっぱり引っ張られているな、枠にはまって進んでいくなっていうことが本当に個人的な印象としては多かったです。
今回の研修は回数と毎月っていう進め方もすごく良くて、常に言っていることに関しては間違ってないんだよと、否定ではなくて肯定を講師からしっかりしていただいた上で、さらに良くするためにどうするんだろうっていうところは引っ張られたというよりは自分たちで進めていたなと感じています。
研修を企画された背景をお聞かせください
我々の会社の中にマネージャーと呼べるような人材が全くいないような状態、かつ育成していくっていうフローも存在しなかったため外部のプロに頼んだ方がいいのかなという結論に至ってこういう研修を企画しました。マネージャーは名ばかりでしたので、真のマネージャーとは何かという基礎の部分を外部の人から言われた方が『入る』のかなっていう意味合い、そういう課題がありました。
複数開催実施という形でしたがどのような意図や狙いがあったのでしょうか?また、そのメリットは感じられましたか?
受けた瞬間とか受けている期間中っていうのはかなりモチベーションが上がるが、結構すぐ賞味期限切れじゃないですけど、そういう効果もすぐ切れてしまって、それがちょっと嫌だなと思っていたところに毎月定期的に勉強会的にやるというのが良いのかなと非常に興味もありました。
何回も同じメンバーで集まってやることになると、ある程度共有できる部分というか共感できる部分も多くなってきて、逆に意思疎通とかコミュニケーションも円滑になったりとか、今後の業務にすごく役に立つなと感じてます。
研修実施中や実施後で受講者にどのような変化がありましたか?
明らかに変わった人間を2名挙げるとしたら、自責の念を持って自分で解決に向けて動くようになった者が1名いるのと、結果にこだわるようになった者が1名います。これは研修を受けた後の効果だと思っているので2名に関してはかなり変わったかなと感じています。全体的にコミュニケーション量が大事だとかっていうのを学んだようで、(ワークハピネスの)皆さんにこれが大事なことなんだっていうのを気付かされて、意識的に全員参加してるないう風に感じております。
自責の念をもって自分で解決に受けて動くようになった方は研修で結構コテンパンにされたようでして、全然自分が足りてないよとか自分の考えが甘かったよっていうのをハンマーで殴られたぐらいの気持ちになったんじゃないかと思います。結果にこだわるようになった方はどちらかというと優等生の方だったんですね。それは一瞬の見せかけが良かったっていうイメージで、そこを突っ込まれたのがまぁまぁ効いたようでした。
マネージャー向けに研修を実施したことで得られた成果はどのようなものがありますか?
統一意識、仲間意識、チーム感は以前よりは断然上がりました。個々のスキルで戦っていたのがかなりチーム感は上がったんじゃないかなというのと、どういう人がマネージャーかという人物像も意識しながら発言と行動を変えていこうという風になったんじゃないかなと思っています。