マネジメント研修とは?種類と実施方法、導入前に知っておきたいことを紹介
マネジメント研修の実施で得られる効果
マネジメント研修を実施すると、まず研修を受けた社員本人の意識が変わり、マネジメント力がアップし、管理職としての自覚も高まります。また研修を受けることで、人材育成や強い組織の形成、業務、経営など企業に関する知識や管理職としてのスキルが身に付くため、企業や他の社員にとってもよい効果を得られます。
例えば部下に対する適切なコミュニケーションや動機づけができるようになることで、社員の定着率がアップする可能性もあるでしょう。この他にもチームをまとめたり強い組織を形成したりするスキルも身に付くため、組織の連携力の強化も可能です。
業務や経営に関するスキルを学ぶことで、生産性のアップやイノベーションの創出などの効果も期待できます。
マネジメント研修の種類を解説
マネジメント研修は大きく分けると4つの種類があります。それぞれの特徴や学習内容を確認してみましょう。
種類1:新任管理職研修
新任管理職研修は新たに管理職となる社員のための研修です。管理職の自覚を持ったり必要なスキルを身に付けたりするためのプログラムを実施します。研修を受けることで管理職として仕事をするイメージがつきやすくなり、不安を軽減することもできます。
学習する内容は管理職の全体像や労務管理、コミュニケーションやマネジメント業務に関する知識などです。管理職としての基礎的な知識はもちろん、メンタルケアや相手に応じた適切なコミュニケーションスキルも身に付きます。基本的には幅広く学びますが、管理職としての役割を認識することを重視する傾向があります。
関連ページ:新任管理職に最適なマネジメント基礎研修
種類2:既存管理職研修
既存管理職研修は、現時点で管理職の社員が管理職としての知識やスキルをさらに向上させるための研修です。これまでの経験から物事を判断しがちな既存管理職が、管理職としての役割を再認識するためにも有効です。
経営戦略からコミュニケーションスキル、組織の活性化まで、学習のテーマは多岐に渡ります。具体的な学習内容は、マネジメント理論、指導・育成スキルの向上、人材管理、問題解決能力アップなどです。既存管理職研修は多くの場合、複数人のグループに分かれて作業を進めるグループワーク形式で実施します。
関連ページ:既存管理職に最適な体験型チームマネジメント研修、コーチング研修、共感コミュニケーション研修、1on1ミーティング研修
種類3:上級管理職研修
部長クラス以上の社員を対象としているのが上級管理職研修です。新たに部長職に就くためこれまでの管理職との違いを知りたい、上級管理職としての役割を再認識したいといった場合にも有効です。
上級管理職研修では部署をまとめるための視点を養ったり、経営者視点での課題解決やリスク管理など、業務を遂行するための手法を学んだりします。具体的な学習内容は経営分析や経営手法、リスク管理、業績拡大などです。
また場合によっては、あらゆる環境変化にも対応できるよう経済や政治について国内外の情報を学ぶ研修もあります。
関連ページ:部長・経営幹部研修、人間力強化研修、サクセッションプラン推進プログラム
種類4:チームビルディング研修
チームビルディング研修は、チーム力の高いチームをつくるために必要な知識を身に付ける研修です。新しいチームをつくるときやチーム力の高いチームをつくれるリーダーを育成したいときに実施します。
研修ではチームとグループの違いやチーム形成の流れ、チームの導き方、チームリーダーとしての役割などを学びます。チームビルディング研修ではコミュニケーション力をアップさせたり、ビジネス理解を強化したりするためのゲームを用いるケースが多いのが特徴です。チームビルディングの方向性は企業によってさまざまなので、ニーズに応じた研修を実施します。
関連ページ:チーム力強化研修、サーベイ診断型チーム力強化研修、ストレングス・ファインダー®を使用したチーム力強化ワークショップ
マネジメント研修の実施方法とは
マネジメント研修には社内研修、社外研修、オンライン研修の3種類があります。ここではマネジメント研修の実施方法やメリット・デメリットを解説します。
実施方法1:社内研修
社内研修は、同じ社内に属する社員が集合して研修を実施します。社内の人間のみが参加する、3種類の中ではオーソドックスな方法です。社内で完結するため、研修会場や講師を依頼するかどうか検討したり、研修資料を作成したりする必要があります。
メリットは、受講生同士が交流しやすい点や、自社に特化した研修内容にできる点です。社内の人間のみが集まるため、受講生はディスカッションやグループワークも取り組みやすいでしょう。
一方、研修期間中、受講生は一時的に自身が担当する業務から離れなければなりません。そのため現場に負担がかからないように受講生を選定しなければならない点はデメリットです。遠方から参加する社員がいる場合は、スケジュールの調整が難しい点も注意しなければなりません。
実施方法2:社外研修
研修会社など、社外で開催されている研修に社員を参加させる方法が社外研修です。外部の会社が主催する研修なので、自社以外の社員も集まります。一般的な研修の他、セミナーや公開講座を受講するのも社外研修の一種です。
メリットは、さまざま企業の社員と交流できるため、自社にないスキルやノウハウ、考え方を手に入れられる点や、外部の人間から見た客観的なアドバイスを得られる点です。そのため幅広い知識を習得できる可能性があります。
デメリットは、自社が求める内容の研修が行われるとは限らず、仕事内容や自社の理念とは異なる内容のケースもある点です。またあらかじめ日程が決まっており、自社の状況に応じて変更することができない点もデメリットです。
実施方法3:オンライン研修
オンライン研修はZoomやGoogle Meetなどインターネット上でのオンラインサービスを利用してリアルタイムで実施する研修のことです。社内で行うケースや研修会社が実施しているケースがあります。
メリットはオンラインでどこでも参加できることで、研修場所に移動する必要がない点です。移動時間を考慮しなくてもよいため、地方の社員も参加しやすいでしょう。録画しておけば、後から気になる部分を何度でも見直せる点もメリットです。
一方デメリットは、受講生が集中して研修を受けているかを確認しづらい点です。受講生は基本的に画面を見ているだけで講師が一方的に話すというケースが多く、時間の経過とともに集中力が低下してくる可能性があります。
最適な講師の選び方を知る
マネジメント研修では講師の選び方が重要です。最適な講師を選ばなければ、いくら研修を行っても求める成果が得られない可能性があるからです。講師を選ぶ際は、新任管理職・既存管理職・上級管理職といった階層に合わせて選ぶとともに、研修を受ける社員と年齢が近い講師を選ぶと効果的です。
また管理職や経営者など、現在進行形で受講生と同じ役割を担っている講師を選ぶこともポイントです。ビジネスを取り巻く環境は日々変化しているため、過去の経験談を聞くよりも現在進行形の体験談を聞いた方が受講生も受け入れやすいからです。
導入前に知っておきたいこと
企業のニーズに合わせたプログラム選定
企業ごとに業界や職種、組織の成熟度合いなどが異なるため、マネジメント研修の内容やスタイルもそれに適応する必要があります。以下のポイントを踏まえて選定を行いましょう。
- 組織のビジョンや目標との整合性: 研修プログラムが企業の戦略や目標と一致していることが重要です。
- 受講者の現状のスキルレベルと必要なスキルギャップ: 社員の現在のスキルセットを理解し、スキルギャップを埋める研修を選びましょう。
- 目指すリーダー像やコミュニケーションスタイル: 企業が求めるリーダーシップ像に合わせて研修を設計します。
- 社員の多様なバックグラウンドへの対応力: 多様性を尊重し、さまざまな背景を持つ社員が参加しやすいプログラムを選定します。
研修後のフォローアップ
研修が終わった後も、フォローアップを行うことで学びを実務に活かすことができます。フォローアップの方法には以下のものがあります。
- 定期的なフィードバックセッション: 上司や同僚からのフィードバックを通じて、学んだ内容の実践を促します。
- メンター制度の導入: 経験豊富な社員がメンターとなり、新たな知識やスキルをサポートします。
- オンライン学習ツールの提供: e-Learningプラットフォームを活用し、研修後も継続的に学べる環境を整えます。
- 成果の評価と報告: 研修の成果を定量的に評価し、結果を報告することで、次の研修内容の改善につなげます。
ワークハピネスでのマネジメント研修
ワークハピネスでは「管理職としての役割がしっかり果たされていない」「マネジメントに関する教育ができていなかった」「メンバーへの動機づけができていない」などの課題に対応した、基礎的なマネジメント研修を実施しています。
マネジメント研修のゴールは、マネジメントに関する認識が統一されること、コミュニケーション力&マネージャーに必要なスキルの習得です。
ワークハピネスのマネジメント研修メニュー
ワークハピネスの研修メニューの全体像や実績はこちら
大学卒業後、外資系医療機器メーカーで営業に従事。
6年間で8人の上司のマネジメントを経験し、「マネジャー次第で組織は変わる」と確信し、キャリアチェンジを決意する。
2009年にワークハピネスに参画し、チェンジ・エージェントとなる。
医療メーカーや住宅メーカーをはじめ、主に大企業の案件を得意とする。また、新人から管理職まで幅広い研修に対応。
営業、営業企画、新人コンサルタント教育を担当後、マーケティング責任者となる。
一度ワークハピネスを退職したが、2021年から復帰し、当社初の出戻り社員となる。現在は、執行役員 マーケティング本部長。